青い花

読書感想とか日々思う事、飼っている柴犬と猫について。

梅雨の鉢花

2020-07-13 08:47:30 | 日記
植えてから約一か月の我が家の鉢花です。
強風や長雨にも負けず元気に育ちました。日差しのある時を狙って撮影。




エンジェルス・イヤリング。
今季一番のお気に入りです。




カルーナが2年ぶりに花をつけました。
嬉しい、嬉しい。



カリブラコア。


日日草。


木立性ブーゲンビレア。




万両の花。
実は真っ赤なのに花は真っ白なのがなんだか不思議。


ローズマリーとサルビアの寄せ植え。
ちょっと今、花が落ちてきたところですが、しばらくすればまた復活するのではないかと。


フィエスタ・ラベンダーオーキッド。




朝顔も元気です。






フウセンカズラは、行灯仕立ての方は早くも袋をつけ始めました。


グリーンカーテンも着々と生育しています。


家の中から。眠り猫とフウセンカズラ。


つるなしインゲンは、実がなったものから順に収穫しています。
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袋小路の猫

2020-07-09 09:05:26 | 日記

蓬、窓ガラスと書類の間に挟まって立ち往生。


蓬「出られないぞ!」


蓬「……眠くなってきた」


蓬「瞼が……」


20分くらい経ってから見に行ったら、完全に寝こけていました。


柏も出られません。


柏「う~ん……」

暫くあちこち見まわしてから、自力で脱出していました。
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神を見た犬

2020-07-06 09:05:14 | 日記
ブッツァーティ著『神を見た犬』は、「天地創造」「コロンブレ」「アインシュタインとの約束」「戦の歌」「七階」「聖人たち」「グランドホテルの廊下」「神を見た犬」「風船」「護送大隊襲撃」「呪われた背広」「一九八〇年の教訓」「秘密兵器」「小さな暴君」「天国からの脱落」「わずらわしい男」「病院というところ」「驕らぬ心」「クリスマスの物語」「マジシャン」「戦艦《死》」「この世の終わり」の22編からなる短編集。

前回読了したのがホセ・ドノソの長編『別荘』だったので、今回は軽めの短編集を選んでみた。

聖人の死に寄り添ったと思われる犬におびえ、周りを出し抜いて自分だけが神の許しを得ようと画策する村人たちの右往左往を皮肉たっぷりに描く表題作「神を見た犬」をはじめ、宗教色の強い作品が多いが、それだけに留まる作品集ではない。

御伽噺のように美しい海の怪物の物語「コロンブレ」。
小市民の笑うに笑えない生態を切り取った「グランドホテルの廊下」、「小さな暴君」。
戦争の愚かさを物悲しい色調で描いた「戦の歌」。
恐怖短編として手堅いクオリティの「七階」、「呪われた背広」。
人生最後の戦いに挑む老山賊の姿が胸を打つ「護送大隊襲撃」。
冷戦下の世界を皮肉った「一九八〇年の教訓」、「秘密兵器」。
そして、聖人の目から見た地上の若者を描きながらも正反対の余韻を残す「風船」と「天国からの脱落」など、なかなか引き出しの多い作家なのだった。


『神を見た犬』収録の短編は、どれも外れ無しの良作だったが、なかでも「コロンブレ」の瑞々しさは、読む人を選ばない間口の広さだと思う。
海に憧れ、海で生き、海で死んだ男の生涯は、悲劇なのに不思議な爽やかさに包まれていたのだった。

ステファノは12歳の誕生日プレゼントとして、父親の所有する美しい帆船に乗せてもらう。
陽光に照らされた海は美しく、そこで働く男たちはみな逞しく優しかった。
ステファノの心中で海への憧れが最高潮に高まった時、彼は沖の方に何やら黒いものの姿を見つけた。

ステファノが父親にそれを告げると、父親の顔はみるみる青ざめた。

“海面から出て船のあとを追ってくるとおまえが言うのは、ものではない。コロンブレだ。世界じゅうの海で、船を操る男たち誰もが恐れているサカナだよ。謎に包まれた恐ろしい鮫なんだ。人間よりもずっとずるがしこい。あいつは餌食にする人間を選ぶ。だが、その理由は誰にも分らないんだ。いったん決めると、何年も何年もつけ狙う。相手を飲み込むまでな。奇怪なことに、あいつの姿を見ることができるのは、餌食として選ばれた本人と、その血を分けた家族だけなんだ。”

父親はすぐさま針路を反転させ、船を港に戻した。
そして、お前はいかなる理由があろうとも二度と海に出てはいけない、海の仕事はあきらめるんだ、と言い聞かせた。

さらに、父親は息子を数キロ離れた内陸の町の学校へ入れて、海から徹底的に遠ざけた。
まじめで何事にも熱心だったステファノは、学業でよい成績を残し、卒業後も、仕事、友人関係、趣味、そして恋と、着実に人生を築き上げていった。
仕事が充実し、裕福で穏やかな暮らしは、ステファノに大きな満足を与えたくれたが、海が放つ魅力はそれにも増して大きかった。

ステファノは内陸の町で手に入れたものすべてに別れを告げ、船乗りとして生きることにした。
ステファノの船には常にコロンブレが付きまとったが、彼はくじけなかった。
終始付きまとう脅威に、却って意思は強くなった。海への情熱が深まり、戦いや危険に立ち向かう勇気がわいた。何度かの航海で幸運に恵まれ、本格的な商船を手に入れることが出来た。
しかし、いかに成功を収めても、ステファノは心に付きまとう強迫観念から逃れることはできない。だからと言って、陸に上がってほかの事業を始めたくもない。

