minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

蒼い星の伝説 第3章 その1

2005年03月21日 | 官能小説「蒼い星の伝説」
「我国の軍事衛星から送られてきた写真です。東京郊外の山中から巨大なエネルギー波が発生しているのが鮮明に写っています。」
 「それで、これを何だと思っているのかね、国務長官。」
 「不明です。しかし、日本政府は、この件については、関与していないようです。」
 「うむ。さっそく極秘で調査部隊を派遣するのだ。これほどの高出力のエネルギー源は核エネルギーでなければ無理だろう。さもなければ、全く新しいテクノロジーか。いずれにせよ、究明しなければならない。」
 数日後。
 東京郊外の山中。
 静かな殺気が漂っていた。
闇夜の中で、幾人もの黒い影が、木立の中に潜んでいる。昼間でも暗い鬱蒼とした森の中では、野生の獣でも彼らを察知するのは困難かもしれない。彼らは、完全に気配を消していた。
完全武装し迷彩服をまとった彼らは、眼前の古びた洋館をじっと見詰ている。ひとたび命令が下れば、一気に洋館の中になだれ込み、一瞬で制圧してしまうことだろう。

智也は、理菜と二人で遅い朝食をとっていた。昨夜は、何度、精を放出したことだろう。その疲れから前後不覚になり眠ってしまったが、その瞬間も智也のものは理菜の中にあった。驚いたことに、朝、目覚めた時もそのままであったのだ。理菜は智也に跨り、ゆっくりと腰を使っていた。理菜は、智也が目覚めたのに気づいた。
 「ふふふ。」
 理菜は、ゆっくりと智也の方にその貌を向けた。ざっくりと乱れた髪に、妖しい光をたたえた瞳。濃厚なセックスのせいなのか、全身はおびただしい汗でぬめっている。もともと知性的な理菜の面立ちに淫乱な表情が重なって、ひどく卑猥な感じがする。
「よかったわ、とっても・・・。」
 腰を淫らに蠢かし、智也の唇に覆い被さってきた。 
「ううむむむ・・・」
 激しい接吻後、理菜は智也の頬を両手で挟み、艶色な微笑みを浮かべた。
 「ねえ、朝食の前に、もう一度・・・。いいでしょう?」
 理菜は、腰を使い始めた。もう、下半身が自分のものではないような感じだった。押し寄せる痺れるような快感。智也も腰を突き上げていた。
「おうっ、おうっ。」
 知らぬ間に声が出ていた。結合している部分から溶けだして、融合してしまったかのような錯覚を覚えていた。
 そして、何もかも理菜の中に吸い取られるような恐怖にも似た快楽。理菜は、ぎりぎりと智也のものを締め付けながら、叫んでいた。
 「好き。本当に好きなの。智也!」
理菜は、異常な程、智也に執着した。片時たりとも、智也の側から離れなかった。風呂やトイレさえも。そうでなければ、セックスすることを望んだ。智也が可能でない状態の時は、智也のものを口に含み、可能になるとすぐに挿入する。それの繰り返しだった。これには、かおりも全く付け入る隙間がなかった。朝食中も理菜は、智也の膝のうえに大きく脚を開いて跨っており、その中心には、深々と智也のものが突き刺さっていたからである。
「ふふふ、どうぉ、かおり・・・。」   
 理菜は、勝ち誇ったように言った。
「約束を守っていただきたいと思います。できれば、智也様のお風呂のお世話だけでも譲っていただけたらと思うのですが。」
 かおりは、悔しさを露わにして言った。せっかくの約束が、理菜が独占している状態では、何もできない。
 「だめよ。あなたは、後ろに突っ立っているだけでいいの。でも、あそこを舐めてもらえたらどんなに気持ち良く思うかしら。」
 はっとしたかおりが、テーブルの下に潜り込もうとした時には、既に、理菜のメイドが潜り込み、二人の連結部を舐め始めたところであった。
 「そうね、かおり。あなたには、智也さんのトイレのお世話をさせてあげるわ。心をこめてお世話するのよ。」
 理菜は、口に含んだワインを口移しに智也に飲ませながら、かおりを一瞥した。
ここでは、トイレですら快楽の追求の場所なのだ。四方をガラスで囲まれた個室には、便器代りの女がいる。先程も、智也は用を足したのだが、智也の前に跪いた理菜は、智也のペニスを深深と咥えた。こんなことは、生まれて初めてだった。出して、と言われても、そう簡単に出るものではない。だが、一度、放出を始めると、こんな気持ちの良いものはなかった。理菜は、ごくごくと飲み下している。仕上げは、入念なフィラチオで、完全に勃起するまで行われた。
