Cafe Eucharistia

実存論的神学の実践の場・ユーカリスティア教会によるWeb上カフェ、open

ざびえる

2009-01-27 15:00:51 | 豆大福/トロウ日記
近所のスーパーで買い物をしていたときのこと。「九州銘菓」の札が目にとまった。何やら包装紙に包まれた、みやげ物風のお菓子がワゴンに山積みになっている。商品名は南蛮菓「ざびえる」、630円也。スーパーで買う菓子としては値段が高いと思いつつ、やはりここは話のネタのため、ひいては家族を、または広く世間を笑いで満たすため投資すべきと判断し、購入。

家に帰り、包装紙を開けてみての第一声は「うぉー!」
まず目に飛び込んできたのは、昔のドイツ語文献で使われていた、ひげ文字風書体(なんていうフォント名だったか、ど忘れ)の文。でもそれは、ドイツ語でもポルトガル語でもラテン語でもなく、なぜか英語。’Francis Xavier gave happiness to many people and taught our country the light of civilization and God’s teachings. In commemoration of him.’ (フランシスコ・ザビエルは多くの人々に幸福を与え、文明の光と神の教えを私たちの国民に説きました。ザビエルを記念して(この銘菓を皆様方に)。)上の方に ’Francisco’ とあるのは、おそらくご本人のサインのコピーと思われる。一番上の金色は、十字架に「ざ・び・え・る」とデザインされている。

何よりものけぞったのは、箱全体が黒のベルベットで覆われていたこと。今時、書籍でさえ布張りなんて見かけないぜ。それが菓子に、お菓子にベルベット!しかも説明部分の文字や縁取りが深紅色になっていて、神学っぽい雰囲気がダイレクトに伝わってくるような。(ちなみに、伝統的に各学問分野には「色」が振り分けられておりまして、神学は深紅色とされております。学位授与の際に身に着けるローブなどに、各校の伝統スタイルに則りつつ、学問領域ごと相当する色を乗せる場合が多いと思います。)

う~む、なぜこの菓子がわざわざ包装紙で包んで売られていたのかが分かるような気がしてきた。インパクトが強すぎる。重い(重量の話ではなく、漂う雰囲気が)。観光地にあって、旅行といういわばハレの日特有の、軽くハイ状態の時にこのパッケージ、ならばまだ、格別問題はなかろう。しかしこれが、ノーメイクで部屋着に近い格好という、完全にケの状態で買い物をするという場合、このパッケージには身構えてしまう…かもしれない。

で、味である。中の説明書にはこうある。「…バター風味豊かなヨーロッパ風の皮と、精選された純日本風の白餡に、ラム酒に漬けられたレーズンの香りが、遠い昔の府内の夢をさそってくれます。」個人的には、皮の方が和菓子風、中の餡は確かに白餡であるものの、和菓子のそれよりもこってリ気味で、むしろ中身のほうが「南蛮風」のように思えた。うん、おいしいよ。

そういえば私、大分市を訪れたことがないのであった。大友宗麟、キリシタン…「遠い昔の府内の夢をさそってくれます」、確かに!今度九州に行く機会があったならば、是非行かなくては。

ざびえる本舗のHPはこちら。確認してみたら、ここらへん(東京)やその他の地域でも結構手に入るみたい。

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