ちょこっと❤ 楽しい 音楽授業

小学校 音楽授業の、楽しい工夫をご紹介。
遊びのように夢中になり、何度でも繰り返す学習活動。

地球星歌~笑顔のために~   ひとりひとりイメージを広げて

2018-07-24 14:38:03 | 歌唱
先生「今日は、『地球星歌』ちきゅうせいかを歌います。
   まず、1番を聞こう。」
児童 歌詞を見ながら、1番を聞く。
   (合唱バージョンを聞く。)



先生「すてきな歌ですね。」
児童「聞いたことがある。」「いい歌。」「もう一回聞きたい。」
先生「もう一回、聞いてみようか。
   歌詞を見ながら、聞こう。」
児童 CDを聞く。

先生「今日は、初めてなので、この部分だけ覚えて歌おう。」
   歌詞のメロディーラインが分かるような掲示物をはる。
   (曲の山の部分だけ。)




先生 歌いながら歌詞を手で追っていく。
  「♪あなたの毎日が 世界を創り
    愛する想いが 地球へと広がる
    私は祈る 明日のために
    まだ見ぬ あなたの笑顔のために」
児童 数回、繰り返すうちに、歌詞と旋律を覚える。



次の授業では・・・
先生「前回の授業では、1番の後半を覚えたね。
   今日は、メロディーがはっきり分かるように、
   この曲を作った『アクアマリン』の方が歌っている
   CDを聞こう。」
児童 歌詞を見ながら、1,2番を聞く。
先生 2番の最後で一時停止ボタンを押す。
児童「えっ!?」
先生「時間が足りなくなるので、ここまで。」
児童「え~!」「もう少し、聞きたい!」「今、すごくいいところだったのに!」
先生「ホントだね、いいところだったね。じゃあ、もう少し聞こうか。」
児童「ヤッター!!(*^_^*)」
先生 少し巻き戻し、CDをかける。
児童 集中して聞く。

先生「最後まで、しっかり聞けたね。
   では、まず1番の曲の山を歌おう。」
児童 黒板の歌詞を見ながら歌う。
先生「この(指さす)『あなたの』や『わたしは』を
   言葉も声もしっかり相手に届けるように歌ってみよう。」







児童 歌詞を見ながら、しっかり歌う。
先生「いいね、言葉や気持ちが届いてきた。
   では、1番の最初から歌ってみよう。」
児童 1番の最初から歌う。


次の授業では・・・
先生「今日は、1番、2番を続けて歌ってみよう。」
児童 CDに合わせて歌う。
   次に、曲の山だけ取り出して歌う。
先生「1番で虹という言葉が出てきたね。
   みんなは虹を見たことある?」
児童 自分の虹を見た景色や場面を話す。
先生「○さんは、友達と虹を見たんだね。
   △さんは、家族の人と一緒だったんだね。
   『わあ!きれい』『虹だ、虹だ。見て見て。』
   って周りの人と一緒に見たんだね。
   そのときの様子を思い浮かべながら歌ってみよう。」
児童 1番を歌う。

先生「2番では、夜の海が出てくるね。
   夜の海を見たことがある?
   あっ!みんなで見た!
   ○年生のときの移動教室で、夜、ナイトハイクしたね。
   みんなで、浜辺の階段に座って、目を閉じて座ったね。
   波の音を聞いて、海の匂いをかいで・・・
   静かな時間だった。
   あのときのことを思い出してみよう。
   どんなことを感じた?」
児童 自分が感じたことを発言する。
先生「2番の歌詞を読んでみるね。」
   2番の歌詞を読む。

児童 2番を歌う。



  *1番と2番の表す景色、情景を思い浮かべられるような
   言葉かけをしていく。

  *「地球星歌」を作詞・作曲したミマスさんが、2012年教育音楽で
   こんなことを言っています。
  「歌詞にある『遠い国の野原で輝く虹』という言葉を聞いて、
   多くの人は心の中に何らかの風景を描くでしょう。
   それが作者の描いたイメージと一致する必要は全くないし、
   クラスや合唱団のメンバーで統一する必要もありません。
   その人がパッと思い浮かべた豊かなイメージ。
   それこそが歌に大きなパワーを吹き込むのです。」


