Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

水彩画も教えています。

2020年02月18日 09時15分43秒 | 水彩画教室


画像は、水彩画教室の生徒さんの作品。

どうしたってこれは描けない、と驚嘆するばかり。
素晴らしいと思います。
よみうりカルチャー教室で水彩画の講座を受け持って10年ほど。
いきなり振られて「やることになってしまった」のですが
本当にやらせていただいて良かったと思います。

私には絵を「教える」なんてことはできず、
アドバイザーかカウンセラーのようなことになってしまいます。
私には「絵はその人の潜在的な部分へのアクセスだ」というやっかいなポリシーがあり
まずはそこに気づいてもらうことからです。

なので、「◯◯のような水彩画が描きたい」という人は
すぐにやめてしまいますね(笑)



絵を描くことは自分をほじくることに似ている。
これは、水彩画教室に限ったことではないとも思います。
既に在る「何か」に向かうのではなく
逆に人のやらない全く新しいことを無理矢理生みだすのでもなくて
既にあるのに隠されたもの、自分の潜在世界に触れることではないかと思うのです。
そこに上手くアクセスできれば、自分を知ることにもなり
見たことのない新らしいものでもあり
他にないものになるとも思うのです。
そしてそれは押しつけがましいモノではなく
かといって無視されるようなものにもならない。

技法に関しては新しいことをするのは重要かもしれません。
技法によって潜在世界への適したアクセス方法が、見つかることがあるように思うからです。

さらに言うと
「訓練」は絵が上達することが目標ではなくて
経験を磨く程度に留めるのが良いように思います。
経験を磨くと直観が冴えると思います。
経験の無い直観は脳の惰性だと思う時があります。
自分の都合の良いようにしか感じられず
自分で自分をだましていてそれにさえ気づけない、といった悪循環に陥りたくはない。

絵は人が描くもので在る以上
精神世界と物質世界の出合う場所。
そんなふうに思っています。

さて、4月の個展準備も粛々と進めており
一昨日には新作4点を額装に出しました。
額装に出すと、不思議と少しだけ前進している気がします。

これからまた次の制作に集中したいと思います。



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