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白堊スポーツ - since 2004.09.18

母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

臨死体験(下)-立花隆

2020年10月07日 | 読書

評価4

臨死体験は「現実体験」なのか?「脳内現象」なのか?
立花隆の結論は・・・依然として二つの説は対立したままである!!!!

とは、いうものの、立花氏は「脳内現象説」にかなり傾いている。
そのメカニズムは次の通りで、ある、らしい。

死のストレスによって、間脳の海馬というところにある神経細胞がセロトニンという神経伝達物質を分泌→海馬の神経細胞の軸索が側頭葉まで伸びているので、それが側頭葉に刺激を与える→臨死体験プログラムにスイッチが入る!

ま~、この説明でも「体外離脱」を経験した人が自分の手術内容を詳細に語った事実など、説明がつかない例はけっこうあるらしい、これについては、視覚によらない第3の目とでもいうべき隠された能力があるのかも・・・?という程度で話は終わっている。

そ~か~宇宙意思とかはない可能性の方が高いのか~
ま~そりゃ~そうですよね~~~~~~~~~~~~

しかし、おびただしい実例を調べ上げ、最後まで追求の手を緩めなった著者の探求心には拍手を送りたい!実例紹介が長すぎて挫折しかかったけど・・・(笑)

海の都の物語(1)-塩野七生

2020年10月07日 | 読書

評価4

452年フン族に追われイタリア半島北東の沼沢地帯に居を構えたヴェネツィア人はやむなくビザンチン帝国の属国として生きる道を選ぶ。その後、持ち前の合理性を発揮し「はじめに商売ありき」のリアリスト集団は一千年の長きに渡り地中海世界に海洋貿易国として君臨する。

西の神聖ローマ帝国、東のビザンチン帝国に挟まれて生き残りを賭けるヴェネツィア共和国のしたたかさが光る。10世紀末には、神聖ローマ帝国とローマ法王の調停役、ビザンチン帝国の西方防衛の肩代わり役となり①地中海の高速道路化②独立の保持を確固たるものとする。

また、元首エンリコ・ダンドロの時、第4次十字軍に参加とともに兵糧、軍船建造、船団輸送の全てを請け負う契約をフランス諸侯と交わし、第1次第2次コンスタンティノープル攻城戦(1203年~1204年)を戦い、ビザンチン帝国首都を陥落に追い込む。こうして、ヴェネツィア人は第4次十字軍という好機を十二分に活用して、交易大国になる地固めを完成させたのであった。

「ローマ人の物語」の勢いで「海の都の物語」(全6巻)シリーズへ突入!寛容のローマ人とは一味違うヴェネツィア人の深謀遠慮に舌を巻く。塩野七生やめられない(笑)!