小さな日記

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音の不思議

2011年02月24日 | 音楽
つれの新作ソロピアノアルバムの編集についていった。いつもの立川のスタジオ。
今回は、録音状態がよく、なにもしなくてもそれなりに美しい。
ライブ録音なので、観客席の咳払いや動きが入っている。4つのマイクのうち、2つは客席にあって残響を拾っている。

まず、その残響とピアノ側のマイクとの距離による差というものを(狭いホールだから極僅かなのだが)なくす作業。そして、残響を入れた(雑音も入った)マイクの音を排除するかどうかを検証した。
音響の方達は、ピアノの音だけが綺麗に録れている2つのマイクだけを音源にして、リバーブをかけることを薦める。

それを聞くと、確かに鮮やかで艶のある音なのだが、どうも軽さとなめらかさが、木の楽器、ピアノを叩いているように聞こえない。4つのマイクで録った音の方がわたしには「ピアノ」という感じがする。なぜなのかはわからない。つれも、同意見で、雑音入りを編集していくことにした。

CDにするには、周波数の限界の上下(?)を切っていく。聞こえないはずなのだが、その作業の後も、音はなにかしら変わって聞こえた。

今回は拍手を入れないことにしたので、曲の最後の残響と拍手がかぶらないかをチェック。普通に聞いたらかぶっていないと思っていても、音量をあげると、ペダルをはずした瞬間に一発目が来たりして、それをどのように自然に切るか、技術の方が丁寧に作業してくださる。

ぐーっと集中して音を聞いた一日であった。いろんな作業をしてその説明を受けてもよくわかっていないわたしだが、とにかく耳は違いをちゃんとわかる。そして、どちらが好きかもわかる。不思議なことだ。ただ、それがCDとなって全体を聞いた時、どうなっているかは、これまたよくわからないのだ。