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将棋の日記

名人戦の第3局の反響

2009-05-12 23:25:39 | ブログ(ファン)
ものぐさ将棋観戦記ブログ
栄枯盛衰・前途洋洋
英の放電日記

図面がないのに、名人戦の迫力ある文章力には、恐れ入ります。
まるで、自分の将棋かのように、解説しています。

それだけ、名人戦が大舞台であり、王者の羽生名人のオールランドプレイヤーに対して、挑戦者の郷田九段が自分の苦手な戦法を克服するかのような指し方。(特に矢倉戦)
また、たとえ王者である羽生名人と言えども相手の注文に、挑戦者の郷田九段が正々堂々と受ける展開の将棋は、見ている将棋ファンには、ある意味すがすがしい気分で見ていられる安心感があります。


中座飛車と言っても、先手の指し方には色々とあります。
先手は、▲6八玉、▲3八銀の形、後手はそれに対して、松尾流△5五飛の戦形。
最近は、▲4八銀、▲5九玉の形の新山崎流より先手の勝率がよくなり、後手が中座飛車を指さなくなったと言われている。


各ブログで前例を離れたと言われている局面が、この局面です。

<週刊将棋より>
羽生名人の△5六同馬で前例に別れを告げた。
以前は△4四馬と引いていたが、▲4六馬となると「4五桂が取れなくなってしまうので」と羽生名人。


この局面が、郷田九段が錯覚した局面です。
ここで、郷田九段が錯覚したことによって、羽生名人の勝ちとなり、逆転したと言われている局面です。

郷田九段が指した手が、本譜の▲7八玉です。
正解手は▲5七桂の合い駒でした。
難しいことを書くよりも結論を先に書いた方が分かりやすいでしょう!

<週刊将棋より>
郷田九段の錯覚の読み筋は、次のようでした。
▲7八玉、△9六銀、▲6四桂より後手玉が詰むので、先手の勝ちが郷田九段の読み筋だった。
ところが、▲6四桂、△同歩、▲6三銀、△同玉、▲8三飛、△5二玉、▲5一馬、△同玉、▲5三飛成、△5二歩(好手) より下記の図で後手玉が詰まないのだ。


正解手の▲5七桂には△9六銀には、1) ▲8二飛と 2) ▲4四歩打

1) ▲8二飛には、△6二桂、△6二香、△6二角があります。
1) - ①:▲8二飛、△6二桂、▲3六銀(詰めろ)、△5九成香、▲6二馬、△同金、▲4二金、△同玉、▲6二飛成、△5二香、▲3四桂、△3三桂、▲4二銀から詰み。 先手の勝ち
1) - ②:▲8二飛、△6二香、▲7三銀と打ち、▲6二銀成が受からない。 先手の勝ち
1) - ③:▲8二飛、△6二角と角を手放しては後手に勝ち目はなくなる。 先手の勝ち
1) ▲8二飛では、先手の勝ちでした。

2) ▲4四歩、△5九成香、▲4三歩成、△同玉、▲3四銀、△3二玉、▲3三銀打、(*)△4一玉、▲4三飛で詰む。 先手の勝ち
(*)△4二玉と一見危険なほうに逃げれば不詰めだ。

<結論>
1) ▲8二飛であれば、先手の勝ち、2) ▲4四歩は不詰めの変化があった。
よって、郷田九段は▲8二飛であれば勝ちだったということでした。


理系の私には、各ブログのように、表現が豊かでない感じがしました。
理系なので、丁寧な場合分けをするのが習慣のようであります。

何はともあれ、名人戦の反響はすごいと感じました。

名人戦の第3局

2009-05-10 17:13:56 | タイトル戦&予選情報
週刊将棋が届き、名人戦の第3局の棋譜を拝見しました。

郷田九段が、終盤に羽生名人の玉が詰むと錯覚したらしく、終盤で逆転となりました。
ご存じのように、羽生名人の勝ちです。 これで、羽生名人の2勝1敗となりました。
後手で3連勝と意外な結果となりました。

羽生名人は王将戦の第7局、名人戦の第3局を中座飛車の後手番を持って勝っています。
羽生名人は、横歩取りがもともと、好きな戦法だっただけに、なるほどの結果です。
羽生名人は、横歩取りの△4五角戦法が得意でした。

棋界情報

2009-05-09 11:21:34 | タイトル戦&予選情報
<名人戦>
名人戦の第3局が行われました。
(先)郷田九段vs羽生名人
戦形:中座飛車(横歩取り▲3三角)
羽生名人の勝ちより、2勝1敗です。

瀬川四段
5/15に中座七段と対局になりました。
これに勝つとフリークラスを抜けるようです。
頑張って欲しいと思います。

<昇段>
佐藤天彦四段が五段へ竜王戦の規定より昇段しました。
豊島将之四段が五段へ竜王戦の規定より昇段しました。

棋聖戦挑決

2009-05-07 23:51:09 | タイトル戦&予選情報
今日は、棋聖戦の挑戦者決定戦の決勝戦が行われました。

先手:稲葉四段
後手:木村八段

戦形:一手損角換わり
木村八段が勝ち、去年の王座戦に続き、3度目のタイトルの挑戦となりました。

稲葉四段の快進撃がここまででしたが、今後は注目される棋士でしょう!
その中で、どれだけタイトルに絡むかが注目です。

昨日の訪問者(将棋ソフト)

