くソ……邪マをするナ……
ォレは、ィきると、キめたんだ……
死ね
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コピーライターという職業がある。
わたしはずっと、人間がものすごい速度でコピー(複製模写)するのだと思っていた。だからわたしの中で、コピーライターの人は腕から先が卓越しており、しかしペンだこと汗疹(あせも)で大変だというイメージだった。
それは間違いだよ、と言ったのは父だった。
父というのは、わたしの人生の師匠であり、ときどきお金をくれる愛すべき人である。
父は得意げに言った。
「いいか . . . 本文を読む
ケータイショップで長いこと待っていると、いろいろ事情を聞かれ、最終的に充電器を貸し出してもらえた。
なんで最初から貸してくれなかったのだ。
なんだろ。
そんなにウザかったですか。
外は寒かった。
しかしショップに行く前にサニーマートに立ち寄って刺身とか唐揚げとかリンゴとかミカンとか試食したし、ショップから出たあとも菓子屋で試食したので腹は満足した。
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自宅に充電器を忘れたのでしばらくケータイは使えません。
メールとか電話とか、してくださっても結構ですが、電池切れてたらすみません。
当面の連絡は、下記アドレスまでお願いします。
m4132 mail.goo.ne.jp
※スペースには@を入れて下さい。
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俺は親不孝なガキだったと思う。
物心つく前におやじが死んで、おふくろとずっと二人暮らしだった。おふくろは女でひとつで俺を育ててくれた。それなのに俺といったら、ほとんど口をきかず、たまに口を開いたかと思うと出るのはいつも罵倒だった。
当たり前に金がなかった。だから小遣いが少なくてムカついた。
当たり前に父親がいなかった。だから俺を怒鳴る人間はいなくて俺はやりたい放題できた。
高校のとき、俺 . . . 本文を読む
昨日、姉と別れた。
もう会うこともないだろう。
まぁ、ひとつだけ願う。
お幸せに。
妹から連絡がこなくなって久しい。
前回、前々回、前前々回。
つまり最後の三通は、すべてボクの送ったメールだ。
もう彼女は帰ってこないだろう。
これで妹ともオサラバか。
まぁ、望んだことだ。
ぼくには重かった。
この小さな、赤ちゃんのように器の小さい男には、貴女たちのもたらす幸せは重く、受 . . . 本文を読む
わたしにはかっこいい彼がいる。ひとつ年上の大学生で、背が高くて超美男子。でも大学も彼の自宅もわたしの家からは遠く、ちょっとした遠距離恋愛である。
彼の名前は又沼浩二(またぬまこうじ)。わたしは「浩二さん」と呼んでいる。ちなみに彼はわたしのことを千恵ちゃんと呼んでくれる。男の人からちゃん付けで呼ばれたのは初めてだったので、呼ばれるたびにドキドキするのだ。
今日は久しぶりのデート。わたしの家まで . . . 本文を読む