時事放談

エジプトの政情がムバラク政権後退の方向にむかっているようだが、民衆デモはおさまっていないらしい。政府が鎮圧のためネット切断までやったらしいとのニュースは驚きましたが。

さて、ロシアで外相会議にいった前原外相。北方領土問題進展どころか険悪ムードで終わったようである。菅総理ばかり批判されるが、尖閣諸島問題で揺れているときに、中国のようにロシアに対して強硬発言を前原さんもしていたような気もするが…
今や外交は四面楚歌状態ですね。中国、ロシア、アメリカ、韓国、北朝鮮などなど冷え込んでます。
民主党政権の無能力ぶりも原因だが、リーマンショック以降の世界不況の中、アメリカの後退、中国の突出というパワーバランスの変化という時期も影響を与えているでしょう。

さらに内政はもっと険悪。予算関連法案とおらなければ、国政の機能はストップする。自決解散せざるをえないでしょう。小沢さん問題は、小沢さん自身がどう考えているか。刑事裁判は長期戦になるようだし、自己が中心で離脱、新党結成、政界再編もしにくい状況。こういう人の周りは腰巾着、イエスマンが多くて真の次世代候補、リーダーシップをとれる人材が少ない。これは反小沢派にもいえる。
また小沢さんが菅政権批判で、マニフェスト修正をたたくが、そのマニフェスト実行ができなくて鳩山政権が挫折したこと、予算、財源問題の見通しが甘かったことの反省が全くない。選挙、数合わせの天才であっても政治、国家運営のリアリズムの欠如があるのは、どうか。政治資金規正法違反だとか、裏金だとか、そんなことの追求より、政策実行できない政治をどう打開するのか、そのことを小沢さんは発言してほしいものだ。
就職難、失業率の増加、少子高齢化、最近いわれる「無縁社会」の浸透…
輸出産業における国際競争力の低下。

こんな状況でも、日本人はエジプトのように政治デモするわけでもない。政治がだめだめなのに、デモに走らないのは、日本人が大人なのか。それとも諦めているのか。それとも深ーい怒りをためこんでいるんでしょうか。不満のはけ口で無差別殺傷事件などという馬鹿げた犯罪行為（いたづら含む）が多発するのも困るが…