白堊スポーツ - since 2004.09.18

母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

地のはてから(上)-乃南アサ

2020年08月01日 | 読書
評価4

「二サッタ、二サッタ」に登場する、とわばあちゃんの一代記。中央公論文芸賞受賞。乃南さんの作品はいろいろなところで繋がっているので面白い。

さて、そのとわばあちゃんは大正の初め福島県の神俣という所で生まれた。父は豊野原作四郎、母はつね、兄・直一。農家の四男だった父が株で大損をした一家は夜逃げ同然に北海道・知床の地イワウベツに入植するもバッタの大群に作物を荒らされる日々を送っていた。そんな中、父が死に母つねは宇登呂の栗林彦治郎の許へ子供たちを連れて後添えとして入る。しかし、火事が元で彦治郎が亡くなったため、小学校を卒業したばかりのとわは小樽の洋品雑貨卸商へ子守役として奉公に出される。

知床の自然の中で育った田舎娘・とわの成長が楽しみ!聡明で正直者でガンバリ屋のとわを応援しつつ下巻へ突入!