当然といえば当然ながら、新聞やニュースでも取り上げられていた、昨日開催された日本橋架橋百年祭。百年に一度という日本橋の祭りに私が行かないわけがないのである。えいやっ、今日の午後は休日満喫!と決め込み、高島屋の反対側の沿道にあたる、丸善の足元でパレードの開始を待った。
最前列を陣取ったおばちゃんたちの解説が案外面白く、しかも役に立つ。冒頭でのクラシックカーのパレードで、オープンカーの車中から、和服に身を包んだ見覚えのある派手めなおばさんが愛想よく手を振っているなあと思っていると、その最前列おばちゃんたちが「あれ、扇千景だよ」と騒ぎ出す。ああ、そういえば。
思えば、日本でパレードの観衆者体験は、これが初めてだ(^^; 米国での独立記念日とかイースターとかのパレードに比べると、日本の観衆は本当におとなしい。盛り上がりに欠けるとも言えるのであるが、しかしそれは日本人の特質もあるだろうけれども、むしろそれよりギャラリーの年齢層によるのではないだろうか。あたりを見回すと、中年な私が明らかに若造だ。綾小路きみまろが登場して「皆様のご健勝と発展を心より祈念申し上げます」でシメるショート漫談つきのパレードだったら、ずっと盛り上がるのにと思える年齢層が中心のギャラリーたち。
それは同時に、日本橋界隈の町人文化が衰退しつつある様を如実に表しているともいえる。パレードには地元の各町会による神楽や神輿も担ぎ出されたが、どうも盛り上がりに欠ける。東北復興のため招待され伝統的な踊りを披露した(仙臺すずめ踊り、金津流鹿踊、北藤根鬼剣舞、川原鎧剣舞、浦浜念仏剣舞、山田町八木節、相馬野馬追、騎馬武者)の東北系パレードの方が、ずっと活気がある。特に馬とそれに乗った鎧甲冑姿の武士の登場、かっこよかったなあ、ダースベーダ―みたいで。
見方を変えれば、江戸のダイナミックさは元来、各地方の元気によって成り立っていたことを思えば、各地方の文化に対する寛容性の現れともいえ、地方中心の展開もまた江戸文化らしいのかなとも思う。それにしても、地元がしょぼ過ぎで悲しい。目の前では、祭りの役目を終えたらしい高島屋の従業員たちがギャラリーとして参加し、懸命に盛り上げようとしてはいたものの…。パレード冒頭で、地元の小・中・高校生による楽隊が元気よかったのが慰めだ。
合間に空を見上げると、手前の山本山の看板の背後に、日本橋のまさに足元にバンカメ(Bank of America)&メリルリンチのビルがそびえているのに初めて気が付いた。う~む、複雑。でもまあ、これもまた、よし。
帰りに寄った丸善で、©絵葉書資料館によるかつての日本橋界隈を描いたさまざまな絵葉書に遭遇し感動。「日本橋ト三越呉服店遠望」では都電が橋を渡る風景と沿道の商店、木造の新大橋、人力車、白木屋「創業弐百五拾年増築落成記念」。どれも皆、夫の話どおりの画だ。がんばれ、日本橋。まずはやはり、頭上の高速道路をどうにか迂回させたいよね。日本橋はじめ、周辺の小さい橋々にも結構風情があるものが残っているのだし。
最前列を陣取ったおばちゃんたちの解説が案外面白く、しかも役に立つ。冒頭でのクラシックカーのパレードで、オープンカーの車中から、和服に身を包んだ見覚えのある派手めなおばさんが愛想よく手を振っているなあと思っていると、その最前列おばちゃんたちが「あれ、扇千景だよ」と騒ぎ出す。ああ、そういえば。
思えば、日本でパレードの観衆者体験は、これが初めてだ(^^; 米国での独立記念日とかイースターとかのパレードに比べると、日本の観衆は本当におとなしい。盛り上がりに欠けるとも言えるのであるが、しかしそれは日本人の特質もあるだろうけれども、むしろそれよりギャラリーの年齢層によるのではないだろうか。あたりを見回すと、中年な私が明らかに若造だ。綾小路きみまろが登場して「皆様のご健勝と発展を心より祈念申し上げます」でシメるショート漫談つきのパレードだったら、ずっと盛り上がるのにと思える年齢層が中心のギャラリーたち。
それは同時に、日本橋界隈の町人文化が衰退しつつある様を如実に表しているともいえる。パレードには地元の各町会による神楽や神輿も担ぎ出されたが、どうも盛り上がりに欠ける。東北復興のため招待され伝統的な踊りを披露した(仙臺すずめ踊り、金津流鹿踊、北藤根鬼剣舞、川原鎧剣舞、浦浜念仏剣舞、山田町八木節、相馬野馬追、騎馬武者)の東北系パレードの方が、ずっと活気がある。特に馬とそれに乗った鎧甲冑姿の武士の登場、かっこよかったなあ、ダースベーダ―みたいで。
見方を変えれば、江戸のダイナミックさは元来、各地方の元気によって成り立っていたことを思えば、各地方の文化に対する寛容性の現れともいえ、地方中心の展開もまた江戸文化らしいのかなとも思う。それにしても、地元がしょぼ過ぎで悲しい。目の前では、祭りの役目を終えたらしい高島屋の従業員たちがギャラリーとして参加し、懸命に盛り上げようとしてはいたものの…。パレード冒頭で、地元の小・中・高校生による楽隊が元気よかったのが慰めだ。
合間に空を見上げると、手前の山本山の看板の背後に、日本橋のまさに足元にバンカメ(Bank of America)&メリルリンチのビルがそびえているのに初めて気が付いた。う~む、複雑。でもまあ、これもまた、よし。
帰りに寄った丸善で、©絵葉書資料館によるかつての日本橋界隈を描いたさまざまな絵葉書に遭遇し感動。「日本橋ト三越呉服店遠望」では都電が橋を渡る風景と沿道の商店、木造の新大橋、人力車、白木屋「創業弐百五拾年増築落成記念」。どれも皆、夫の話どおりの画だ。がんばれ、日本橋。まずはやはり、頭上の高速道路をどうにか迂回させたいよね。日本橋はじめ、周辺の小さい橋々にも結構風情があるものが残っているのだし。