住んでいる地域は阿蘇のカルデラの中。南郷谷と呼ばれる風光明媚なところ。
温泉があり、彼方此方に湧水池があり、自然がいっぱいの土地。
阿蘇の赤牛がのんびり牧野で草を食んでいる姿は心を癒す。
現役時代からよくこの場所へ来ていた。特に温泉が好きで、垂玉、地獄などの古い温泉には良く通っていた。
現役を退いて思い切ってと都市生活に見切りをつけ、南外輪山中腹の別荘地に土地を購入家を建て移り住んだ。
もう6年になる。
悠久の歴史を有する阿蘇の火山地形、作ったのが9億年前というからすごい
自然は何も変らない。最近、この大自然の中に超近代の太陽光発電のパネルが進出してきて風景を阻害し出したことを除いてー
とうとう我が家の隣の空き地にまで設置するということになった。遠く離れている設置者には反対の意向を伝えたが、いよいよ工事が始まった
さて数日前、地域の苦役があったので参加した。台風の影響でずーっと雨が降り続けていたのだが、盆前ということで実行するという。
苦役には極力出席するようにしている。地元の人人との融合を進めるためには顔見知りになるしかない。
何故こういうことをいうかというと都市=街からの「移住者」(ホワイトカラー族)と地元住民=農家や兼業とはなかなか溶け合わないのだ。というより地元住民が受け入れない。
この日も公民館の館長という役職にある人が挨拶で私たちの事を「新住民」の皆さんと表現。連発した。少数別荘の人もいたが殆ど住民票を移している村への納税者。すなわち列記とした住民なのだ。
昔、被差別民が明治の解放令で制度上差別がなくなったという時に、行政は「」と呼称した。
ちゃんと区別していたのだ。
移り住んで何年にもなる住民に「新」をつけて区別する意図が何なのか?何度も抗議してきたのだが変らない。
土地がカルデラで囲まれていて閉鎖社会を作ってきた所為か封建的閉鎖性と因循な気持ちは続いているようだ。
それでも機会あるごとにこの封建意識を打破して行きたいと思う。高齢化で村に若者が少ないということ、暮らしが厳しいこと、移住者の生活レベルとの比較で劣等意識が反発となっているのかもしれない。
それでも人間は人間なのだ。仲良く共存して行きたいと思う。