ちょこっと❤ 楽しい 音楽授業

小学校 音楽授業の、楽しい工夫をご紹介。
遊びのように夢中になり、何度でも繰り返す学習活動。

動物の謝肉祭 ☆カーニバル☆  旋律の特徴は?

2016-06-11 15:08:07 | 鑑賞
先生「サン=サーンスさんが、動物の音楽を作りました。



 絵本より
「動物たちのカーニバル」 詩 谷川俊太郎  絵 広瀬 弦  評論社

   初めの音楽と終わりの音楽、13の動物の音楽をまとめて、
   組曲『動物の謝肉祭』と名前をつけました。

   今日は、ある動物のために作った音楽を聞きます。
   旋律(メロディー)の特徴
   曲の特徴
 を聞き取って、どんな動物の音楽か考えよう。」
  
  黒板に画用紙を二枚はる。



先生「曲をかけた後、この言葉を使って、考えたことを発表してね。
   最初に『○○な感じなので』では、旋律、曲の特徴を言って、
   次に『○○だと思います。』で、動物の名前を言ってください。
  
   では、曲をかけます。1分。」
   第13曲「白鳥」を流す。
児童 曲を聞く。

先生「もう一回、曲を流す前に、隣の人と『今、こんなことを考えたよ』と
   お話してみていいよ。」
児童 隣の人と感じたこと、考えたことをつぶやいてみる。
   「そうか・・」「うんうん」など隣の人の考えを聞いて相づちを打つ声が聞こえてくる・・

先生「では、もう一回かけます。目を閉じてもいいね。」
児童 目を閉じて聞く児童もいる。

先生「では、発表しよう。」
児童 挙手する。

児童「ゆっくり、すーっと動く感じなので、白鳥だと思います。」
児童「きらきらした音の中で、ふわーって羽をひろげる感じなので、天にいる鳥だと思います。」
児童「私もきらきらを感じました。森のきらきらした中、ゆったりした感じなので、うさぎだと
   おもいます。」

先生 児童の発言する人数が多いときは、児童から児童へ指名する、発言方式に変える。
   

先生 曲の特徴を児童から聞き取り、「こんな旋律だったね」とその聞き取った感じを
   教師の声で再現する。
   特徴を言えずに、動物名だけ言うことがないよう、言葉を足して発言を助ける。
先生「みんな、旋律、曲の特徴をよく聞き取ったね。
   聞き取った特徴から、いろんな動物の名前が出てきました。
   どれも、いいですね❤すばらしい❤

   サン=サーンスさんがつけた、動物の名前を聞きたい?」
児童「聞きたい!!」「知りたい!!」
先生「その名前は、『白鳥』です。」
児童「ああ!!」「そうか!」「当たった!」
先生「あれ?当たり、はずれではないよ。正解は一つという学習ではないよ。
   旋律、曲の特徴を聞き取る学習だよ。
   『白鳥』と聞いてから、もう一回、音楽を聞いてみよう。」



先生「実は、この曲、教科書にのっています。
   教科書○ページを 開いてみよう。」
児童 教科書を見る。
先生「主な旋律は、チェロ。きらきらの音は、ピアノだったね。
   この図形の楽譜を見ながら、聞いてみよう。」
児童 ここまでで、4回、音楽を聞く。


 毎時間、授業の最初に、この流れで、「動物の謝肉祭」の十数曲を聞く。
児童にとっては、とても楽しく、わくわくする学習のようで、担任に提出する日記に、
この学習について書く児童がいた。


 おすすめの曲は、
第1曲 序奏と百獣の王ライオン

第2曲 おんどりとめんどり

第7曲 水族館

第13曲 鳥かご
第12曲 化石


 以上の5曲は、旋律、曲の特徴を聞き取りやすく、また、その聞き取った特徴と様々な動物を結び付ける
ことができ、児童の発言が続き、盛り上がる授業でした。

 とくに、「序奏と百獣の王ライオン」では、
のっしのっし、堂々、いばって、えらそうに行進している様子と
獲物をねらって、勢いよく飛びつく様子の両方
 を聞き取ることができました。

 また、「化石」では、動物の名前を言うことになっている学習なので、
児童から「化石」という言葉は出てきません。
 曲名が「化石」であることを告げると、「そんなぁー!!」と「なるほど!!」
に児童の反応が分かれます。


 この学習の最後に、ディズニー映画「ファンタジア」のDVDを見ます。
第14曲「終曲」にとても愉快なアニメーションがつきました。
なんと!フラミンゴがヨーヨーをするのです。
 なんて自由な発想!!

 動画と音楽がピッタリ見事に合うんです。
 
 終曲は、他の音楽の特徴的な部分をパッチワークのように合わせた音楽です。
その曲に、こんなにおもしろいアニメーションが付くなんて、本当にすごい!!です。
(普段、児童には「すごい」は便利だけど、鑑賞の学習では使わないと言っている私ですが・・・
 思わず、使っちゃいました・・・)

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