Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

「装幀画展Ⅵ」パレットギャラリー麻布十番

2018年10月23日 08時17分34秒 | 展覧会予告

今年最後の参加グループ展は、
★12月8日-16日「装幀画展Ⅵ」
パレットギャラリー麻布十番→
http://palette-gallery.jp/




この展覧会は参加作家20名ほどが、各自文庫を選びその装丁画を描き、
さらにそれをデザインして文庫に装幀するといった…(@_@;)
手の込んだ企画です。
私のデザインセンスは最悪なので
装幀デザインもおそらくダメだろう。
なので、せめて絵は必死こいて描こうと…

選んだ本はボルヘス「伝奇集」 (Ficciones, Jorge Luis Borges, 1944)
ずっしりきましたね。
岩波文庫の表紙はボルヘス本人のポートレート?っていうか赤い顔(笑)
引きずられないという意味では楽に制作に入れました。
今回のルールは
「何かを連想させても、決して何かになってはいけない」

…のですがそれ以前に
この装丁画展のことを人に話すと
「で、何を選んだの?」

「ボルヘス」

「…」

「伝奇集…」

「??」笑

これを何度繰り返したことか。
この時点で出展作家としては既に不利かもしれません。
が、まぁ仕方ないので、だったらあえてラブ!ボルヘス❤




「伝奇集」は短編集ですが、
ページ数では短いそのストーリーは文字によって無限に裁断されていて
ですので、ずっしりとした重さは全然短編のそれではないわけです。
ちいさな枠の中に無限に広がる万華鏡に例えると良いのでしょうか。

人生の描き方はさまざまですが
ボルヘスの小説の最後、エンディングは
結論を時の中に深く沈めて、永遠に漂わすようなところがあり
腹のあたりに自分の人生を(死をも)感じつつ
同時に肉体の重みからふわっと解放されるような感もある、
そんな不思議な書だと思います

私たちのこの生は、一体どんなものだというのでしょうか。
例えば死んだ父、死の間際、どんなことを思ったのだろう?

もう読む前の私に戻ることはできません。
平たくいうなら「やみつき」

デザインはある方のお力をお借りしました。
どのような装幀デザインになるか乞うご期待です…

詳細は11月に入りましたら再度お知らせ申し上げます。
お楽しみにしていただけましたら幸いです!!
(ボルヘス読んで下さい…)



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