ちょこっと❤ 楽しい 音楽授業

小学校 音楽授業の、楽しい工夫をご紹介。
遊びのように夢中になり、何度でも繰り返す学習活動。

世界の音楽 バグパイプ

2015-06-13 11:19:55 | 鑑賞
先生「今日から、世界のいろいろな国の楽器を学習します。その楽器の特徴や良さを聞き取ってね。
   一回目の今日は、最近、プリンセスが生まれた国です。」
児童「あっ、知ってる!イギリスだ!」
先生「そう、よく知っていたね。イギリスの正式名称を知っている人、いるかな?」
児童「グレート・・・なんだっけな・・・」
先生「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国。」
児童「そうそう!」
先生「王国なんだね。だから、プリンセスが生まれたって言っているんだ。
   地図でいうと・・・・」
児童「もっと左。」「もっと上」
先生「はい!ここです。グレートブリテン島と北アイルランド。」世界地図で確認。
   では、イギリスのバグパイプを聞いてみよう。楽器の音をよく聞いて。楽器の形も良く見て。」
   DVDでバグパイプの演奏を見る。

先生「旋律がタータータタターって聞こえてきた?」
児童 うなづく。
先生「旋律ではなく、ずっと同じ、低い音でなっている音も聞こえた?」
児童「ブーーってなっていた。」「えっ、気がつかなかった。」
先生「もう一度、聞いてみよう。」もう一度演奏を聞く。
児童「聞こえた!」
先生「楽器一台で、旋律と伴奏ができる楽器です。教科書に写真があるので見てみよう。」
児童 教科書を出して見る。



先生「右手左手があるところは、メロディーを演奏するチャンター管と呼ばれているところ。
   肩のところに、三本ある管がドローン管と呼ばれる伴奏の音が出るところ。
   口のところを見よう。ここから息を入れて両腕で抱えている袋に空気をためて、そこから空気を押し出して演奏しています。」黒板に『バグパイプ』と書く。
先生「バグはバッグ、袋という意味。みんがが吹いているリコーダーと違って、袋に空気をためると何かいいことがある?」
児童「音が切れない。」「リコーダーは息を吸うとき音がなくなっちゃう。」「ずっと音を出していられる。」
先生「そうだね。空気をためておくから、音が途切れないね。聞いて確かめてみよう。」
児童 3回目、バグパイプの音を聞く。
  「本当だ!切れてない!」
先生「よく聞けたね。もう一つ、袋にためると、大きな音を出せると言われています。」
児童「あ~そうだ、○○ランドに行った時、聞いたのを思い出した。音が大きかった!」

先生「この写真、もう一度見て。男性なんだけど、スカートをはいてるね。
   イギリスでは、男性がスカートをはくのが伝統なんです。前に、イギリスの力持ち大会を見たら、こんな感じの(ムキムキの体を表現)人が、スカートをはいて電信柱くらいあるかな・・と思うくらいの丸太を投げて、力持ちを競争していました。
   絵本で伝統的なスタイルを紹介しています。」絵本でタータンチェックのことにも触れる。




*絵本「ジス・イズ・エジンバラ」より

先生「実は、身の回りにあるもので、バグパイプに似たものを作れるよ。」
   しっかりしたビニール袋、ラップの芯、ソプラノリコーダー1本、テナーリコーダー3本を出す。
   児童とどう組み合わせたら同時に四つのリコーダーを鳴らせるか考える。

先生「こうやったら、リコーダーでもバグパイプみたいに演奏できることが分かったね。
   では最後、リコーダーとバグパイプの音の違いを考えながら聞いてみよう。
児童 最後にもう一回(四回目)バグパイプの演奏を聞く。
   音の違いを近くの児童同士でつぶやき合う。
   クラス全体に話す。



 「この国のこの曲を聞こう。」「この楽器を聞こう」だけでは、児童は、聞く対象に親しみをもちません。また、その「良さ」に気がつくことがなかなかできません。

 「初めて聞いた」「今までに聞いたことがない」音を「変だ。」「おかしい。」と切り捨ててしまう児童さえいます。

 楽器の仕組みや文化、その楽器が生まれる歴史などを話題にし、聞く対象への興味や関心を向けるように学習を進めると、しっかり聞こうという意欲、楽器にたいする親しみが生まれてきます。
 意欲と親しみが生まれると、音の特徴を聞き取ろうとか、この音楽全体の雰囲気を楽しもうとか思うようになります。

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