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観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

ファイナル・デッドコースター Final Destination 3

2007年10月27日 | Weblog
監督: ジェームズ・ウォン
製作総指揮: リチャード・ブレナー
        トビー・エメリッヒ
        マット・ムーア
製作: クレイグ・ペリー
    グレン・モーガン
    ジェームズ・ウォン
    ウォーレン・ザイド
脚本: ジェームズ・ウォン
    グレン・モーガン
音楽: シャーリー・ウォーカー
撮影: ロバート・マクラクラン
編集: クリス・ウィリンガム
出演:
 メアリー・エリザベス・ウィンステッド:ウェンディ・クリステンセン(ウェンディは愛称、正しくはウェンズデー)
主人公。高校卒業記念で遊びに来た遊園地で、ジェットコースターの大事故を予知 し、その事故で恋人のジェイソンを失う。ケヴィンより180便の爆発事故の話を聞か され、遊園地で撮影したデジタルカメラの画像を手がかりに生存者達を救おうとし最後まで生き残るが…。

 ライアン・メリマン:ケヴィン・フィッシャー
ジェットコースターでウェンディの隣に座っており、ウェンディーと同様に恋人を失う。ガス爆発で焼死しそうになるがウェンディーに救われるが、その後の予兆で地下鉄脱線事故で車外に投げ出され即死する。

 クリスタル・ロウ:アシュリン・ハルペリン
1番目の死亡者の1人。アシュリーと一緒に日焼けサロンで焼感電死。ジェットコースターではアシュリーの隣に座っていた。

 シャーラン・シモンズ:アシュリー・フロインド
1番目の死亡者のもう1人。アシュリンと共に出かけた日焼けサロンのマシンがショートし、焼感電死する。

 サム・イーストン:フランキー・チェックス(フランキーは愛称、正しくはフランクリン)
3番目の死亡者。後ろからトラックに追突され、破壊した車のエンジンに斬首され死亡。高校は二年前に卒業済。

 テキサス・バトル:ルイス・ロメロ
4番目の死亡者。トレーニングジムのマシーンが壊れたのに気付かず使用したため、重りに頭を挟み潰されて死亡。

 アレックス・ジョンソン:エリン・ウルマー
5番目の死亡者でイアンの恋人。イアンが勤める日曜大工用具店で机に向かって転び、その拍子に釘打ち機で頭に釘を打たれ、死亡。

 ペリー・マリノフスキー
ジュリーの友達で6番目の死亡者。ジュリーと一緒にジェットコースターに乗っていた。馬に吹き飛ばされた旗の棒が胸に突き刺さり死亡。

 クリス・レムシュ:イアン・マッキンレー
7番目の死亡者。エリンが死亡した際にウェンディーのせいで恋人のエリンが死んだと思い、ウエンディーに怨みを抱く。花火が直撃し、倒れてきた看板に押しつぶされ死亡。

 アマンダ・クルー:ジュリー・クリステンセン
ウェンディの妹。ウェンディは彼女がジェットコースターに乗っている事に気付かなかった。馬に引きずられ、小麦脱穀機に巻き込まれる所をケヴィンに助けられるが、その後の予兆で、脱線事故で破損し飛ばされてきた列車の車輪に直撃され死亡。