   さらに、
  「『誰にでも愛する人がいる』『誰の心にも大切な場所がある』と
   歌うとき、メンバーがそれぞれ心に大切な人や風景を思い浮かべたら、
   その合唱はすごい説得力を持つと思います。
   音楽とは、音を使って聞き手の心の中に絵を描くことだと思います。
   イマジネーションを本当に大切にしてほしいです。」

 この歌の学習を重ねるたびに、歌のどこかの部分のイメージを
広げるような言葉かけをしていく。

 この後、二部合唱にしていく。



 この歌の強弱記号をていねいに追っていくと、曲全体の構成が分かります。


オーケストラ鑑賞教室に向けて&その後に④  特別支援学級

2018-07-18 17:32:35 | 鑑賞
歌劇「天国と地獄」終曲オッフェンバック作曲


先生「この音楽を聞いたことがあるかな?」
   『天国と地獄』をかける

児童「聞いたことがある。」「知ってる。」
先生「この音楽は『天国と地獄』という名前です。
   何の時にかかる音楽か、分かる?」
児童「お昼の放送?」
先生「お昼は違います、放送は合ってます。
   ヒント、う・・・・・で放送します。」
児童「う?」「あ、運動会だ!」
先生「その通り!運動会の走るときや競技のときにかかってるね。
   自分が走ってる気分で聞いてみよう。」
   もう一回、音楽をかける



組曲「動物の謝肉祭」より第4曲「かめ」


先生「この『天国と地獄』を使って、ある動物の音楽を作った人が
   います。サン・サーンスさんが、どんな動物のために作ったか
   考えてね。」
   『動物の謝肉祭』から「かめ」をかける。
児童 音楽を聞く。考える。
先生「どんな動物だと思う?」
児童「ん~、ゆっくりだね。」
  「なんだろう・・・」
先生「ヒントです。二文字。」
児童「カメだ!」
先生「正解です。ゆっくり動く感じがでてるね。」



先生「『天国と地獄』をミュージックベルで演奏しよう。」
児童 どの音も経験できるよう、ミュージックベルをみんなで回して演奏する。
   演奏の前には、必ず階名唱する。
   集中できる範囲を見定め、部分ごとに練習する。
   どの部分もできるようになったら、通して演奏する。




*ミュージックベルの楽器の色と音名の色を同じ。



 「天国と地獄」の他に、ベートーベンの「喜びの歌」を
 ミュージックベルとリコーダーで演奏する。




*ミュージックベルはハ長調、リコーダーはト長調。

オーケストラ鑑賞教室に向けて③  特別支援学級

2018-07-18 16:05:37 | 鑑賞
バレエ音楽「ガイーヌ」より「剣の舞」ハチャトゥリアン作曲


先生「この前聞いた『剣の舞』を聞きます。
   今日は、シンバルの音を聞き取ってね。
   聞こえたら、パッと手を挙げよう。」
児童 CDを聞く。
   1分50秒後に印象的にシンバルが出てくる。
   パッと手を挙げる。
先生「いいね!」
児童 最後まで聞く
先生「パッと手が挙がったね。よく聞き取りました!」



組曲「動物の謝肉祭」より 第12曲「化石」

先生「この『剣の舞』で、木琴が活躍していたね。
   これから聞く音楽も、木琴が活躍しています。
   突然ですが、問題です。
   これから聞く音楽では、あるものが踊っています。
   何が踊っているでしょうか。
   ①猫
   ②骨
   ③蜂
   音楽をよく聞いて答えてね。」
児童 音楽を聞く
   (「動物の謝肉祭」から「化石」を聞く。)
   問題に答える。
先生「正解は・・・・・②の骨です。
   ○さん、正解だったね。どうして、骨だと思ったの?」
児童「なんか、かたい感じで、骨はかたいから。」
先生「木琴のかたい音が、骨の感じがしたんだね。

