ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

桜、散る

2024年04月10日 15時05分47秒 | 花・自然

やっと満開になったソメイヨシノが

昨夜の風雨で早くも散り始めました。

せっかく満開になったばかりなのに

花の生命は何とはかないこと。

 

<遠目にはまだまだきれいな桜並木>

 

「古きものが、常に新しきものと入れかわり・・・

この天地の間を動いてゆく。

この身が震えるほどの変転の中にあって

人の為せることというのは、

いかほどのものであろうか。

哀しいほどに、人の為す技は無力ではないか。」

 

 

「桜を眺めていると、

その人の技のはかなさが思われて、

人というものの可憐さに、

おれはしみじみとしてならぬのさ。」

 

<道端に散る花びらの中で咲くたんぽぽ>

 

「だからおれは・・・桜を見ていると、

人というものが愛しくなって

涙がこぼれそうになってしまうのさ。

おれは、人でよかったと、

こうしておまえと酒を飲みながら

桜の葉が風に触れるのを眺めていると、

そのように思うてしまうのだよ・・・」

 

<風が吹くたびに舞う桜ふぶきも美しい>

 

夢枕獏の「陰陽師」の中で

源博雅が安倍晴明に語る言葉。

この季節にはいっそう胸に響く。

生きとし生けるもののはかなさと、

それゆえの愛おしさを胸に抱いて

生きてゆきたいと思うのでした。


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