ちょこっと❤ 楽しい 音楽授業

小学校 音楽授業の、楽しい工夫をご紹介。
遊びのように夢中になり、何度でも繰り返す学習活動。

世界中の子どもたちが 足手足手♪

2014-08-19 22:25:40 | 日記
先生「このリズム、できるかな?」

児童 それぞれ、足と手を動かす。
先生「反応がいいね。足踏み、手拍子、足踏み、手拍子、だね。みんなでそろえて。そーれー!」
児童 足踏みと手拍子をする。
先生「できた!次は、このリズム。」

先生「みんなで!そーれー!」
児童 足踏みと手拍子する。
先生「これもできた!では、このリズムは?」

先生「みんなで!そーれー!」
児童 足踏みと手拍子して最後の拍は休む。
先生「いいね!では、『世界中の子どもたちが』をCDでかけます。みんなは、先生が前に出したリズムを曲に合わせて、繰り返します。次のリズムが出るまで繰り返してね。」
先生は、CDの前奏が終わるとき、リズムを入れるタイミングを知らせる。
児童 CDに合わせて、先生の掲示するリズムを足と手で表現する。

*「世界中の子どもたちが」は32小節あります。
 初めての学習のときは、一つのリズムを8小節、繰り返す。(4回リズムチェンジ)
 慣れてきたら、4小節でリズムを変える。(8回リズムチェンジ)

 上の手と足のリズムの他に、膝または腿、机打ちのリズムもあります。







 また、手と足で6拍、リズムを刻んだら、あとの2拍でポーズをとるのも楽しい活動です。先生が最初は、楽しいポーズを示すと、児童も新しいポーズを考えます。2拍で一つのポーズを考える児童と1拍ごとに変えて連続させたポーズを考える児童もいます。
 みんなにポーズを教える児童を前に4人呼ぶと、4ポーズを4回ずつ、みんなで表現できます。
 ポーズは歌詞に合わせて、泣いたり、笑ったり、広げたり、届けたり、咲かせたり、歌ったりしてもいいですし、ウルトラマンになっても、自由の女神になっても、どれも楽しい❤です。


 夢中になって活動しているうちに、4拍子の「拍を感じる」「拍の流れを感じる」ことができるようになります。

 この後、「同じ間隔の刻みで拍を感じながら、足踏みや手拍子する」ために、二本の足を左右左右と動かしながら、手拍子する活動も用意してあります。





リズムカードでタンタタ♪

2014-08-14 16:37:06 | 日記
先生「ハサミを持って来ましたね。画用紙を切り取って、リズムカードを作ります。」

児童 画用紙からカードを切り取り、裏に名前を書く。
先生「カードを作った人は、カード入れを作ります。紙の折り方は、後ろの黒板に貼ってあるので、見ながら作ろう。」
児童 カード入れを作り、名前を書く。



先生「机の上に、8枚のカードを広げよう。先生が手拍子をするので、どのリズムかを当ててください。いくよー!」
手拍子「タンタタ」
児童 リズムを聞き取って、「タンタタ」のカードを手に取って、先生の方に見せる。
先生「全員正解!『タンタタ』だったね。次いくよ!」
手拍子「タタタタタタタン」
児童「えーっ!」「これと・・・」
先生「あと2回、手拍子するね。」
児童「タタタタタタタン」2枚カードを手に取って、先生の方に見せる。
先生「正解は、『タタタタ』と『タタタン』の2枚です。」
児童「やったー!!」「合ってた。」
先生「カードを置いて、手拍子してみよう!」

 この繰り返しで、リズム当てゲームを楽しむ。

先生「リズム当てゲームを隣の人とやってみるよ。最初は1枚カードから。ジャンケンをして、どちらが先に問題を出すか決めよう。相手からカードが見えないように、机の譜面台に正解のカードを並べよう。
では、机を動かして始めるよ。」
児童 机を向かい合わせにする。ジャンケンをしてリズム当てゲームを始める。


 教室内は、手拍子の音と「正解です!」「やったー!」の声だけが響きます。

児童「2枚カードにしていいですか?」
先生「はい、どうぞ。」

 最高、4枚カードまで許可を出す。隣同士の聞き取りと手拍子がうまくいっていないペアのところに指導に入る。

 この後の授業では、過去に、
①カードを使って簡単な創作活動をしたり(指令書1・2・3・4)、








②図工で作った太鼓を使って、展覧会会場で、作った曲を披露したり、


③学習発表会の「龍陣太鼓」演奏の途中で創作したリズムを演奏したりしました。
どの活動でも、8枚のリズムカードを使いました。③のときには、他のリズムも紹介して創作しました。


 「リズムが分かる→リズムを使う→工夫してリズムを使う→創作する→発表する」
カード8枚からさまざまな活動が生まれます。

翼をください!