 「嬉しいでしょう?」
 かおりは、俯いたままだった。
 「あら、どうしたの。厭なのかしら。それじゃあ、智也さんを任せられないわね。」
 「いいえ、智也様でしたら、喜んでさせていただきます。」
 かおりは、理菜を睨み付けて言った。
 「そう。楽しみだわ。その時は、私も見学させていただくわ。智也もいいわね?」
 「俺はあんまり・・・」
 「ふふふ、遠慮することはないわ。私でなければ厭なのは判るけど。」
 「お願いがあるのですが・・・」    
 かおりが、意を決したように言い始めた。
 「智也様のお世話にご満足いただけましたら、私にもセックスのチャンスを与えてください。」
 「無理しないほうがいいわよ。」
 理菜は、ひどく嬉しそうに言い、自らの言葉に反応して、智也のものを締め付けた さらに、理菜は腰を使い始めた。
「ああっ、いいわっ。」
 理菜は、身体の正面をかおりに向け、ぐちゅぐちゅと、出入りする様を見せつけた。長時間のセックスで、体液で汚れた理菜の性器は赤く腫れ上がっている。かおりは、逞しいペニスの動きを異常な程の一心さで見つめていた。

その夜、智也は体調不良を理由に女たちを追い払った。理菜は、執拗に一緒に寝ることを迫ったが、一晩だけということで、ようやくベットから遠ざけた。

ゆったりとバスタブに身体を沈め、ここ数日のことを反芻してみた。ひとみと暮らしていた頃のことが、遠い昔のように思えた。今の生活は、現実ばなれしている。絵を描けとも言われない。ただ、セックス三昧の日々である。ペニスは、あきらかに使いすぎの状態で、鈍い筋肉痛がある。智也の画家としてのプライドが、一枚も絵を描かずにいることを許さない。いや、もともとプライドなどというものはないに等しかったのかもしれないが、彼なりに、ここの女性たちを描いてみたいという意欲が湧いてきたところなのだ。特に、理菜は美しい。理菜の美しさときたら、彼らに雇われていなくても、智也の方からモデルにお願いしたいくらいなのだ。明日は、理菜にモデルになってくれるように頼んでみよう。無茶な注文をつけられても困るが、理菜がモデルなら、きっと刺激的な絵が描けるだろう。
やっと、日常的な感覚が戻ってきた。そうだ、絵を描くのならアトリエ用の部屋を用意してもらわなければ。それだけは、今晩のうちに理菜に頼んでおこう。
そう考えると、いてもたってもいられなくなった智也は、着替えもそこそこに理菜の部屋に向かった。
理菜の部屋の前にたった智也は、部屋の中から聞こえてくる話し声にドアを開くのを躊躇した。 
 何を話しているのか全部は聞き取れないが、断片的に声が漏れてくる。
「彼はとても大切な男よ。」
「・・・」
「それは、彼女の方も大切な人であることには違いないわ。でも、・・・」
「・・・」
「何を言っているの。そんなことは・・・。じゃあ、どうしたら・・・のか。」
理菜がかなり興奮して喋っているのが、ドアの外まで聞こえてくる。もう片方の声は、低くてほとんど聞き取れない。一体、どうなっているのか。とにかく、出直したほうが良さそうだ。
智也は、気付かれない様にそっとドアの前を離れ、そのまま自分の部屋に戻ろうとした。その時、誰かがやってくる足音がした。何も隠れる必要はなかったのだが、思わず、手近の部屋に飛び込んでしまった。意外に広い部屋だった。ウィーンと低い機械音が聞こえる。月明かりの中で、ぼうっと水槽のようなものが見えた。おびただしい数のコードやチューブがそれにまとわりついている。びっしりと密集したコード達は、うねうねとメドゥーサの蛇の髪のように地を這い、後方の巨大な機械に繋がっていた。それを見ていると、なぜか、悪寒を感じて、全身に鳥肌がたった。
やり過ごそうとした足音が、部屋の前で止まった。緊張がはしる。この部屋に入ってくるのか。彼は、部屋の中で身を隠す場所を探した。窓際のカーテンの陰に飛び込むのと、ドアが開くのとはほとんど同時だった。
「智也さん・・・?」
かおりの声だ。一瞬、躊躇したが、彼女ならば良いか、と思い直して、智也は姿を見せた。悪いことをしている訳でもないし、初めから隠れる必要もなかったのだ。ばつが悪かっただけのことである。
