「msn 自動車」の「【高速道路新料金】無料化開始1か月で交通量2倍に」 ( 2010年8月11日 )
高速道路無料化実験の結果が報じられています。
実験によれば、一般道路の交通量が減少し、高速道路の交通量が増加しています。また、一般道路の渋滞が約 2 割減少した、とも報じられています。つまり、一般道路ではなく高速道路を利用するドライバーが増えた、と考えてよいと思います。
この実験が示しているのは、
日本には、「高速」道路への需要はあるが、
料金が高いために、高速道路を利用しないドライバーが多い、
ということだと思います。もともと、高速道路に対する (新たな) 需要がないのであれば、無料になっても、利用者数はさほど変わらないはずです。
なお、高速道路無料化の効果についてですが、
「観光面において実験区間周辺の客数は、平日と3連休は約1割増加した」とされていますが、観光は日常的なものではなく、「たまに」行うものであり、この面での効果は、事実上、無視してよいと思います。観光需要の増加を狙って、高速道路を無料化するというのは、どこかズレているのではないかと思います (もっとも、なぜ「平日」の客数が増えたのか、それは気になります) 。
しかしながら、物流については、日常のことがらであり、重要な要素だと思います。そこで気になるのが、
実験区間周辺の物流事業者のヒアリング調査では、
高速道路利用回数について「増加」が40%、「減少」が1%、と回答、
物流活動への影響については「良い」が36%、「悪い」が7%、との回答結果を得た
という部分です。無料になれば、高速道路利用回数を減らす物流業者が 1 %、物流活動に悪い影響が生じると回答した物流業者が 7 %もいる。
これは、なぜなのでしょうか。通常、無料であれば、好ましいことばかりではないかとも思われるのですが、無料化は好ましくない、という回答も存在しています。
そこで考えるに、これはおそらく、「多少高くついても速く運びたい」というニーズによるものと思われます。無料化によって高速道路利用者が増えれば、「速く」運べなくなってしまう。そこで、「無料の」高速道路ではなく、「高い」高速道路でなければいけないのではないか、と考えられます。
しかし、この種のニーズは、「無料の」高速道路を「速く」走れれば、問題ない、と考えられます。要は、「速く」走れればよいのであり、「無料に越したことはない」はずです。
とすると、社会全体で、無料の高速道路に対するニーズがどのくらいあるのか、無料化によって、どの程度高速道路は混むのか、というバランスの問題だと思われます。
したがって、物流業者の意見は、無料化が「良い」という傾向にあるある以上、物流面では、無料化が好ましい、と判断してよいのではないかと思います。
国土交通省は11日、高速道路無料化社会実験の実験開始後1か月の状況を発表、それによると実験区間の交通量は、開始後1か月間を通じて、平日・休日ともに平均で約2倍に増加した。
心配される渋滞状況については、実験路線50区間のうち、平日は1日あたり約3区間、休日は1日あたり約10区間で渋滞が発生している。主な渋滞発生要因は、一般道路との合流部によるものとなっている。
ただ、平行する一般道路の渋滞に関しては、平日・休日ともに平均で約2割減少した。
また、実験区間周辺の物流事業者のヒアリング調査では、高速道路利用回数について「増加」が40%、「減少」が1%、と回答、物流活動への影響については「良い」が36%、「悪い」が7%、との回答結果を得た。そのほか、観光面において実験区間周辺の客数は、平日と3連休は約1割増加したとしている。
高速道路無料化実験の結果が報じられています。
実験によれば、一般道路の交通量が減少し、高速道路の交通量が増加しています。また、一般道路の渋滞が約 2 割減少した、とも報じられています。つまり、一般道路ではなく高速道路を利用するドライバーが増えた、と考えてよいと思います。
この実験が示しているのは、
日本には、「高速」道路への需要はあるが、
料金が高いために、高速道路を利用しないドライバーが多い、
ということだと思います。もともと、高速道路に対する (新たな) 需要がないのであれば、無料になっても、利用者数はさほど変わらないはずです。
なお、高速道路無料化の効果についてですが、
「観光面において実験区間周辺の客数は、平日と3連休は約1割増加した」とされていますが、観光は日常的なものではなく、「たまに」行うものであり、この面での効果は、事実上、無視してよいと思います。観光需要の増加を狙って、高速道路を無料化するというのは、どこかズレているのではないかと思います (もっとも、なぜ「平日」の客数が増えたのか、それは気になります) 。
しかしながら、物流については、日常のことがらであり、重要な要素だと思います。そこで気になるのが、
実験区間周辺の物流事業者のヒアリング調査では、
高速道路利用回数について「増加」が40%、「減少」が1%、と回答、
物流活動への影響については「良い」が36%、「悪い」が7%、との回答結果を得た
という部分です。無料になれば、高速道路利用回数を減らす物流業者が 1 %、物流活動に悪い影響が生じると回答した物流業者が 7 %もいる。
これは、なぜなのでしょうか。通常、無料であれば、好ましいことばかりではないかとも思われるのですが、無料化は好ましくない、という回答も存在しています。
そこで考えるに、これはおそらく、「多少高くついても速く運びたい」というニーズによるものと思われます。無料化によって高速道路利用者が増えれば、「速く」運べなくなってしまう。そこで、「無料の」高速道路ではなく、「高い」高速道路でなければいけないのではないか、と考えられます。
しかし、この種のニーズは、「無料の」高速道路を「速く」走れれば、問題ない、と考えられます。要は、「速く」走れればよいのであり、「無料に越したことはない」はずです。
とすると、社会全体で、無料の高速道路に対するニーズがどのくらいあるのか、無料化によって、どの程度高速道路は混むのか、というバランスの問題だと思われます。
したがって、物流業者の意見は、無料化が「良い」という傾向にあるある以上、物流面では、無料化が好ましい、と判断してよいのではないかと思います。
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