2014-08-09 22:11:38 | 日記
先生「『翼をください』を教科書を見ながら聞こう。」
児童 1,2番を教科書を見ながら聞く。

先生「この曲を二つに分けると・・・」
児童「♪つけてください と ♪この大空に のところで二つに分かれる。」
先生「そうだね。前半はどんな感じ?」
児童「落ち着いた感じ。」「ゆったりした感じ。」「静かな感じ。」「ひそやかな感じ。」「語ってる感じ。」「なめらかな感じ。」
先生「なるほど、では、後半は?」
児童「盛り上がった。」「力強い感じ。」「広がる感じ。」「生き生きとした感じ。」「明るい感じ。」
先生「そうだね、そういう感じだね。
では、その感じを出すためにどうやって歌ったらいいか考えながら、もう一度、一番を聞こう。」
児童 1番を聞く。

児童 ピアノに合わせて、1番を歌う。
先生 児童の歌の中で、不安定な音程やリズムを確かめる。
児童 アカペラで先生と一緒に一番を歌う。

先生「前半部分、言葉を大切に歌ってみよう。一言一言ていねいに。」
児童 前半を歌う。

先生「言葉をかみしめた感じで歌えたね。前半の最後のクレシェンドをやってみよう。曲の山に向かって、だんだん強くするよ。こんな風に・・・♪つけてください」
ピアノで八分音符の刻みをクレシェンドしながら歌い、「だんだん強く」のイメージができるようにする。
児童 前半の「つけてください」をクレシェンドに気をつけて歌う。

先生「ぐいぐいっと心が引っ張られるようなクレシェンドになったね。では、ここから後半部分をつなげて歌ってみよう。」
児童 ♪つけてください♪から後半を歌う。


先生「♪この大空に だけ歌ってみよう。歌うときの息のスピードをあげて!」
児童 ♪この大空に
先生「いいね、スピードが上がった。
今度は、口の開け方にも気をつけて。牛の鳴き声『モオゥ』を言ってみて。顎を下げて。口を縦に。」

児童「モオゥ」「モオゥ」
先生「そうそう。モオゥ。こぉのぉおお、どうぞ!」
児童「こぉのぉおお」
先生「♪この大空に」
児童「♪この大空に」
先生「おおぅ!声の響きが変わった!よく響いている!」

先生「みんなが小さいとき、スーパーに行って、「これ欲しい」「これがいい」からだんだん「これがいいよー」「これが欲しいよー」って「欲しい、欲しい」と駄々こねて、せがんだりしなかった?
この歌でも、一か所、強く願っているのが分かるところがあるね。」
児童「飛んでゆきたいよ、のところ。」
先生「そう、そこだね。『よ』の一文字で強く願う気持ちが伝わるね。後半を通して歌おう。」



 心が解き放たれて、自由や明るい未来を感じられたら、ハッピーですね。自分の心を堅く縛って、息苦しくしているものってなんでしょう?
 「お金が山ほどなきゃ幸せじゃない」「自分の家が持ち家じゃなくちゃ幸せじゃない」「家は100坪以上なくちゃ幸せじゃない」「自分は周りからスゴイ人だと思われなくちゃ幸せじゃない」「偉くなって先生と呼ばれなくちゃ幸せじゃない」そんなこと誰が決めたのかしら?誰も言っていませんね(笑)
 
 「幸せは自分が決める」と思ったら、心は解き放たれるでしょうか?
「翼」はそう強く思える心なんでしょうか?

 それとも、失くしたもの、この手にできなかったもの、一番欲しいと願ったのに得られなかったものへの執着心がなくなったら、心は軽くなるのでしょうか?
「翼」は過去への執着心から離れる、「今を生きるぞ!」と思う強い心なんでしょうか?

