いや~、すっかり長編になってしまった番外編も
ようやく今日で終わりますので
翌朝、空港へ向かうタクシーは
昨日の観光で乗せてもらった運転手さん達
勿論私は、楽しいサトウキビ体験をさせてくれた同じ運転手さんの車に直行
「割り当て考える前に皆で昨日と同じ車に乗れば早いよ~
」
とみんなに声をかけながらね
ところが、昨日の青空にも不穏な雲が見えていたし
グラスボートに乗る際は「潮の流れが速い」と船長さんが言っていた・・・。
そうなんです。
台風が来ていたのです
そして、空港会社の判断は
欠便・・・。
結局夕方まで粘っても飛行機はその日の
全便欠航となり
心配して待ってくれていたタクシーの運転手さんと共に夕べ泊まったホテルへと帰る・・・
しかし、ホテル側は
「今日は今日の予約が入っているのでお泊め出来ません。」
と言ったらしい。
引率の先生方が「どうしようか・・・。」とオロオロ
タクシーの運転手さんにも相談し、民宿や旅館、ホテル等に問い合わせてくれたが
「みんな欠航で前の日泊まったお客さんでいっぱいだって・・・。」
そして、先生と私達生徒とタクシーの運転手はホテルの前で仁王立ち
すると運転手さん達があちらでボソボソと相談して戻ってくると
「もし、もう一回聞いてみてダメだったら」
「ウチは狭いけど3人位ならザコネ出来るし」
「あっちは1人だけなら・・・」
「あの人は布団ないけどそれでもいいなら4人位は」
「バラバラだけど、集合場所には時間に合わせて送っていくから
その位なら何とか泊める事出来るんだけど・・・。」
と言って来たのだ
私は感動した~
だってサ、この世の中で見ず知らずの他人を泊めるって言えるなんてスゴイ
布団がないとか
自分の子供と芋洗い状態だけどいいなら
って申し出るということは
モテナシは何も出来ない状態なのに
困っている人を捨てて置けないという純粋な気持ちからの申し出だもの
そういえば子供の頃
乞食を泊めてあげたら、出世して恩返ししたというような本を読んで
「家でも誰か困っている人が泊めてって言ったら
泊めてあげてもいいよね~
」
と、きっと母も同じ気持ちだろうと聞いてみたら
「昔は良かったけど、今は泥棒さんが嘘ついて入ったりするから
家では怖くて知らない人は泊められないよ~
」
と言われたのを思い出す
やっぱり沖縄の人はいい人だ~
と一人感動していると
ホテルから先生が出てきて
「一般客と同じで一人9800円出せば
昨日と同じ部屋に泊まることが出来るって
」
と
一件落着
?
チョット待って
さっき予約があって泊まれないって言ったのは
泊まるからには子供とはいえ料金払いますよ
長々ホテルの前で運転手さんまで巻き込んで悩んでいた時間は
まあ、お互いに良かったと運転手さん達を見送り見慣れた部屋へ入りハッとする。
しかし、新たな問題が・・・。
夕べは手持ちのお小遣いで
「もう明日は帰るだけだから、お金も使わないし
」
と、家族友人にお土産を買いまくり
全所持金は500円玉1枚
それなのに
「先生に渡す、今夜の宿泊代を集金しま~す
」
と部長がまわってくる・・・。
お小遣いって一万円までだったはずなのに
みんなが「これは秘密の金だよ~ん
」と
バックの底や生徒手帳から万札を出していますが
わたしったら・・・
そして実家に電話。
「なんとか今日明日中にお金が届く方法ない?
」
なんて無理なことを・・・。
「電子郵便とか何か調べて後で連絡する
」
という母の声を聞いて、ヒトマズ部屋に帰る。
そして、部屋に入りベッドに腰をかけた瞬間
フロントから「おたふく様に面会です。」と電話が入る。
とりあえずロビーに下りていくと
昨日のステーキのオジサマがいた
「今、お父さんから電話があって
500円しかなくて宿泊費払えないから貸してやってって
」
とお金を届けてくれたのだった・・・
オジサンありがとう
それにしても早すぎる~
台風の中でスグに来てくれるなんてアリガタイ~
アリガタイんだけど、
500円しかないってバカさ加減強調しないで~
そんな私らしさ溢れる沖縄の旅(?)の思い出
今だに近所の実家に里帰りしたオジサンが
私の実家に遊びに来ると
父が私の恥を必ず蒸し返します・・・
「ピザだと思ったらステーキだったってナ・・・」
「500円玉一枚しか持ってないって泣いて電話を・・・」
(いや、別に友達が貸してもいいって言ってたし
全然泣いてないんだけど・・・。)
とにかく、沖縄は良い所だ
そして、沖縄の人も良い人だ
また行く機会があったら、同じタクシーに乗りたい
そして同じ運転手さんに会ったらお礼が言いたい
そういえば、
宿泊代借りるくらいに所持金使ったお土産
ガラスで出来た朝顔の花
まだ渡していない人がいるんだよなぁ・・・
誰々だったっけ・・・