  実は、猫が踊る音楽や蜂が飛ぶ音楽があります。
  今度、聞いてみよう。」


「ワルツィング・キャット」ルロイ・アンダーソン作曲

先生「今日は、猫が踊る音楽を聞きます。
   『ワルツィングキャット』ワルツを踊る猫です。
   音楽の中で、猫が鳴く声を楽器で演奏しています。
   『ニャ~オ』って鳴いたら、手を挙げよう。」
児童 耳をすまして聞く
   「ニャ~オ」で手を挙げる。
先生 児童と一緒に、真剣に曲を聞き、手を挙げる。
児童 最後の「ワンワン!!」に驚き、目を大きく開けて固まる。
   固まった後、みんなで大笑い(*^_^*)(*^_^*)
  「びっくりした~」「犬?」
先生「そう!最後は猫が犬に追われるの!
   しっかり、聞けたね。」



バレエ音楽「白鳥の湖」より「情景」チャイコフスキー作曲


先生「バレエの音楽『情景』を聞きます。
   情景って心に残る景色という意味です。
   このバレエのお話では、お姫様が呪いをかけられて、
   白鳥にされました。
   でも、あることが白鳥に当たると、その時だけ人間に戻れます。
   突然ですが、問題です。
   何が当たると、人間になるでしょうか。
   ①雨
   ②月の光
   ③煙
   音楽を聞いて答えよう。」
児童 音楽を聞いて考える。(最初の部分を聞く。)
   挙手で答える。
先生「正解は・・・・②月の光です。

   △さん、何で月の光だと思ったの・」
児童「ポロンポロンってきれいな音が光みたい。
   明るい感じじゃなくて、ちょうど月!」
   雨でもいいかもしれないって思ったけど。」
先生「なるほど。
   ポロンポロンってきれいな音だね。光みたいだね。
   このポロンポロンは、ハープという楽器です。
   (写真を見せる。)
   メロディーを演奏しているのは、オーボエです。
   (写真を見せる。)
   二つの楽器の音をもう一度きいてみよう。」
児童 写真を見ながら聞く
  「もう一回ききたいな。」
先生「もう一回、かけるね。エアハープしながら聞いてみようか。」


 ☆次の授業の時、オーボエとハーブが旋律を演奏している先(中間部・後半部)も聞く。
  旋律が、オーボエから管楽器へ、弦楽器へと移っていくのを聞く。
  聞くときには、管楽器と弦楽器の写真を掲示する。
 
   





  

オーケストラ鑑賞教室に向けて②  特別支援学級

2018-07-18 15:15:53 | 鑑賞
バレエ音楽「ガイーヌ」より「剣の舞」ハチャトゥリアン作曲

先生「『剣の舞』を聞きます。
   この前聞いたティンパニが活躍しています。
   聞いてみよう。」
児童 聞きながら、うなづく。
先生 児童のうなづきに合わせて、ティンパニが演奏して
   いるように、エアティンパニをする。
児童 一緒にエアティンパニする児童もいる。

先生「突然ですが、問題です。
   この音楽のメロディーを演奏しているのは木琴です。
   どのバチで演奏しているでしょうか。
   ①堅いヘッドのバチ
   ②糸が巻いてあるヘッドのバチ
   ③毛糸が巻いてあるヘッドのバチ」
   3本のバチを見せながら問題を出す。
児童 手を挙げて答える。
先生「正解は・・・・②です。

   それぞれ、どんな音がするか聞いてみよう。」
   3本のバチで、木琴を演奏する。
児童「やっぱり、そうだ。その音だと思った。」
先生「CDで確かめてみよう。」
児童 木琴の音に注目して聞く

児童「先生、小太鼓の音が聞こえた!」
先生「すごいね、聞こえたんだね。
   みんなも聞いてみよう。」
児童 小太鼓の音に注目して聞く
   小太鼓が聞こえたと言った児童がエア小太鼓を始める。
先生 児童のマネをして、エア小太鼓を始める。
児童 他の児童も始める。



