ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

電車で涙

2010年06月16日 21時56分00秒 | 社会
朝出勤する電車の中で、新聞読むのが毎日の日課。
先日は、小惑星探査機「はやぶさ」が
大気圏で輝きながら燃え尽きる写真に、思わず涙。
7年もの長い月日を、暗黒の宇宙空間でたった一人、
次々と起こるトラブルで満身創痍になりながら旅を続け、
ついに職務を全うして自らは燃え尽きる、そのけなげさ。

そしてまた、朝日新聞の月曜歌壇には
今週、数多くの口蹄疫の歌が寄せられていて
これまたこらえきれず、涙がこぼれてしまって。

幾千の牛の鳴き声轟(とどろ)かん
鳴き交はし鳴き交はし殺されてゆく

豚という陽気なる奴牛という威ある生き物
殺されていく (共に、檜山佳与子作)

愛称の牛の名よびて送りだす
消毒粉のがらんどう舎に (松尾信太郎作)



殺処分待つ牛がふと飼い主に
いつもの朝のように顔寄す (鈴木節子作)

まっ青な五月の雨で匿(かく)しつつ
牛も殺して豚も殺して (寺下吉則作)

牛なれば処分するとふ十万頭
飼ひ主なれば男泣きする (鈴木悦郎作)

わたしと同じように悲しんでいる人たちが
こんなにもこんなにもいたんだなあ。
朝っぱらからこぼれる涙を何度もぬぐいつつ
出勤したらお化粧が半分なくなっていたけれど。
日本がカメルーンに勝った喜びの中でも
このニュースだけは、ずっと胸に突き刺さったまま。

コメント
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