バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

元気でいられること

2008年02月29日 | アメリカde健康管理
                  




インフルエンザにかかっていた同僚のルイスが生還して、職場に戻ってきた。

最近、なんとなく会社全体が風邪にかかってるような、ばい菌だらけな雰囲気だ。
仕事してても、『あの人、このまま死んでしまいそうな咳しよるね。』と、思わず同僚と、その壮絶な咳に聞き入ってしまうこのごろ。

「ひどい目にあったよ~。」とルイスはまだ目の周りを真っ黒にして、不健康そうな顔で言う。

「熱がすごく出てね、あのまま起き上がれなくなるのかと思って怖くなった。でも3日目ぐらいから熱も汗も引いて、歩けるようになってね、もう、うれしくてうれしくて、もうだらだらとベッドで寝るのが嫌になったよ。」

よっぽど、辛い思いをしたのだろう。

しかし、それには訳がある。

彼は去年、会社が無料で振舞うインフルエンザ予防接種をボイコットしていたのである。

「あんた、あのときのツケが今頃きたね。首に鎖つけてでも、あんたを引っ張って注射させるんだったよ。」と優しい言葉をかけてやった。

「今までは予防接種せんでも大丈夫だったのに...。」と彼は、弱気なことを言う。

そういえば、同じ職場にいるレベッカは、数ヶ月前に胆のうの摘出手術をしたが、術後の結果が思わしくなく、ずっと原因不明の胃痛に悩んでいた。食べたら食べた分吐き戻してしまうし、とにかく胃痛がすごかったらしい。

そんな彼女もこないだ、その原因を解明するべく、また別の手術を受けたのだが、
それが『ビンゴ!』という感じで、今までの痛みもどこへやら、苦痛の日々から突然開放されたのである。

みんな食べることって大好きでしょう?その楽しみを奪われたら、生きてる楽しみって激減するよね。

彼女の楽しみである「食べること」をまた手に入れた彼女。

何を食べても美味しくて、料理するのもすごく楽しいと言う彼女の目には、うっすらと涙さえ見える。それだけ毎日、辛い思いで過ごしていたのだ。

そして、こう続ける。

「普通でいられるってことがどういうことか、わかったの。」

ルイスも同じようなことを言っていた。ただ、彼の表現方法はユニークで、

「歩けるようになったから、ついでに掃除もしてみた。そしたら食欲がでてきたから、チーズバーガーが食べたくなって、ワイフに買いに行かせた。あのチーズバーガーの美味しかったこと!!!」

と、最後を語るあたりで彼は、なぜかゲラゲラと笑っていたが、いずれにしろ、彼なりの『健康ばんざい!』だったのだろう。

元気で毎日生活できることって、奇跡に近いかもね。




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