うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

我が家のルール

2017年10月09日 | 日記

「あたしゃ、年中雑魚寝だに」と

まるで自慢げに話しているが、

なんの自慢にも成りはしないのだ。

 

おはようございます。

せっかく買ったベッドに行かず、

リビングで雑魚寝をしているのは、

そもそも、うめの為に始めた事だった。

まるで一心同体だった私達は、

どちらからでもなく、

気づけば、寝る時はベッド、という概念を捨てていた。

 

私達は、一つの心臓を共有しているかの如く、

当たり前のように、くっついて過ごした。

生きるための必然のようだった。

互いに支え合いながら、座ったが最後、

もう動かない。決して動かない。

それを、我が家では、「猫ルール」と呼んだ。

支え合う私達は、動かないというルールだ。

人という字を猫と人とで形成しても、人という字は出来上がる。

この猫ルールが発令されたら、

夕飯の片付けも、すべて、おじさん。

お茶が飲みたければ、「おーい、お茶」と叫ぶだけ。

テレビのリモコンも、エアコンのリモコンも、

おじさんを介しての、リモートコントロールだった。

 

そうやって、私とうめは、支え合って生きていた。

寝る時も、そのままゴロンと寝転がって、

朝まで寝ていたという訳だ。

厳密に申せば、

私が熟睡した頃、うめはそっと私から距離を取っていた。

私の酷い寝相に、命の危険を感じていたのだろう。

程々を知っていたのは、私ではなく、いつも、うめだった。

 

そんな、うめは、もう居ない。

考えてみれば、すっかり猫ルールも発令されなくなって、

それでも、私は雑魚寝を続けていた。

他の猫達にとっても、それが当たり前になっていたが、

しかし、ここ最近、夜の冷え込みがきつくて、

私は、ついに雑魚寝を、徐々に止めていく事にした。

 

始めは、私がベッドに行くたびに、

猫達がぞろぞろと着いてきて、騒ぎ出していたが、

今では、寝しなには雑魚寝、

夜が深まったらそーっとベッドへ、というパターンで、

猫達も落ち着いて、そのまま寝ていられるようになった。

 

ところがだ。

そうなると、今度は、ベッドで共に寝る、おじさんが大変だ。

酷い寝相もさることながら、寝言な。

私の、覚醒しているかのような、はっきりとした寝言な。

必ず「ねぇ、ちょっと聞いて」から始まる寝言な。

 

「ねぇ、ちょっと聞いて。

私ね、カリフォルニアピザを頼んだのに、

かりんとうピザが届いたんだよ。どうよ、これ?」

だそうだ。

知らんがな。

 

「ぶわっ!苦しかった~。

ねぇ、ちょっと聞いて。チョークスリーパーかけられた。

グラビアアイドルに。」

だそうだ。

不覚にも、笑っちゃった、おじさん。

 

私が楽しみにしていたプリンを、

おじさんに食べられたが、

「いいよ、全然いいよ」と笑顔で許した、その夜。

「ねぇ、ちょっと聞いて。許せない、ぜってー許せない。

私のプリン食べやがって。八つ裂きにしてやる!」

だそうだ。

朝、改めて、丁重な謝罪を受けた。

 

こうして、我が家は、朝になると、

おじさんからの、寝言報告を受けるというルールが出来た。

 

そんな我が家の、よねルールは?

雑魚寝の時に、よねタイム。

 

ねんねだぞ。

 

そろそろ、寝なされよ。

 

よねタイムが終わったら、ベッドに寝に行く、

我が家の新たなルールが出来た。