“頭にあったのは、明けても暮れても航海のことばかり。長い船旅を終え、港に入り、陸にあがったとたん、すぐまた出港したくてたまらなくなる。
沖に出れば、彼を待つコロンブレがいることを知っていたし、コロンブレが身の破滅を意味することもわかっていた。だが、どうすることもできない。どうにも抑えることのできない衝動が、大海原のあちらこちらへ彼を引きまわし、心が安らぐことはなかった。“

ステファノの身近にいる者は皆、不思議に思っていた。彼ほどの富を築いた男が、なぜいつまでも、過酷な海の仕事から引退しようとしないのか。
彼の生涯はすべて、付きまとう敵を振り払うための大海から大海へと逃避行で、その過程で築いた成功は付録でしかなかった。年老いた彼は、ひどく不幸でもあった。

やがてある晩、故郷の港の沖合で豪華な船を停泊させていた時、ステファノは、自分の死期が近いことを悟った。
彼は副船長を呼び、コロンブレのことを打ち明けた。そして、自分がこれからすることを決して止めないように命じた。

“世界の果てから果てまで、あいつは私に、いつもついて回っていた”

“もっとも情の厚い友でさえ、あそこまで忠実になれないというほどに。私は間もなく死ぬ。あいつも、もはや恐ろしく年をとり、疲れ果てていることだろう。私にはあいつを裏切ることができない”

“私のほうからコロンブレの元に出向いてやる”

“あいつを失望させたくないんだ。だが、最後の力をふりしぼって闘ってみせるさ”

そうして、銛を片手に舟に乗り込んだステファノは、対峙したコロンブレから意外な話を聞かされることになる……。

ステファノは、海への憧れを生涯忘れなかった。
だからこそ、世界の果てまでコロンブレに付きまとわれ続けた。誰よりも賢く勇敢で、海を愛していたから、《海の真珠》の所有者に選ばれたのだろう。それなのに、同じ理由で《海の真珠》を手に入れたのは、人生の最期の最期だった。
皮肉でもあり悲劇でもあるのだが、同じくらい充実した人生だったと思う。
だって、ステファノは憧れた通り、海の男としての人生を全う出来たのだから。少年時代の夢そのままに生き、親友よりも忠実な存在と二人三脚。そんな濃密な生き方をできる人間がそうそういるものか。

“それから二か月ののち、寄せる波に運ばれ、一葉の舟が、ごつごつした岩場に打ちあげられた。見つけた数人の漁師が、奇妙に思って近寄った。すると舟には、座ったままに姿で白骨化した、ひとりの男の亡骸があった。指の骨のあいだには、小さな丸い石が、大事そうに握りしめられていた。”

このラストシーンを読んで、私の心には、柔らかな悲しみとともに、「幸福な死」という言葉が浮かんだのだった。


あとがきによると、ブッツァーティの名をイタリア内外に知らしめることになったのは、1940年に発表された『タタール人の砂漠』なのだそうだ。
“砂漠の砦に籠り、いつ攻めてくるかわからない敵をひたすら待つ兵士たちの、不安や焦燥感を描いた作品である”とのこと。大変興味深いので、読みたい本リストに入れておこうと思う。
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梅ジュースとラッキョウ漬け2020

2020-07-03 08:22:28 | 日記

今年も梅ジュースとラッキョウを漬けました。
上の画像は、漬けた当日です。
今年は梅の実を多めに買ったので、いつも使っている果実酒瓶だけには収まりませんでした。入りきらなかった分は、マーマレード用の瓶に。


梅の実を洗って、ヘタを取って、乾かしました。


その後、煮沸消毒した果実酒瓶に氷砂糖と交互に入れました。
漬け終わった後は、一日に何度か瓶を振って、溶け出した汁が全体に回るようにしました。


ラッキョウは毎年このくらいの量です。




皮をむいて、洗って、乾かしてから、ラッキョウ漬け用の液に漬け込みました。
梅ジュース同様、一日に何度か瓶を振っています。


三週間目くらい。


梅ジュースは、前日に梅の実を冷凍するのを忘れたせいで、良い感じに仕上がるまでに、例年の2・5倍くらいの時間がかかってしまいました。いつもはだいたい7~10日位で実を取り出しているので。
そのせいなのか、この時点で発酵し始めていましたね。


とりあえず試飲。梅ジュースのソーダ割です。
味がおかしくないか確かめるために、ミネラルウォーターでも割ってみました。
どちらもちゃんと梅ジュースの味と香りがして、一安心。


その後、発酵を抑えるために火を入れました。


冷めてから、煮沸消毒してきれいに乾かした瓶に入れ直しました。
少し煮詰まったせいか、液にトロミがついています。アイスクリームにかけたら美味しいかもしれません。
色も若干琥珀色に変わっていますね。


ラッキョウは特に注意する点がないので、こんなものだと思います。


我が家では、前回のラッキョウの漬け汁を保存して、お料理に使っています。
これは、タルタルソース。


三色野菜のマリネ風。


照り焼きのタレにも混ぜています。


ラッキョウ汁に白ワインビネガー、グレープシードオイル、塩コショウを混ぜてドレッシングにしてみたり。
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