2006/米/93mins.   ☆☆☆

 00年の『ファイナル・デスティネーション』、03年の『デッドコースター』に続く人気ホラーシリーズの第3弾。大惨事の予感を信じて九死に一生を得た若者たちが、取り逃がした命を付け狙う「死」に次々襲われて無残な最後を遂げる物語です。1作目の飛行機事故、2作目のハイウェイでの交通事故に続いて、今回は遊園地で起きたジェットコースターの事故がメイン・アクシデント。このシリーズは原題がすべて『Final Destination』なのですが、日本で勝手に付けた2作目の邦題が、この3作目の内容を「予知」してしまったようです。このシリーズが目指しているのは、徹底した死のエンタテインメント化です。私達の日常にある見慣れた空間の中で、人間がいかにして凄惨な死を迎えるのかを、極端なクローズアップで見せつけます。映画の最初にある大事故も見どころですが、それより興味深いのは、運良く(?)事故から逃れた人間たちが、ひとりまた ひとりと無残な死に遭遇する場面でしょう。飛行機事故も、ハイウェイでの交通事故も、ジェットコースターの脱線も、そう滅多に起こるものではありませんが、そこで事故が起きた、と聞くと人は「そうか」と納得するだけのシチュエーションなのです。しかしそこでは事故を免れた人たちも、まったく安全としか思えない日常生活空間の中で、想定外な方法で運命に殺されていくのです。
 製作・監督・脚本は、シリーズ1作目『ファイナル・デスティネーション』を手がけた、ジェームズ・ウォン(他にジェット・リーの「ザ・ワン」など)とグレン・モーガンのX-ファイルで知られる黄金コンビ。X-ファイル初期の作品では、「スクィーズ」「影」「氷」「海の彼方に」「E.B.E.」「続スクィーズ」と全12話中、6話をこの二人が担当しています。そして注目は今回、編集に加わったクリス・ウィリンガム。彼は「24 TWENTY FOUR」で3度もエミー賞を受賞した人物でテンポ良く物語が進んでいきます。またVFXなどの特殊効果には、「アルマゲドン」の製作スタッフも参加してます。製作のクレーグ・ペリーの代表作は「エグゼクティブ・デシジョン」「身代金」「トゥルーマン・ショー」「シンプル・プラン」などがあり、ヒットメーカーとしてハリウッドでも注目株です。ストーリーは「本来事故で死ぬはずだった男女が、生き残っても次々に死んでいく」というシリーズを踏襲するもので、今作は、デジタルカメラ写真が謎解きのキーとなるものの、「どんな死に方を見せるか」を見どころとして、運命に翻弄される男女がより陰惨に、より残酷でグロい死に方をしていきます。次から次に、人が死んでいく様は、まさにジェットコースタームービーです。最初の死の舞台はアミューズメントパーク。ハイスクールの卒業イベントでやってきた高校生の男女は、ジェットコースターに乗り込んだ瞬間に予知夢を見ます。それはジェットコースターが脱線し、乗客全員が死亡するというものでした。間一髪で男女10人が下車したが、実際に脱線事故は起こってしまう。死を逃れた10人だったが、ジェットコースターに着席していた順に、次々に死んでいく・・・。ラストで地下鉄脱線シーンがあるのだが、2005年4月25日に兵庫県で発生した福知山線脱線事故を彷彿とさせて、イヤな思いをされるかも。次々に多種多様な死に方をしていくのだが、実際に同じような事故を目撃したことのある人や、身内や知人が同じような事故で亡くなった人を持つ人には居た堪れないでしょう。
ヒロインを熱演するのは、『ザ・リング2』のメアリー・E・ウィンステッド。その友人役に、ダコタ・ファニングの出世作『TAKEN』に出演していたライアン・メリマン。偶然か二人は『ザ・リング2』でも共演してます。
 学校の卒業パーティーで遊園地を借り切った高校生たち。だがウェンディはジェットコースターが脱線転覆する夢を見てパニックを起こし、大騒ぎの末、同級生ら数人と共にコースターから追い出されてしまう。彼らの目の前で、ウェンディの予告通りコースターは転覆。彼女の恋人も含む、多くの命が奪われることになった。だが本当の恐怖はここから始まる。ウェンディと共にコースター事故を免れた者たちが、次々に不可解で謎めいた死を遂げ始めたのだ。さらに、コースターの事故直前に遊園地で撮られた写真の中に、その後の死の予告となる映像が写り込んでいる事が分かる。主人公たちはこの写真を手がかりに、迫ってくる死を回避しようと奮闘する。写真のメッセージを読み解いてうまく立ち回れば命が助かるが、それができなければ待っているのは死あるのみ。これは命を賭けた謎解きゲームだ。DEATH NOTEならぬDEATH PHOTO の裏をかき、刻々と迫ってくる死を出し抜くことで、主人公たちはその先にある生を摑もうとする。


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