交響曲第5番ハ短調「運命」より第一楽章ベートーベン作曲

先生「『交響曲5番運命』を聞きます。
   突然ですが、問題です。
   ダダダダーン、ダダダダーンという有名なメロディーを
   作った人は誰でしょうか。
   ①モーツァルト
   ②ハチャトゥリアン
   ③ベートーベン」
児童 ほとんどみんな③に手を挙げる。
先生「みなさん、よく分かったね。
   正解は③です。
   では、曲を聞こう。」
児童 最初の有名な部分を聞く

  「先生、この曲、知ってるよ。」
   メロディーを歌い始める。最初の20小節くらい歌う。
先生「○さん、すばらしい!! 正確に歌ったね!
   よく覚えている。」
児童「えーとねー、なんだっけなー(しばらく考える)
   そうだ!ドラえもんで、ジャイアンが歌ってた。」
先生「そうなんだ。運命のメロディーを使って、替え歌に
   したんだね。」
  (後でネットで調べました。ジャイアンが「しろめし~~うめぼし~~」
   って運命のメロディーにのせて歌っていました。

  「みんなも、覚えよう。」
児童 最初のメロディーを聞きながら歌う。「タタタターン・・・」(数回)
先生「CDなしで、みんなで歌ってみよう。」
児童「タタタターン・・・」
先生「みんなも、○さんみたいに歌えるようになったね。」

先生「実はこの音楽、ウタタタターンというリズムがたくさん
   使われています。
   手拍子してみよう。」
   リズムカードを黒板にはる。
児童 手拍子する。
先生「CDで確かめてみよう。」
児童 手拍子なしで、耳をすまして聞く
  「ほんとだ!」




   

オーケストラ鑑賞教室に向けて①  特別支援学級

2018-07-18 14:34:54 | 鑑賞
歌劇「ウィリアム・テル序曲」(スイス軍の行進)ロッシーニ作曲


先生「『ウィリアム・テル序曲』を聞きます。
   突然ですが、問題です。『ウィリアムテル』は、何の
   名前でしょうか。
   ①場所
   ②人の名前
   ③美味しい料理の名前
   正解だと思うものに、手を挙げよう。」
児童 手を挙げる。
先生「正解は・・・・・②の人の名前です!
   ウイリアムテルは、スイスの英雄です。
   こんなお話です。」ウィリアムテルのあらすじを語る。

先生「この『ウィリアムテル』の劇で使われた曲を
   四曲合わせたのが、序曲です。
   今日は、四曲目の『スイス軍の行進』を聞こう。」
   最初は、どんな曲なのか30秒、聞く。

先生 黒板に楽器カード(くもん出版)を数枚はる。
  「どの楽器の音が、聞こえた?」
児童「トランペットが聞こえた!」
先生「これだね。(カードを指さす。)
   どこで聞こえたか、もう一度、聞いてみよう。」

児童 トランペットの音を聞く。
   (最初のファンファーレで、よく聞こえる。)
  「かっこいい!聞こえたよ!」
先生「トランペットの音が分かったね。
   他には?」
児童「シンバルが鳴ってた。」
先生「おう、シンバル。どこで鳴ってたかな?
   聞いてみよう。」
児童 シンバルの音を聞き取る。
  「ここ!!」
先生「ここね!(☺)もう一回、聞いてみよう。」
児童 他の児童も聞き取る。

先生「最初の方で、ドコドコドコ・・って鳴ってた
   楽器の名前を知ってる?」
児童「太鼓みたいな音?」
先生「そう、太鼓の音で、音の高さが変えられる楽器です。
   (楽器カードを指さして)ティンパニです。
   ティンパニを聞いてみて!」
児童 ティンパニの音を聞く。

先生「この曲の中で、馬に乗っている感じがするところ、ある?」
児童「う~ん?」
先生「もう一回、聞いてみようか。」
   タカタタカタのところで、馬に乗っている動作をする。
児童 先生のマネをして馬に乗っている動作をしながら聞く


 ☆ここまでで、6回、CDを聞いています。
  6回も聞いていますが、聞く度に、視点(聴点?!)が
  違うので、児童は集中して聞くことができます。

 ☆今回は、児童が聞き取れたかどうかは、児童の表情で
  読みとりましたが、次回からは、聞こえたら挙手するよう
  に指導しました。