ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

DASH村まで被災とは

2011年04月25日 23時23分00秒 | 社会
これまで場所は秘密だったDASH村が
実は、福島原発に近い福島県浪江町にあり
今回の事故で避難指定地域になったことを
昨夜の番組で知りました。
DASH村は、2000年の場所選びの時から
ずっとその成長を見守ってきた、
心のオアシスのような場所だったのに。

井戸を掘り、荒地を耕し、作物を育て、
古材で家を建て、瓦や器を焼き、
水車を作り、ヤギを育て、
味噌を作り、しょうゆを作り、蕎麦を打ち。

農業のエキスパートのおじいちゃんや
漬物名人のおばあちゃんに囲まれて、
人間の営みの根っこのようなものがそこにはあって
見るたびに、心が安らいだものなのに。
その村をも、放射能が飲み込んでいたとは。



マイケル・サンデル教授の特別授業という番組で
原発存続か、生活水準を下げるか、という
今回の事故に絡んだ選択を議論していたけれど
これだけの人々の苦悩や悲痛を目にして
原発存続が、どうして選択肢になるのかしら。

原発がなければ、産業が立ちゆかないと言うなら
科学の力で、必ず抑え込めると言うなら
原発を最大の消費都市、東京の真ん中に作ればいい。

原発は、檻の中の恐竜のようなもの。
いったん檻が壊れれば、恐竜は暴れだす。
科学の力は人間に素晴らしい恵みをもたらしたけれど
その限界を認める謙虚さも常に持ち合わせなければ
傲慢が大きな災いをもたらすことを
今回の事故は、嫌というほど示したのでは。

わたしのとってのDASH村のような場所が
福島や数ある原発の周辺に、幾つもあるはず。
そんなDASH村のような町にまたいつの日か、
稲が実り、子ヤギが駆け回る日が来ることを祈りつつ
原発のゆくえを、わたしなりに見届けていこう。
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