 この「翼をください」を歌う度、いろいろなことを考えます・・・

ルパン三世のテーマ♪ 合奏の始まり

2014-08-07 21:12:53 | 日記

先生 ハチャトリアン作曲「剣の舞」をかける。板書「打楽器の音を探して聞こう!」
児童 曲を聞きながら、自分の席に着く。
先生 曲の途中で一時停止。「どんな打楽器の音があった?」
児童「木琴と大太鼓みたいな・・・ドンタンタンドンって・・・」
先生「ティンパニという名前です。教科書の○○ページを見て。」
児童 教科書でティンパニを確認する。

先生 中間部をCDで流し、また、一時停止する。「この部分で聞こえてきた打楽器は?」
児童「スズみたいな・・・」「分かった!タンバリンだ。」
先生「その通り!では、最後の部分をかけます。木琴の音、ティンパニの音を楽しんで聞いてね。それから、あともう一つ、よ~く聞くと聞こえてくる打楽器があるよ。」
児童 耳をすまして最後まで聞く。
先生「もう一つ、分かった?」
児童「う~ん。」「もう一回、聞いていいですか・」
先生「はい、ではもう一回。」最後の部分をかける。
児童「スズかなー。」「また、スズ?」「小太鼓かなー?」
先生「はい、小太鼓でした。」」
児童「やったー!!」
先生「もう一回、みんなで確かめてみよう。」少しだけCDをかける。

先生「剣の舞では、木琴が大活躍だったね。後ろの木琴の方を見よう。」
三本のヘッドの堅さがちがうバチ(マレット)を持って後ろの木琴のところに行く。
先生「三つのバチは堅さが違います。まず、聞いてみてね。」
木琴「トトト・・」「カカカ・・」「キキキ・・」「トトト・・」「カカカ・・」「キキキ・・」
先生「どう?同じ音の高さなのに、全く違った感じだね。」
児童「全然違う!」
先生「剣の舞では、どのバチを使ったと思う?」
木琴「トトト・・」「カカカ・・」「キキキ・・」
児童「二番目のバチだと思う。」「そう!」
先生「先生もそうだと思う、きっとこの『カカカ』(音を鳴らす)の感じだね。
今日、みんなにルパン三世のテーマを木琴で演奏してもらおうと思っています。どのバチが合うと思う?」
児童「三番目のバチは、キンキンしてとがった感じで使わないほうがいいと思う。」「二番目か、最初のバチがいい。」「二番目のバチだと木琴の音だけが目立っちゃうかもしれない。」
先生「では、この最初のバチ『トトト』(音を鳴らす)でやってみよう。先生が演奏します。聞いてね。」
木琴「ミッソミラーシーソミー・・・」Aの部分
先生「ミッソミラーってのばすとき、音がなくなっちゃうね、木琴は。二拍半のばさなきゃいけないのに。どうしたらいいかな?」
児童「・・・」
先生「トレモロって言って、こうやってトコトコ、右手左手を交互に動かしてのばします。」
児童「なーるほど」
先生「コツを言うよ。『小さく、細かく』動かすときれいなトレモロになるよ。」

木琴「ミッソミラ(トコトコトコトコ)シーソミ(トコトコトコトコ)」
先生「大きく、荒く動かすと『ガッゴッガッゴッ』(木琴を演奏する。)美しくないし、音がのびてないね。」
児童(笑)

 
 この後、前回のリコーダー、大太鼓、小太鼓の復習をして、希望者がそれぞれの楽器を担当し、木琴のパートも加えて合奏にしていきます。楽譜は、合奏用の楽譜に変えます。他の楽器も一緒に記載されていますが、最初は上記の四つの楽器だけで合奏します。何回も楽器担当を変えて、全員が希望の楽器が演奏できるよう配慮します。
(ミュージックエイトのスコアをAの部分だけ切り取り、打楽器は初期の段階のリズムを手書きで書き込んでいます。)


 木琴のバチの持ち方は、何回も指導していますが、なかなか定着しない児童がいます。人差し指をバチに沿って置いて持つやり方です。この人差し指が木琴の板にバチを押しつけるようになり、軽やかないい音がでません。「親指と人差し指でつまんで持つ」ように繰り返し指導しています。

