雅 's Favorite Things

バイク、Jazz、トランペット、料理、なんでもありの無節操雑記帳^^

「脱ぎ捨てる!」

2009-05-29 | 倉庫


20年近く前の本だったと思うが
「脱皮できない蛇は死ぬ」というのがあった。

商品開発がテーマの本で、企業サイドの考え方の変革を促す内容だったと記憶している。

脱皮できない蛇は滅びる というのはニーチェの言葉とも、中国の故事成語とも
言われているようだが、いつの時代も変わらぬ真理なのだろう。


ヒトは「安定」が好きだ。 そこは居心地がいい。
大きな不安も恐れも感じることなく、
小さなやりがいや幸せをつまみ食いしながら平々凡々と働き、生きる。

だが、「ヌルマ湯漬け」であることも事実だろう。


環境は激変している。非常に厳しい方向へと。

ヌルマ湯は、すでに冷え切ってしまおうとしている。
さらに冷え続けば、待つのは凍死だ。


人間には、自分が思っている以上の環境適応能力があるはずだ。
しかし、ヌルマ湯が長く、その後徐々に冷めていく環境の場合、
その能力が麻痺している可能性は否定できない。


環境に適応するために必要な「判断」のスイッチが錆び付いているのだ。
それに気づかなければ、急激な冷えが襲ったときにはもう手遅れだ。



外的マイナス要因は確かにダメージを与えてくる。
だけど、最終的に自分を滅ぼすのは自分の中の「錆び付いたスイッチ」なのではないか。


自分を取り巻く要素が大きく変わっているにもかかわらず、
何も判断しない、何も行動しないまま「今」が維持できるはずはない。


まさに、「脱皮」の時期。


新しい環境に適応力が高い、強靭かつ柔軟な皮を纏うためには
すっかり代謝能力が減退した、自らの古い皮を脱ぎ捨てなければならない。





脱皮できない蛇は、死ぬのだ。