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ジブラン「預言者」 愛について2

2022-11-30 | Qメソッドセミナー
もし、引き寄せの法則が本当で、自分が人生を作っているのなら、こういうことが言えるはず。
自分の周りにどんなにいやなものがあっても、自分の心の中にないものは決して見ることができない。つまり、「あの人は悪いけれど、私は正しい」というセリフを言うことは不可能です。自分が人生の創造主なのですから。
反対に自分の中にあることを認めて変えれば、見ている現実が変わるということにもなりますね。

それでは、佐久間氏の訳との対比として読んでみてください。
(  )の中が私の勝手な解釈です。
ここから27編、テーマを変えながら「預言者」は続きます。
それと、アメブロにも同じ内容で掲載しています。

-------------本編---------------
そこでアルミトラは言った。お話しください。愛について。
(ジブランの中では愛はあらゆる意味と無縁のエネルギー)

アルムスタファが頭を挙げ、人々に目を向けると、そこに静けさがみなぎった。それで、彼は語り始めた。

愛があなたがたをさし招いたなら、愛に従いなさい。
(やってくるエネルギーには抵抗せず受け入れること。これを止めると生命力が落ちてゆくから)

たとえ、その道がどんなに厳しく険しくても。
(不安や怒りをいくら感じても、愛を受け入れれば結局生命力が増すから。)

愛の翼があなた方を包んだなら、愛に身をゆだねなさい。
たとえ、その翼に潜む刃があなたがたを傷つけても。
(感じることが否定的でも肯定的でも関係なく受け入れなさい)

愛があながたに語りかけたなら、愛を信じなさい。
たとえ、その声が、庭を荒らす北風のように、あなたがたの夢を打ち砕いても。
(自分の価値観にとって厳しいと感じるかどうかについて愛は考慮しない。)

なぜなら、愛は、あなたがたに栄冠を与えるのと同様に、あなた方を十字架につけるのです。
(愛にとっては栄冠もはりつけの刑も同じ扱い(良い悪いは一切ない))

愛はあなた方を育て、また刈り込みます。
愛はあなた方の梢にのぼって、日差しに揺れる小枝を愛撫し、またたちまち
足元に降って、土におろした根を揺るがすのです。
(愛が良い悪いと関係なくすべてを行っているという意味)

愛はあなたがたを、麦の束のように刈り取り、あなたがたを打って裸にし、ふるって、殻を取り、ひいて、白く粉にし、練ってしなやかにする。
(試練と感じることも起きるだろうが、そこからでも必ず学んでいるから無駄ではない)

そして、さらに愛はあなたがたを愛の神聖な火で焼きます。神の神聖な祭りの神聖なパンとするために。
(神聖とは、純粋であるということと同義。パンとは愛が作用した結果のこと)

愛はこれだけのことを、あなたがたのうちに、あなたがたのためにするのです。あなたがたが、自分の心の奥の謎をさとり、このさとりのうちに生命の心の一片となるために。
(英語からさっするに訳者はかなり苦労して訳しているように思える。しかし、ジブランはなんでも愛がやっていることなんだと言っているだけだと思います。)

しかし、それを恐れ、愛の安らぎと楽しみだけを求めるのなら、
(愛の創作が、肯定的だけのものとしようとするなら)

むしろあなたがたの裸を被い、この愛の麦打ち場を避けて、
あの季節のない世界へ行くがよい。
(その真実を偽るなら、そこから何も得られない場所にいる)

そこでは、笑っても真底から笑えず、泣いても流れるのは本当の涙ではない。
(否定,肯定のコントラストのないところには笑いも涙も存在しない)

愛は愛自身のほか何も与えることなく、愛自らしか受けることがない。
(愛はエネルギー=潜在力 だから「可能性」しか与えない。)
愛は所有せず、また所有させない。
(宇宙に存在するのはエネルギーの働いた結果にすぎず、普遍的に無限に
存在するものを所有する必要などない。)

愛には愛だけで充分なのだから。
(無限の可能性以外なにが必要だろうか)

愛しているとき、神が私のなかに、と言わないように。言うならばむしろ私が神の心の中に、と。
(愛は私たちの意識の外からやってきて創造を実現する。無限の愛はどんな入れ物にも入らず、私の中にと限定できるものではない)

思ってもならない。あなたがたが愛の歩みを導けるなどと。なぜなら、
愛こそがあなたがたの歩みを導く。もし、あなたがたにその価値があると見れば。
(思ったことがダイレクトに実現するわけでなく、目に見えない「信じている」内容によって愛の流れ方が決まるので直接導けると思ってはならない。
愛が見ているのは「信じている」内容。そこに自分には価値があるとあれば愛はそちらに向かって導いてくれる。その反対を信じていれば価値がないという方向へ導く。)

愛の望みはただひとつ。愛自身を満たすことです。
(エネルギーは圧力が高いところから低いところへ流れる。私たちの願望のコントラストにより出来た低圧の部分に流れ込むのが必然です。)

しかし、もしあなたがたが、愛していて、どうしてもなお望みがあるというなら、その望みはこのようなものであるように。
(あなたがたが気分良くいられても、もっと欲しいものがあるならこのように願うように。)

融けて、世の間も自分の歌を歌っているせせらぎのようになること。
(世界を自分の一部のように感じる状態になること。)

愛のあまりの優しさに苦しむのを知ること。
(愛が流れ込んでくるとき、これまでその欲しいものが手に入っていなかった理由が苦しみとして浮かび上がることを当然とすること)

愛を自分で解釈して傷つくこと。
(愛、それ自身を理解しようとしても、答えはないからいやな気分になること)

そして、自由な、喜びに溢れた心で血を流すこと。
(愛が流れ込んで来た時に場合によって(反対の観念があると)苦しくなること)

夜明けに目覚め、飛び立つ思いで、愛の新しい一日のために感謝をささげること。
(整った気分で一日を始めると、良いことが起こりやすいので気分をよくすることに努めること)

昼下がりには静かに休らい、愛の恍惚を思い出して味わうこと。
(休憩時間にも静かに愛が流れてきている状態を思い出して気分の良さを味わうこと)

夕暮れには、感謝に満ちて家路をたどること。
(感謝とは気分がよいことで、夕方にも気分よく広がりを感じている状態でいるか確認すること)

そして、心では愛する人のために祈り、唇では賛美の歌を歌いながら眠りにつくこと。
(イメージの中の誰でも良いので、幸せな状態をイメージして気分よく眠りにつくこと。)

(これがおそらくジブランが解説している願望実現の手順です。)


ジブラン「預言者」 愛について

2022-11-24 | Qメソッドセミナー
今日からカリールジブランの「預言者」について、私のように引き寄せの法則をたくさん読んでしまっている人達には世界的名著がスピリチュアルな自己実現の方法論に読めてしまう現象について、書いてみようと思います。

前にも書いたように、この「預言者」にはいくつもの翻訳があり、どれも正しい和訳とは思うのですが、意味不明の部分も多くいと思います。「預言者」は詩なので読み手によって違った意味に受け取れるのは当たり前なので、その意味不明の部分の単なる一つの解釈として興味のある方は参考にしてください。

参考にしているのは至光社 佐久間 彪 - 訳 「預言者」
          成甲書房 船井幸雄 監訳 「預言者」
      GENERAL PRESS  「The Complete Works of Kahlil Gibran」