「何してるの。」
かおりは、不思議そうな顔をしてきいた。
「いや、ちょっと、眠れなくて。」
智也は、かおりの顔から下をあまり見ない様に注意しながら答えた。彼女は、全裸の上にすけすけのネグリジェを着ているだけだったのだ。
「ふーん、でもね、この部屋は少しまずいかも・・・」
「えっ?」
「ここは、この屋敷の一番重要な場所なのよ。でも、黙っていてあげる。」
「それは、助かる。」
「まず、この部屋から出ないと・・・。何も見なかったわよね?」
「見るって、何を?」
「それならいいの。さあ、行きましょ。」
智也はかおりに手を引かれて、暗い廊下を渡った。長いのか、短いのか、遠いのか、近いのか、それがはっきりしない不思議な感覚だった。暗いせいだけではない、何か夢を見ている様な気がした。随分、歩いた様な気もするし、一瞬だった様な気もする。廊下の先のドアの前で、かおりは振り返った。
「ここは、私の部屋よ。入って。」
智也はまずいことになったと思ったが、今更、戻れなかった。
予想に反して、かおりの部屋は若い女性の部屋とは思えないものだった。壁一面、びっしりと研究書の類の書籍が並べられている。パソコンも数台あるし、机の上には何かの実験道具の様なものが置かれている。
「これは、一体・・・。君は、何をやっているんだ。」
「ふふっ、秘密。説明しても、わかんないだろうし。」
その実験室の奥がベットルームになっていた。理菜の部屋と比べると殺風景な作りだった。ベットにしても、まるで宇宙船のそれの様で、少なくとも、若い女の部屋にはほど遠かった。ベットを取り囲むようにして何台もの大型モニターが設置されていたのだ。
「どうしたの。くまのぬいぐるみでもあると思った?」
「いや、そういうわけじゃないが、ほんとに君の部屋?」
かおりは、それには答えず、智也をベットに押し倒した。
「さっきのことは、黙っていてあげるのだから・・・」
そして、智也のペニスをゆっくりとしごき始めた。智也のものは、酷使のため、なかなか勃起しない。
 「大丈夫よ。わたしに任せて。」
 かおりは口に含み、丹念にいたわるように、舐めまわした。
「ほら、だんだん固くなってきた。」
さらに、かおりは、じゅるっ、じゅるっ、と派手な音をたてて、智也のものを吸い上げた。それを何回も繰り返されると、亀頭部の重い感じがとれ、ペニスに力がみなぎった様な気がした。
「もう、できそうだわ。」
かおりは智也に跨り、智也のものに自ら手を添えて、とろとろに溶けだしている中心部分に導いた。
「うふふっ。」
かおりは悪戯っぽく笑うと、一気に腰を沈めた。
「あああ・・・っ。」
彼女は、天を仰ぎ、長い吐息をついた。彼女は貫かれた衝撃を楽しむ様に動かず、ただ、ぎゅっ、ぎゅっと数回、密壷を締め付けた。やがて、あの部分に全てを集中させ、その感触を確かめながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。その度に、ぐちゅぐちゅと潤沢な愛液が溢れ出て、智也の下半身を濡らした。智也のものは、熱い軟体動物のような彼女の中でしだいに高ぶってゆく。
それに呼応するかのように、ベットの回りの大型モニターが、色とりどりの光彩を放ち始めた。
「気持ちいいっ。凄いわ。これが、あなたのセックスなのね。」
かおりが喘ぎながら、腰をうち振る。光彩は、かおりの性感の高ぶりに比例して激しく点滅し始めた。色と光の奔流を背景にしたリズミカルに動くかおりのシルエットはまるで映画を見ているようだった。1コマ1コマは完成された絵画のようで、踊るように飛び跳ねる色彩の渦に智也は陶然となった。
かおりのセックスは、理菜のそれとはまるで異なっていた。理菜はゆっくりと頂上に向かっていき、頂上を極めてもなかなか降りようとはせず貪欲に智也を求めたが、かおりはスポーツカーのように一気に上り詰めていた。
「かおりの中に出してっ。お願いっ。」
激しく腰を打ち振りながら、かおりも理菜と同じように、中に放出することを望んだ。智也は、それから幾らも我慢できずにかおりの中に放出した。
かおりは、なかなか智也から離れようとしなかった。登りつめるのが早かった分、少しでも長く智也と繋がっていたい、そんな感じだった。
