mimi-fuku通信

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ジャニス・ジョプリン/恋人たちの座談会 ~mimi-fuku番組情報。

2008-06-21 20:28:30 | テレビ番組


ハイビジョン特集 
「ジャニス・ジョプリン 恋人たちの座談会」
 ~世界のディーバ 男と女の物語~

放送局 :BShi (ハイビジョン)
放送日 :2008年6月25日(放送終了)
時間  :午後8時~午後9時50分
*再放送は、7月2日(水曜)午後2時。(放送終了)

<mimifukuから、一言。>

 先日、書店で偶然見かけた「大人のロック!」2008年夏号(Vol.15)の表紙を飾る、   
 <最強ボーカリスト・ランキング>の文字に思わず手が伸びた。

 今回ご紹介する、ジャニス・ジョプリンは、そのランキングの中で堂々の第2位。

 1位が、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー。
 2位が、最強の女性ボーカリスト、ジャニス・ジョプリン。
 3位は、クィーンのフレディ・マーキュリー。
 4位が、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントと続く。

 数多い男性ボーカリストを押さえての結果に、驚きを覚えても異論を挟むものは少ないだろう。
 女性ボーカリストのみならず、あらゆるボーカリストの中で、ジャニス・ジョプリンほどに、シャウト(Shout)&シャウトの全力で搾り出す歌唱を達成したものは空前絶後であるし、バラードすらもシャウトしてしまう天性のボーカル能力は真似すら許さない境地と感じる。

 まさに不世出のボーカリストであり、
 また、違法薬物による急逝は、ジミ・ヘンドリックスの死と並ぶロック界の伝説となっている。
 
(1970年、相次ぐ2人の死は、ビートニクから、ヒッピーへと続いたカウンター・カルチャーの終焉に大きな影響を与えたと言われている。約1年前にウッド・ストックの祭典に出演していた2人が、ドラッグによって死亡したことは、無責任に一人歩きしてしまった当時のアメリカの、<フリーダムの主張>にも翳りを落とす結果になったのではないかと考えられる。)

 この番組では、「恋人達の座談会」との副題が付いているが、バンド時代のメンバーや音楽仲間の証言も多く飛び出すと予想されるし、ジョプリンの人生に強烈な失望感を植えつけた婚約不履行の話題の核心に触れるかも知れない。

 ジャニス・ジョプリンのパワー&エネルギーの源は、<劣等感>だったと言われているが、そのジャニスがどんな恋をしたのか?
 プライド&コンプレックスの狭間で、ジャニスのガラスの心(不安定な精神=トラウマとなった挫折と失望)は、なぜ死に彼女を向かわせたのか?
 また、その恋がジャニスの壮絶な歌唱法にどのような影響を与えたのか?
 放送前から、ジャニスの真実に興味は尽きない。
 
3回シリーズで放送される、「世界のディーバ/男と女の物語」は、すべてが本物の歌姫達の物語。
 オペラの女王:マリア・カラス、
 ジャズ&ブルースの女王:ビリー・ホリデイ。
 「歌。」に興味のある人は、3作とも必見。
 mimifukuは、永久保存版の予定です。

 ~番組を見て感じたことを一寸だけ。

 
ドヒャ~って番組だった。
 前日のビリー・ホリディも驚いたが、ここまで語るの?
 下世話な言い方をすれば、「しちゃった野郎共」が、4人出てきて、過去の話をあれやこれやと包み隠さず話していく。
 その4人の男は、ジャニス、デビュー時のバンド・メンバーだった、サム・アンドリューとジェームズ・ガーレイ。
 映画「ウッド・ストック」にも映像が残る、カントリー・ジョー(&ザ・フィッシュ)。
 ブラジルの海岸で偶然遭遇した旅人、デビッド・ニーバーグ。
 番組の大部分を占める話が、セックスとドラックとお酒。
 ドラックも大麻等ではなく、違法薬物ヘロイン。
 (このころのアメリカでは、大麻は違法ではなかったようです。)
 赤裸々を越えて、平然と語られるセックスの話も当時(1967~70年)のアメリカでは、ヒッピー文化の流行とともにフリーセックスが高らかと謳われ、映画「ウッド・ストック」の中でも衣を脱ぎ捨てた男女が水浴びをする光景が見られ、そうした時代背景の中の旗手として活躍した人達だからこのような番組進行が可能になったのでがないかと思います。

 そうした背景を知らずに見るとこの番組は、R15指定でも良いんじゃない?と感じるほどの内容かも。
 ジャニスの乙女心は、婚約者の裏切りの時に引き裂かれたとの話は有名だけれど、その時の婚約者の彼女まで放送で発言するに至っては、日本人が考える倫理や常識の枠を越えた、当時の自由を賛歌した世代ならではなのか?

 思いつくことが多すぎて、話を組み立てられない内容の番組には、困惑と脱帽。
 でも、ジャニス初心者には、何が何だかの<とんでも番組>に映ったんじゃないかな?
 たぶん、mimifukuが20代の時だったらこの番組を受け入れないと感じる。
 そんなオヤジの想い出話なんか聞きたかねいや、ってね。
 
 でも今は、見といて良かった。
 そんな感じかな?
 デビッド・ニーバーグさんとのエピソードは、小説を越えるロマンス。
 ジャニスの壊れていく心は、過去の苦い思い出と、自分の中で消化しきれない成功の真実。
 ジャニスが欲しかった愛と、失いたくはない栄光。
 自信喪失とドラックへの依存。
 時代がジャニスに求めた「愛と平和」の形。
 知らなかった事実としてジャニスの妊娠と中絶。
 ジャニスの故郷への復讐心と、挫折と自己嫌悪。
 この番組で感じたジャニスの心の動きは、カワイイ女性と時代のヒーローに祀り上げられた狭間の葛藤。

 キリがないのでこの辺で・・・。
 

<番組内容>

 死してもなお、ロック界を代表する女性シンガー、ジャニス・ジョプリン。
 がむしゃらまでの放蕩を尽くしたジャニスの生き様は、60年代の若者たちの自由恋愛をリードするものであった。
 だが、それはジャニスの一面に過ぎない。
 ジャニスが、どれほど真剣な恋を繰り返し、切実に愛を求めてきたか、これまでその実像は伝えられることは少なかった。
 27年の短い生涯でジャニスは、数度、求婚を受け、誠実な男性ともめぐり合ってきた。
 しかし恋を、愛を、得ることに臆病となり、自ら進んで危うい恋へと傾いていったのだ。

 ジャニス・ジョプリンが残した5つの恋の唄。
 「Ineed a Man to Love」 
 「come on」 
 「ジャニスの祈り」
 「move over」
 そして、
 「愛は生きているうちに」。

 実は、この一つ一つに、ジャニスの真実の恋の物語が秘められている。
 恋の相手であった男性たちの多くが、60代~70代の年齢を迎え、ジャニスとの激しい物語は懐かしい思い出に変わろうとしている。 番組では、ジャニスの元恋人たちを徹底的に取材、また親友やバンドのメンバーなど彼女の身近にいた人々の証言を加え、ジャニスにとっての恋とは何だったのか?
 ジャニス・ジョプリン、真実の恋物語を描いていく。

            ~NHKホームページより転載。

 語り:中條 誠子アナウンサー

<記事内で紹介した2つの番組のブログ内リンク。>
*マリア・カラス。歌に生き、愛に生き。
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/0342d124689d55896f856bea80f5f0b9

*ビリー・ホリデイ “ろくでなし”の恋
http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/a780086635a74f491c2fa42be149cc94

 


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