Matthewの映画日記?

Matthewの独断と偏見に満ちたお気楽日記

タッチ / ダニエル・キイス

2010-09-29 19:00:49 | '10 読書
読みかけだった本の一冊目、ダニエル・キイスの『タッチ』読み終わりました。


タッチ (ダニエル・キイス文庫 15)
ダニエル・キイス
早川書房


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あらすじは、

バーニーとカレンは、子供を欲しがる、どこにでも居る夫婦だった。バーニーの勤めている会社では、社の方針で、通勤の際、車のシェアを推奨しており、バーニーは、近くに住む別部署に勤めるマックス・プラーガーと一日おきの交代で、お互いの車の相乗りをしていた。ある日、マックス・プラーガーの勤める実験棟で、作業中に事故が起こったのだが、その事故が、バーニーとカレン夫婦を知らぬところで、不幸へと導いていた。そして、そんな中、あれほど熱望していた新たなる生命をカレンは宿すのだが・・・


感想は、

ダニエル・キイスと言えば「アルジャーノンに花束を」の作者です。
「五番目のサリー」、実在した24もの多重人格者を書いた「24人のビリー・ミリガン」と読みましたが、この「タッチ」という作品は、「アルジャーノンに花束を」のあと、「五番目のサリー」の前に書かれましたが、日本では、未刊行だった作品なのだそうです。


内容は、バーニーには全く関係のない部署で起きた会社での事故により、バーニーとカレンの夫婦が、会社や世間と戦っていくストーリーなのですが、途中から(最初から?)、神経質で芸術家肌なバーニーの精神的苦悩や弱さ、出来る姉に対するコンプレックスからか、自分に自信のないカレンが、逆境の中、念願の妊娠をすることにより、強くなっていく姿が描かれていきます。読んでいて、バーニーの現実逃避がとっても嫌だったのですが、最後は、悲しいですが、不幸により離れていた二人の心が、強く結ばれる結果となっていました。

作中に起こる事故は、放射性物質による目に見えない脅威のため、とっても怖いです。

作品のあとがきにも、世界中で起きた、いくつかの放射性物質の在処が行方知れずになった事件や盗難事件の事例が何件か載せられていました。
日本の民間企業のいずれかの中にも、作中の中で使用されたような高度な実験機器を使っている企業や医療機関も、きっとあり、本当に微量のため、そのものを掲げず、事故が起こり、作中と同じように、何も知らずに街なかに拡まってしまう危険性はあるのかも知れないと思いました。



著者最新刊

預言 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
ダニエル・キイス
早川書房


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ダニエル・キイスと言えば、これ!! 日本でも、ユースケ・サンタマリア主演でTVドラマ化されています(自分、見てませんが)

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス
早川書房


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ビリー・ミリガンの別人格時の写真や描いた絵なども載っていて、多重人格者は確かにいるのだと、確信出来た作品。

24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス
早川書房


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24人のビリー・ミリガン〈下〉 (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス
早川書房


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