「ねえ、今晩はここに泊まっていって。」
かおりは、智也に覆いかぶさったまま甘える様に言った。今まで、理菜ばかり目立っていたので、かおりのことをよく見ていなかったが、こうして、肌を合わせ、間近でみれば、とてもかわいい娘だ。肉感的な身体が、幼さの残るかわいらしい顔とアンバランスで、妙にそそるのだ。
「理菜が、どう言うかね。」
「心配なの?」
「ああ、君に何かするかもしれない。」
「そうね・・・」
「めんどうが起こらないうちに、部屋に戻るよ。」
「それなら、もう、手遅れだと思うな。だって、理菜の部屋には、全ての部屋のモニターがあるのよ。今のも、全部見られてるわ。」
かおりは、悪戯っぽく笑いながら言った。ここには、プライバシーなどというものは、ないらしい。智也は、見られて平気なのか、と言おうとして、やめた。ここに住む連中は、およそセックスに対して、隠すつもりは全くないのだ。性器も丸出しで、隠すどころか、むしろ、誇示しているかのようだし、行為そのものも、見せあってお互い鑑賞している様なところがある。ここの連中は、それが普通なのだ。
「智也さん、みんながいるトレーニングルームにこれから、行ってみない?」
「これから? みんな、もう寝てるんじゃないのか。」
「大丈夫。夜はこれからよ。さあ、行きましょう。」
かおりに促されて、智也は、渋々、立ち上がった。
「あっ、その前に着替えるから、ちょっと、待っててね。」
かおりは、部屋の片隅にある四方ガラス張りのシャワールームの様なところに入った。実際、上部から液体が噴出され、かおりの身体を洗浄した。しかし、不思議なことに、全然、濡れていないのだ。さらに、身体にピンク色のガス状のものが吹き付けられた。それだけだった。
「さあ、着替えは終わったわ。行きましょう。」
そのシャワールームから出てきたかおりは、全裸にしか見えなかった。彼女が寄り添ってきたので、智也にも、ようやく、彼女の全身をストッキングの様な薄い透明な生地が覆っているのが判った。
「これが、私たちの普段着なのよ。これでも、完全保温なの。しかも、このまま、汚さないで排泄やセックスもできるの。」
「えっ・・・」
「まだまだ、びっくりすることは、いっぱいあるわ。」
かおりは、智也のペニスを睾丸からなで上げる様に愛撫した。智也のものは、十分に回復していた。かおりは、その大きさと固さを確認すると、満足そうに頷いた。
「ねえ、理菜の時みたいに、セックスしながら連れて行って。」
かおりは智也の首に腕を回し、しがみついてきた。片足を大きく跳ね上げ、股間を押しつけてくる。
「ねっ、早く入れて。」
かおりは、片手をペニスに添えると、花園の入り口に導いた。かおりのそれはすっかり準備ができていた。不思議なことに、薄い生地はその部分だけ溶けてなくなった様に、あっさりと貫通し、亀頭部分が、にゅるっと、かおりの中に潜り込んだ。
「あああ・・・」
かおりが喘いだ。そして、さらに、ぐっと腰を入れてきた。すっかり奥まで収まると、今度は両足を智也の腰に絡め、しがみつく体勢になった。かおりの全体重が中心部にかかって、結合をより深くする。かおりは、顔を赤く染めた。興奮しているのだ。  
 「いいわっ。いいわ・・・。このまま、まっすぐドアの方へ行って。」
かおりが、腰をゆっくり蠢かしながら言うものだから、歩きにくくてしようがなかった。
「この廊下は、少しおかしくないかい。なぜか、足下がおぼつかない。それに、向こう側がとても遠くに感じるんだ。」
「そう・・・。そのことは、後で説明してあげるわ。」
 かおりは、一瞬、眉間に皺を寄せ、苛立つ仕草を見せた。それもつかの間、きゅうっと智也のものを締上げると同時に声をあげた。
 「ああ・・・、感じるっ。」
トレーニングルームに辿り着くと、理菜を除いたほとんどの女性メンバーが揃っていた。
「かおりったら、理菜に張り合っているつもりなのねっ。これで、判ったわ。理菜の時も思ったのだけれど、これって、このセックススーツが売り出された時のコマーシャルそのものじゃないっ。」
涼子が、呆れた顔で言った。
「確か、キャッチフレーズが、いつでもその場でできます、とか言うのよね。」
「あなたの魅力も全部みせます、とか。」
「極寒でも大丈夫、なんていうのも、あったわよね。」
