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子育て環境「最悪」??

2005-08-23 | 今日の出来事。(社会編)
子育て環境“最悪” 妊婦・母親の8割 (産経新聞) - goo ニュース

こんなのをそのまま載せる新聞っていったい…という話はここでは置いておくとして、
たいていの人はこれを見て「ああ、やっぱり今の日本は子育てのしにくい社会なのだ」という感想を抱くのだろう。
だが私がまず最初に感じたのは、子育て環境の悪さのことではなく、妊産婦と母親の「甘え」そして「過剰なまでの危機感」だ。

「社会全体で温かく見守る雰囲気が欲しい」
…気持ちはよくわかる。しかし残念ながら「子どもができたらみんなが蝶よ花よとチヤホヤしてくれるようになる」というわけにはいかない。人間とは(日本人に限らず)そういうものだ。
子どもの泣き声に舌打ちするような人間を「撲滅」して欲しいといっても、残念ながらそれは無理な相談なのである。

しかし一方で、現実には「そんな(舌打ちするような)人間はそうそういない」というのもまた事実である。
こちらの「事実」は、報道にのることはないが。(残念至極…)

また日本人はシャイだから、子連れだからといってニコニコと話しかけてくれる人はそうはいないだろうし、人の注目を浴びつつ電車で席を譲る勇気のある人も、残念ながら少ない。
しかしそれは「日本人には冷たい、悪意のある人が多い」ということを意味しているのだろうか?そうではないだろう。
「欧米の人はフレンドリー」だそうだが、彼の地では車に子どもを置いておくだけで処罰される。子どもが犯罪に巻き込まれる可能性が高いと判断されるからだ。
これは、欧米がどういう子育て環境にあるということを意味しているのか?
欧米をうらやむ日本人は、そこまで考えることができているのだろうか。

たとえどこへ行っても、(「子育て」に限らず)「人生」には苦労がつきものだ、ということを学ぶことのできない親が増えている。
そこへまた、このような感情的な調査結果を大々的に報じることで、人々の不満と不安がかきたてられる…
「日本という国は…」と嘆き続けて一生を送る人は、残念ながらきっとこれからも増え続けるのだろう。

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