*「マリンバ教則本」朝吹栄一著からの写真

 木琴の楽譜には、右手左手、どちらで演奏するか書いてありません。一番スムーズに動かせるやり方を書いた方がいいと思い、書き込んだこともありましたが、児童が集中しているのが『右左』だけで、メロディーの動きや躍動感などが感じられない演奏になってしまったことがありました。それ以降、「右左をできるだけ交互に使うことが大切」と指示し、どう使うかは児童にほとんど任せています。
 「バチの動きは、人が歩くのとおなじだよ。一本の足で歩くより、二本の足で歩く方が自由に動けるね。」と言うと児童は納得します。そして、二本のバチで、円滑な、迅速な動きを繰り返し探ります。

ルパン三世のテーマ♪ 合奏の最初

2014-08-07 17:07:24 | 日記
先生「ルパン三世のテーマをリコーダーで演奏しよう。
   今日は、主なメロディーが出てくるAだけふこう。

   一回、先生がドレミファでうたってみるよ。
   ミッソミラー、シーソミー、ミッソミラー、シソラミー、ラッラミレー、ラーシドラー、
   ラッラミレー、シーソラソラ!」



児童 リコーダーを準備して、ピアノ伴奏に合わせて演奏する。
先生「最後のラソラだけ、ふいてみよう。」
児童 ラソラー
先生「最後の音は短く。」
児童 ラソラ!
先生「ナイス!切れ味がいい! 

   メロディーの途中に、短く切る音があるね。そこも気をつけてふい  てみよう。」
児童 「あー、あるある・・・」「たくさんある。」

  「ッ」または「・(スタッカート)」に気をつけて演奏する。

先生「このメロディーにリズムを付けるよ。手拍子、準備!」



児童 手拍子する。
先生「4回繰り返し、数えて、手拍子を止めよう。」
児童 4回繰り返す。

先生「次のリズム。」

児童 手拍子する。
先生「これも4回繰り返すよ。」
児童 4回繰り返す。

先生「クラスを半分に分けて、二つのリズムを手拍子します。お互いのリズムを聞こう。
   4回、こんな感じで・・・」

   半分に分けたクラスの右側、
   右手で「パクタンパクタン」左側、
   左手で「ドンドンパク」と空中でリズムを刻む。

児童 クラスで二つのリズムを分担して、手拍子する。

先生「すごい!一回でできたよ。みんな気が付いた?二つのリズムは、重ならないって。」
児童「なんとなく・・・」「先生が見本を見せたとき分かった!」
先生「こんな感じだね。」



黒板で、リズムの音が重ならないでずれることを、目で確認させる。

先生「今度は、今と違うリズムでやってみよう。」
児童 さっきと違うリズムを4回、繰り返す。

先生「今日は、この「パクタンパクタン」を小太鼓、
  「ドンウドドンパク」を大太鼓で演奏します。どちらの楽器をやってみたい?」
児童「大太鼓!!」「小太鼓・・・」
先生「自分がやってみたい楽器のところに並ぼう。では、一番後ろの列、移動どうぞ。」

 大太鼓と小太鼓の児童の間に、先生が入ります。児童にも、先生にもバチ。
初めてなので、児童と一緒に演奏します。4回演奏したら「こ、う、た、い、1,2,3,4、」と言って次のペアにつなぎます。

*全員が参加して何回も繰り返すときには、一定の流れやリズムを言葉や音で作って進めると、
 楽しく、分かりやすくなります。



 授業の最後に、全員がこのリズムを大太鼓か小太鼓で演奏しました。このリズムは、エイトビートの大本のリズムです。「ルパン三世のテーマ」は16ビートですが、最初にこのエイトビートを全員刻めるようにして、学習が進んだら16ビートを刻むタンバリンかハイハットシンバルを入れていくと、リズム楽器の演奏が安定します。

 大太鼓の八分休符の部分が少し難しいかもしれません。「ドンウドドンパク」より「ドンツドドンパク」の方がかっこよく演奏できるかもしれません。短い八分休符の休みなので、できるだけ鼓面からバチを離さないで、近くで演奏するのがコツです。鼓面近くで演奏することで、音量も調節できます。大きくバチを動かす児童がいますが、喧騒合奏になってしまい、さらにうまくリズムを刻めないので要注意です。

*この曲の場合、私は最初から大太鼓にミュート用に(音を小さくするために)鼓面に布を
 かぶせます。
 布の上からバチを打ちます。

 次回、リコーダー、大太鼓、小太鼓、木琴で合奏にします。