女たちは、口々に囃したてた。かおりは、彼女たちに囲まれた中で、絶頂をむかえようとしていた。
「ふぅむ・・・。イかせてっ。」
あぁ、あぁ、と喘ぎながら、かおりは、ひときわ、激しく腰を振りたくった。智也の頭を抱き寄せ、唇を激しく吸った。舌を差し入れてくる。智也はかおりのあまりの激しさに、少々たじろいでしまった。
「あなたも、一緒に行くのよ。」
かおりは、智也の耳元で囁いた。智也は、激しくうち振られるかおりの尻を支えるのに必死で、自らの劣情をコントロールしようとしてもできる状態ではなかった。かおりの柔襞がきゅっと収縮するのと智也が爆発するのとは、ほとんど同時だった。
「あーっ。」
かおりはのけぞり、智也の腰に回した両脚に力が入った。かおりの体内に奥深くに智也の精液がどくどくと注入された。かおりはそれを一滴残らず吸収するかの様に、結合部をさらに深く沈めてきた。
放出が終わり、余韻を一時、愉しんだ後、かおりは満足しきった表情で、智也を見上げた。そして、それで踏ん切りがついたかのように、他のメンバーに顔を向けた。
 「これから、みんなに報告したいことがあるの。」
トレーニングルームには、全員が座れるほどの大きな会議施設があった。円卓状になっていて、モニターも付属した本格的なものだ。ただ、座席には、大小ふたつの突起がついている。智也だけは、少し離れた場所のソファーを勧められた。彼女たちは、違和感もなく、それぞれ席についた。大小の突起が彼女たちの体内に挿入されると同時に、モニターに名前と数字が表示された。数字は、ほとんどの者が1桁なのに、かおりだけ、1億もの表示であった。メンバーたちの間で、溜め息が漏れた。かおりが、口を開いた。
「これが、彼の実力なの。たった2回しか、してないわ。」
「かおりは、確かCクラスのはずよね。」
「そのとおりよ。もし、Aクラスの涼子や飛鳥だったら、とてつもない数字になったに違いないわ。」
彼女たちは、一斉に智也を振り返った。全員、彼の股間のものを凝視している。
「一体、何だと言うんだ。」
智也は、訳が判らず、かおりにきいた。
 「全く新しいエネルギー源があるの。」
 「何だ、それは・・・」
 「性エネルギーよ。」
 「性エネルギー・・・。」
 「ええ、セックスした後に放出されるエネルギーのことよ。智也さんは、そのエネルギー放出量が通常の何倍もあることが判ったの。」
 「それで・・・。」
 「協力してほしいの。」
 「協力?」
 「わたしたちとセックスしてほしいの。できるだけたくさん。」
 「・・・」
 「お願い。」
 かおりだけでなく、涼子や飛鳥、洋子や麗奈まで智也を囲み、一様に懇願の眼を向けた。
 「そこまで言われたらなぁ。協力しない訳にはいかないよ。」
 「嬉しいくせに、カッコつけないの。じゃあ、話は決まりね。最初は、涼子と飛鳥よ。智也さん、頑張ってね。」
 かおりは、てきぱきとだんどりをつけていく。涼子と飛鳥が微笑みながら、智也の手をとってベットに案内する。
 「おい、まさか、二人いっぺんに相手をするんじゃないだろう。」
 「そのまさかよ。」
 「まかせて。うんと感じさせてあげる。」
 涼子と飛鳥は智也を両側からはさむようにして奥の部屋へと消えた。
 残ったかおりたちは協議に入った。
 「かおり、これからどうするつもりなの。」
「わたしは、彼を今からイシス星にお連れしようと思うの。」
「えっ? 理菜はどう言ってるの。」
 かおりは首を横に振った。
「彼女にも言ったけれど、駄目だったわ。理菜は、自分の目的全てが達っせられるまでは、地球を動くつもりはないのよ。それでは、遅いの。」
「でも、どうやって。」
 「涼子と飛鳥がどのくらい性エネルギーを蓄積できるかにかかっているわ。たぶん、二人合わせれば充分すぎるほどの量が蓄積できるはずよ。」
「どういうこと?」
「イシス星まで片道約4億エクスのエネルギーが必要よ。あと緊急用に多少の余裕があれば、十分ね。」
「まさか、それで涼子と飛鳥を・・・」
「そうよ。みんなも一緒にイシス星に帰るのよ。」
かおりは理菜以外の女性メンバーを全て味方につけ、理菜に対抗しようとしていたのだ。
(続く)

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