昨日、セントラルに行って懐かしい道具を見てきたので、MY道具を紹介したくなった。
画像一番上が丸ペン→日光というメーカーの659番を使っていました。
丸ペンは、地図の製作の5cm未満の直線を描く道具です。
ガラス棒というのが定規代わりで使います。
ガラス棒には両側にゴムの枕が付いていて、用紙から1mm程度浮くようになっていて、密集した場所でも書きやすいのです。
描く太さは0.1mm~0.5mmくらいまで。
太さごとにペン先を研ぐので、0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mmのものを各1本づつ用意します。
他に0.05mmのペンを作り、修正用に使います。
真ん中、直線烏口。
これは、道具の先がカラスの嘴のようになっているのでこう呼ばれます。
ネジで太さを調整します。
これは三角定規や直定規を使い、5cm以上の長い線を引く時に使います。
デザイン関係の仕事の人も使っていました。
下、回転烏口。
これは、等高線や河川など不定曲線を描く時使います。
首がくるくる回るので、同じ筆圧で描くのが難しく、技術を習得するのに時間がかかります。
その他画像にはないですが、烏口と針を組み合わせた、コンパスや、回転烏口が二つ組み合わさった「双頭回転烏口」があります。
これは、ペアピンカーブの道路を描いたりするものです。
地図製作には独特の道具の世界があり、熟練の技術を習得するには「砥ぐ」技術も必要なのです。
私は高校の頃橋梁設計と水理計算の世界でもがいていたのですが、そこそこ製図道具を揃えて計算尺片手にラーメン構造だのなんだの考えながら頬杖をつくのは斜めにした製図板。
疲れてくると測量に行った時の野帳を再度取り出してデータを見つつ野外の気持ちよさを思い出して、たった3mの橋を設計するのに汲々としました
斜めの製図板で、懐かしくて大ウケでした。
会社に入ってからは、平台でライトテーブルだったので、腰痛で大変でした。
今もその後遺症があります。斜めの製図板の方が楽でしたね。
先日、トマムから占冠の間に、以前設計した橋梁を通りました。
もう18年くらい経っているのに、しっかり存在していることが嬉しかったです。この橋は30mくらいの橋でしたが、準備から設計、製作図まで手掛け、思い出深い橋になっています。
3mの橋の設計もありました。
短い方がかえって苦労しました。
自分の仕事が形になって残るのって、良いですよね。