mimi-fuku通信

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追悼:ラッシャー木村さんを偲ぶ(2010年5月24日死去)。

2010-05-25 21:30:00 | 芸能・スポーツ


 今日一番の驚きは、
 プロレスラー:ラッシャー木村さんが亡くなった事。
 亡くなったのは昨日(5月24日)の午前5時30分。
 昨夕にはニュースで流れていたらしいのだが知らなかった。

 木村さんのことで思い出されるのは、
 *国際プロレス時代に(禁断の)金網デス・マッチで、
  
オックス・ベーカー選手に足を折られた試合。
  
(TBS系列で放送)。  
 *新日本プロレス時代に屈辱の引き立て役を請負わされ悪玉として登場。
     心無いファンに家にまで押しかけられ嫌がらせを受けた事件。
   (テレビ朝日系列で放送)。
 *全日本時代時代に馬場さんとコンビを組み多くのファンから愛された時代。
   (日本テレビ系列で放送)

    ~それはアンドレ・ザ・ジャイアントも同じだった。
 
 1985年~2000年位までプロレス会場によく足を運んだが、
 傍で見るラッシャー木村さんは思ったよりも大きくなく、
 額の刻まれたキズ痕が印象的だった。
 国際プロレス時代の連日の流血マッチや、
 得意技が頭突きだったことに原因があるのだろう。

 全日本プロレス移籍当初は、
 ライバルだったジャイアント馬場さんと組むことを躊躇ったり、
 大事な試合で(馬場さんを)裏切ると言ったショーマンを発揮したのだが、
 いざ組んでみると面白いように息が合い“にこやかな表情”になり、
 有名なマイク・パフォーマンスに磨きがかかっていく。
 特に渕選手への“嫁貰え攻撃”にファンは大いに盛り上がった。
 レスラーとしては器用な選手とは言えないものの、
 若い時代の得意技はブルドッキング・ヘッド・ロックで、
 ヘッドロックをして片腕を差し上げるポーズに歓声が舞った。

 木村さんの最後のリングはノア(NOAH)で終えたが、
 馬場さんの存命時の幸せそうなリングでの振舞いは、
 ノア立ち上げ当初も健在だった。

 ただし馬場さんが存命した時代と比較すると、
 若手中心の激しく高度なノアのプロレスに、
 自らの負い目があっただろうと感じる。
 それでも使い続けてくれた三沢社長への感謝。 

 報道によると、
 2004年の引退後に脳内出血で倒れて右半身不随となり、
 入退院を繰り返し人目に付かぬよう行動をするも、
 2009年6月に亡くなった三沢光晴さんの葬儀には参列。
 感謝の気持ちを自らの行動で示した。

 プロレスラーとは思えぬほど内気で人のよさそうな木村さんの笑顔。
 不器用な選手が努力と流した血の量で支え続けた自分へのプライド。
 国際プロレスの最後のエースの看板を利用し踏みにじった心無い団体。
 最後は本当の大人のファンに愛され続け終えたレスラー人生だったと感じる。

 ファンの心に潜む残酷と粋(いき)。

 プロレスラー:ラッシャー木村を思う時、
 窮地の環境に苦しみながらも団体を支えるために痛みに耐えた時代や、
 人の心の動きを利用するストロング・スタイルの皮を被ったショーマンの怖さと、
 老いを受け入れ出来る仕事を託してショーマンを追求した適材適所の役割分担。
 
~企業の破綻と人材の使い捨てと臨機応変な人材の登用は現代社会の縮図。
 
団体の運命に翻弄されたラッシャー木村さんの、
 
プロレス人生には学ぶことが多くあった。

 ご苦労様でした。
 そして、
 ありがとうございました。

 <追記>

 翌26日の朝。
 中京スポーツ(東スポ)を買ってきて読んだ。
 中京スポーツでは最終面と6面に特集記事。
 最終面には馬場さんの(大怪我からの)復帰戦での抱擁写真を大きく紹介し、
 アニマル浜口さんのインタビュー記事を掲載。
 1975年12月。
 台東体育館での金網骨折事件で入院していた木村さんを見舞った時に、
 (木村さんに)連れて行かれた飲食店の看板娘が妻の初枝さん。
 木村さんの骨折入院がなければ、
 “未来のメダリスト=浜口京子さん”は生まれてこなかった。

 三沢光晴さんとのエピソードとして、
 2001年に木村さんが還暦を迎えた時(に年金について調べてみると)
 全日本プロレスに“移動する前の期間”年金の未納問題があったことが判明。
 このままでは年金が受け取れないため三沢さんは払い込みが完了するまで、
 引退後(2004年7月)も木村さんをノア社員として雇用することを決めた。
 そうした理由から木村さんはノアの社員として生涯を終えたのだ。
 
 心温まる話題だと感じます。

 
 <関連記事>
 
*ジャイアント馬場:蘇る16文キック!~没後10年/ BS日テレ。
   → http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/4ef39e93bccf8c211c7bf825611a907b

 *追悼:三沢光晴の生き方 ~理想主義者/馬場イズムの継承。
   → http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/9a64fc2ef40e2614f7acf53787877ec6 

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