marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(195回目)ローマ人への手紙(第4章1節~25節)

2016-12-07 22:05:29 | 日記
◇(4:13)「神はアブラハムやその子孫に世界を受け継がせることを約束されたが、その約束は、律法に基づいてではなく、信仰による義に基づいてなされたのです。」~(4:16)「したがって、信仰によってこそ世界を受け継ぐ者となるのです。」
◆(4:24)「~わたしたちの主イエスを死者の中から復活させた方を信じれば、わたしたちも義と認められます。」(4:25)「イエスは、わたしたちの罪のために死に渡され、わたしたちが義とされるために復活させられたのです。」
◆さて、第4章には、ゴチックの小題「アブラハムの模範」がついています(内容は12節までです)。13節から「信仰によって実現される約束」となっています。
今までの説明から言えば、アブラハムが出てきますから、先祖伝来の神の歴史を知っているユダヤ人に対してパウロはここで筆を進めているということになります。そして、途中からそのことはユダヤ人の民族の象徴的物語ではなく、それに預かることができる全人類に話は広がっていくのです。パウロにあるのは天地創造来の全人類の救済の使命が、揺るがないことが背後にあることは前回に述べました。ですからその目線から話しているので、”世界を受け継がせる”という表現に成っていくわけです。
◆(4:3)「アブラハムは神を信じた。それが、彼の義と認められた。」アブラハムは、ユダヤ人のしきたりである割礼以前に無から有を生じさせることができる神を信じたのである。だから、ユダヤ人の古来の行為やしきたりではなく、まずは神を信じるという信仰が義と認められるのであると。それと同様に、異邦人でさえ、”イエスを死から復活させた神を信じれば義と認められるのである”とパウロは、世界の中心都市ローマにいる離散ユダヤ人を核とする異邦人達にも切々と訴えかけているのです。それは、今も読む時代時代の人々すべてに対して語りかけているのです。・・・