めけめけ様の日々雑感

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腰の据わり

2006年05月10日 | N氏ブログ「超初心者~」復刻版
まず、次の文章を読んでみてください

『、、あまり、批判的な話はしたくありませんが、最近の映画を観ていると、俯瞰的に物事を観て
再現するという作業がなされていない作品が本当に多いような気がします。

北野 武 監督の『座頭市』等も、あのように腰が座っていない殺陣では人は切れないんですね。
あんな不安定で腰が踊った状態で居合いができるはずもなく、日本の伝統的な様式美の手法を
逸脱してしまっています。

腕の動きだけで見せていますけど、人を斬る動きにも、
人間の持つ「全身の機能的なバランス」がなければ嘘です。黒沢監督はその辺り
苦労されたのではないでしょうか?骨格的に妥当性のある体の使い方、
剣の達人の「全身の」機能美、今の映画はそういうところまで見ていない作りが多いと思います』

、、、『日本史鑑定 』 明石散人&篠田正浩 徳間文庫 P74より 部分引用


こういう事が起こる原因は、映画監督の怠慢などに原因があるのではなく

結局のところ、観客である私達の 身体表現に対する

鑑識眼がものすごく低下している事の現れなのです、、、、



 斉藤 孝 さんが力説してますが、

日本人にあった『腰肚文化』が無くなっている事と

密接にリンクしています。

(余談ですが 斉藤さん本人の肩甲骨と肋骨が見事にくっついてしまっているのは
 ちょっとイタい、、、どうしてわかるのか?という方、
 試しに斉藤さんに
 気分爽快 身体革命のP134の肩凝り解消法を『片方だけ』試してみればよいでしょう
 
 見事に、片側だけ肩が落ちるはずですから、、、残念!)




観客の側に、いいものと悪いものを見極める感覚がないと、いわゆる
『悪貨は良貨を駆逐する』ということになり、良質な身体文化、

そしてそれを元に成り立つべき伝統文化(例えば、時代劇)も、どんどん衰退してしまいます、、、

ハッキリ言って、それは余りにも
勿体無さすぎです!


そして、ただ『もったいない』とだけ言っていては、何にも物事は動きません、、、

『誰でも、、捉えた立ち方 歩き方』から始めて、胴体が動くようになってくれば、
いい動きと悪い動きの違いが、自分の体でわかるようになります、、、

「腰の据わり」は、結局のところ、
『骨盤が良く動く事によって、あるべき身体バランスに重心が決まる事』
なのですが、
これができる現代の役者は、歌舞伎俳優や狂言師の人たちがほとんどで


(例 野村萬斎 市川海老蔵  坂東玉三郎  敬称略)

普通の俳優さんで、できている人はあんまりいません、、、

(数少ない例外が 堤 真一  阿部 寛 など 敬称略)



身体表現に対する『審美眼』を備えた人間が増えていけば、伝統文化も

新しい夜明けを迎える事ができる可能性があります、、、、

そして、こういう事は普通に社会で働いている人間にこそ、
必要なものだと私は考えています。



このページがそういう事に対して

少しでも役になってくれたらいいんですが、、、

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