評価
2009年にNHKで放送されたNHKスペシャル「立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」と一体をなす形で作られた本。がんとは何か?がん治療の実態に迫り、自らの膀胱がん手術の過程も明らかにした立花隆渾身の一冊!
がんを構成する遺伝子には人間が生きるために必要な根源的な遺伝子が存在しているという。ようするに、生物が生まれてから今日に至るまでその命はがんとともにあるということだ。いやはや驚くしかないし、なんともはや・・・と諦めの気持ちになるしかない。立花氏の言によれば、人類の2人に1人はがんに侵され、3人に1人はがんによって死をむかえるということであり、歳をとればとるほどがんが発症する確率が高いということなので、私も覚悟せねばなるまい。
少し古い本のようなので、現状は当時と変わっているのだろうが、抗がん剤の話はかなりためになったし、「時々にしても死について考えておくことは必要だな~」と思った次第である。