2009-05-07 13:18:38 | 将棋ソフト情報
昨日は、訪問者が多かったです。
理由は、詰将棋メモの記事からのリンクがあったからでした。

詰将棋メモ
あまり、詳しく書いてないので、少し意外な感じがしました。


<スペック、OS、プログラム言語>
優 勝:GPS将棋 CPU(Xeon X5570 2.93 コア8) Linux の C++言語
準優勝:大槻将棋 CPU(Xeon X5365 3.00 コア8) Linux の C言語
3 位:文殊 CPU(Xeon X5472 3.00 コア8) XP(Pro) 64bit C言語

シードの3つ
激指 CPU(Xeon X5482 3.20 コア8) Linux の C++言語
Bonanza CPU(Xeon W3570 3.20 コア8) XP(pro) 64bit C言語
YSS CPU(Xeon X5355 2.66 コア8) Vista C++言語


少しありきたりな内容ですが、補足します。
動画サイトより、勝又六段がコンピューター(パソコン)は数値化するという表現を使っています。

パソコンは、「0」、「1」の「OFF」と「ON」しか理解が出来ないのです。
※インターネットで見てることも、同様です。
なので、数値化するとは、「0」、「1」にするという意味なのです。

(C言語)
int iValue; (iValueを整数の変数とする)

if (iValue >= 200) (iValueが200以上)
{
  ... (何か処理する)
}

例えば、評価関数で、ある値(iValue)が 200 以上だったとするプログラムです。
C言語で書くと、こんな感じになります。

このC言語を、コンパイル(機械語)にします。
機械語とは、「0」、「1」に変換する意味です。

※コンパイルの開発ソフトは、基本的に有料なので、一般の方には手が入りません。
※制限がありますが、フリーソフトもあります。

0110 1110 1111 0101
1111 0001 0010 1101

これは、デタラメな数字ですが、イメージとしては、こんな感じになります。
これが、機械語です。
「0」、「1」だけなので、2進数とも言います。

パソコン(のCPU)は、この「0」、「1」しか理解が出来ません。

パソコンは、処理速度が速いだけが、唯一の特徴です。
パソコンは、自分で考えることが出来ないので、それをプログラマーが命令を書くことによって、ソフトはその指示通りに動いているだけなのです。

補足として、保木さん(Bonanzaの開発者)が学習機能を使用したと書かれていますが、その学習機能は、プログラマーの保木さんが作成したソフトです。
そういう訳で将棋ソフトは、どれだけパソコンに分かりやすいように、プログラマーが命令を書くのかによります。


「人間の思考」と「パソコンの思考」の違いの良く出る例があります。
数学の話になりますが、15、24 の最大公約数は、どのように求めるのでしょうか?
「人間の思考」では
15 = 3 * 5
24 = 2 * 2 * 2 * 3
だから、最大公約数は、3 とわかります。

「パソコンの思考」では
上の方法では出来ないのです。
人は、素数を、「2, 3, 5, 7, 11, 13, ...」であることを知っていますが、パソコンは、そんなことは知りません。
15 が奇数、24 が偶数ということも、知りません。

解決方法しては、ユークリッドの互除法を使うことによって解決します。

(ユークリッドの互除法の理論として)
自然数(一般的には整数)を、m、n とし、最大公約数を G とすると
m =Gm'、n = Gn' (m' と n' は互いに素) (互いに素とは、最大公約数が 1 の意味)
m - n = G(m' - n') より、m' - n' と n' は互いに素より m - n と n の最大公約数は G である。

(ユークリッドの互除法の実例)
24, 15 とすると、 24 - 15 = 9 より 15, 9 の最大公約数を求める。
15, 9 とすると、15 - 9 = 6 より、9, 6 の最大公約数を求める。
9, 6 とすると、 9 - 6 = 3 より、 6, 3 の最大公約数を求める。
6, 3 とすると、 6 - 3 = 3 より、 3, 3 なので、 3 = 3 より
求める最大公約数は、3 である。

「人間の思考」と「パソコンの思考」の違いは、最大公約数の 3 を発見の方法が違うということです。


注目するべきは、この発見をするの部分なのです。
将棋の最善手を発見する部分と似ていると思います。 序盤、中盤、終盤のすべてに当てはまります。
人間が最善手を発見する場合は、この形は良い、悪い(大局観など)と経験上知っているからです。
パソコンが最善手を発見する場合は、現在の段階では、詰みを除いて明確な答え(アルゴリズム)が発見されていません。
色々な方の思考錯誤より、これが最善手の発見のアルゴリズムだと考えられている方法を用いています。
このアルゴリズムが、トップアマも倒す実力がある訳ですけど・・・。

町道場へ

2009-05-07 13:10:54 | 私の道場
昨日は、いつもの将棋道場へ行きました。
私は、アマ三段です。

結果は、2勝2敗でした。

アマ三段:1勝
戦形:先手四間穴熊(私が後手:居飛車) 銀冠で対抗しました。

アマ四段:1勝1敗
戦形:相振り飛車、先手四間飛車

アマ五段:1敗
先手四間飛車(平手)

今回は、内容的にも結果としても、不満のない将棋でした。
やはり、道場だと感想戦をしてくれるので、とても、勉強になります。