☆★今日のショット★☆

綺麗なお花や美味しいたべものなどあれこれあれこれ載せて行きたいと思います。

レオナールフジタ展

2008-07-23 22:51:00 | 映画・演劇・美術館

名前は知っているし、顔も知っているけれど、作品を知らなかった藤田嗣治、レオナール・フジタ展を北海道近代美術館に見に行った。
いろんな書籍で、藤田の人柄をなんとなくわかっていて、かなりのドンファンだったというイメージが先行していたのである。
初期のころは平面的な画風で、独特な雰囲気がある。
ああ、こういう絵を描く人なんだ。
結婚直後、フランスに渡ると、ゴッホの絵に衝撃を受ける。
今まで学んだものが、何も意味を持たないと感じ、ゼロからやり直す。
フランス人女性をモデルに「すばらしき乳白色」の裸婦像を描き、時代の寵児になる。

美術館内に掲示されている説明文には、藤田の「美術的」評価ばかり書かれているが、彼を取り巻く女性たちが彼に影響を与えた事実もたくさんあったのだと思う。
寺山修司著「さかさま文学史黒髪編」に作家や芸術家の妻や愛人などについて短く書かれている。これを読んでから絵を見たり、本を読んだりするととても面白い。

フランスに帰化して日本を捨てたレオナールフジタは、キリスト教徒になり、晩年には宗教画に心血を注ぐようになった。
ランスの「平和の聖母礼拝堂」は壁画やステンドグラスなど細部にわたって自ら手掛け、鉛筆画による資料が多数残されている。年齢を重ねても衰えない情熱に胸を打たれる。

今回の目玉は、「構図」の連作2点、「争闘」の連作2点が日本で初めて同時公開したことである。男女とも筋肉隆々の裸体の群像が不思議な世界を醸し出す。


人それぞれにいろんな感じ方ができる芸術の世界。
好奇心をあおられる画家であることは間違いない。

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