昨日、秀丸エディタのことを書いたので、その続きです。
翻訳の仕事をすれば、何らかの形で用語整理をすることになります。もししていないなら、用語の統一をとることはまず不可能ですし、一度見たら忘れない記憶力の持ち主でもないかぎり、何度も同じ単語/用語を調べるはめになります。
これまで見てきたかぎり、用語整理でとられてきた方法は次の通りです。
1. 紙原稿、ノートなど紙に書く
2. エディタを使う
3. Excelを使う
4. データベースを使う
5. その他ソフトを使う(例 wordマクロを書いて、PDICに自動登録。TRADOS MultiTerm など、翻訳ツールの用語管理ソフトを使う)
1はおぼえるためならともかく、参考資料として使うには、紙は検索性が低いので、用語整理の方法としては、あまりよくないのではないでしょうか。紙原稿に書き込んでしまった場合、あとでまとめるのも面倒です。それに、共有も難しいです。
4は、いずれ辞書を作ろうという野望でもないかぎり、お勧めしません。今の会社の韓国語チームか中国語チームが以前、データベースで用語整理を試みたのだそうですが、更新がさっぱりできなかったといってました。データベースソフトは使いこなすには、それなりの知識と慣れ、覚悟が必要です。おまけにデータ量も大きくなります。さらにいうと、翻訳の仕事で使う程度なら、データベースソフトを使う必要はないと思います。ABC順に並べ替えたいならExcelで十分です。また、用語集程度であれば、エディタの検索機能があれば、わざわざデータベースを使わなくても、だいたいの用は足りるでしょう。
5はマクロの知識がある人や、TRADOSのように比較的きちんとした用語管理ツールのそなわったソフトを使っているのならいいやり方です。自動登録マクロは今から考えれば、とても便利でした。原文と訳語を選択してショートカットキーを押せば、登録されちゃいましたからね。難点はやはり、作成/使用のためには、それなりに勉強をしないといけないことですね。
3は悪くないやり方です。会社で公開している用語集は、Excelで作っています。英語単語(用語)、日本語、用例、用語解説の4項目にわけて、ABC順にならべています。見た目がわりあいすっきりするのと、ABC順にするのはボタンであっというまに並び替えることができるのがいいところ。4、5にくらべれば、知識もあまりいりません。
でも、検索性がよくないです。検索機能を使って一つ一つ探していかなければなりません。もちろんマクロを作れば別ですけど。
個人的な趣味もあるのですが、エディタが一番楽で、長続きする方法だと思ってます。しかも、タブで区切る習慣さえつけておけば、Excel用語集を簡単に落とせます。普段の作業はエディタでやり、週一回、10分から30分ぐらいでExcelおとすようにしています。だいたい50語ぐらいを目安にしてます。もちろん、原版のエディタで作成したテキストファイルにはそれ以上の用語を毎週登録しています。
あまり知識がなくても、フォーマットがぐちゃぐちゃでも、気まぐれに好き勝手にほうりこんでも問題ありません。原稿を作成するときに、エディタで作成したテキストファイルの用語集に保存したい用語と訳語、そして意味や用法をコピー&ペーストする手間をかけるだけです。あっというまに必要な語が検索できます。
検索方法も細かく設定できます。wordやexcelと同じ、基本的な文字列検索はもちろんのこと、次のような設定が可能です。
a. 単語の検索
theという単語を調べるときに、thereとか、themのようなtheを含む別の単語を検索ず、theのみをマッチする。
b. TRADOS MultiTerm 正規表現を使った検索
たとえば、fallなのかfollなのか思い出せなかったとします。f.llというふうにメタキャラクタを使うと、正しいスペルfallを探し出すことができます。
c. 大文字/小文字の区別
ABCという大文字のみ検索したいときは、この機能を使うとabcは検索されません。
d.検索範囲、ファイルの指定ができる
また、一つ一つひいていくのではなく、指すべて定した文字列を指定したファイル/範囲からすべて抜き出して、一つのファイルにまとめて出力してくれるgrepという機能があります。これがあると本当に便利です。何度も検索する手間が省けてしまうのです。それに、その単語を含む表現をいくつも見た覚えがあり、比較したいときにも便利です。
私はキー設定で、grepと終了キーを作成しておいて、ファンクションキーを一つたたくだけで、grepを実行し、grepで出力したファイルを終了させることができるようにしています。
とにかく簡単に作成、検索できるのが絵でいた用語集のいいところです。何千、何万と単語をためても、何年も前に一度使っただけの単語でも、わけなくみつけだして、新たな原稿で再活用できます。まったく未知の単語でも、訳語を考えるときのヒントになることもあります。
作業中によくわからないところは単語の横に???をつけてエディタにためておいて、担当者に質問するときのリストに使うこともあります。エージェントへの言い訳リストの土台になることもあります。調べてみましたがよくわからなかったので、とりあえず、こう処理しました、ご容赦ください、っていうやつです。できればしたくないですが、しょっちゅうでてくるんですよ・・・
出展先は別項目でまとめないとまったくわからなくなるという難点はありますが、ほぼ満足している用語整理方法を書いてみました。
翻訳の仕事をすれば、何らかの形で用語整理をすることになります。もししていないなら、用語の統一をとることはまず不可能ですし、一度見たら忘れない記憶力の持ち主でもないかぎり、何度も同じ単語/用語を調べるはめになります。
これまで見てきたかぎり、用語整理でとられてきた方法は次の通りです。
1. 紙原稿、ノートなど紙に書く
2. エディタを使う
3. Excelを使う
4. データベースを使う
5. その他ソフトを使う(例 wordマクロを書いて、PDICに自動登録。TRADOS MultiTerm など、翻訳ツールの用語管理ソフトを使う)
1はおぼえるためならともかく、参考資料として使うには、紙は検索性が低いので、用語整理の方法としては、あまりよくないのではないでしょうか。紙原稿に書き込んでしまった場合、あとでまとめるのも面倒です。それに、共有も難しいです。
4は、いずれ辞書を作ろうという野望でもないかぎり、お勧めしません。今の会社の韓国語チームか中国語チームが以前、データベースで用語整理を試みたのだそうですが、更新がさっぱりできなかったといってました。データベースソフトは使いこなすには、それなりの知識と慣れ、覚悟が必要です。おまけにデータ量も大きくなります。さらにいうと、翻訳の仕事で使う程度なら、データベースソフトを使う必要はないと思います。ABC順に並べ替えたいならExcelで十分です。また、用語集程度であれば、エディタの検索機能があれば、わざわざデータベースを使わなくても、だいたいの用は足りるでしょう。
5はマクロの知識がある人や、TRADOSのように比較的きちんとした用語管理ツールのそなわったソフトを使っているのならいいやり方です。自動登録マクロは今から考えれば、とても便利でした。原文と訳語を選択してショートカットキーを押せば、登録されちゃいましたからね。難点はやはり、作成/使用のためには、それなりに勉強をしないといけないことですね。
3は悪くないやり方です。会社で公開している用語集は、Excelで作っています。英語単語(用語)、日本語、用例、用語解説の4項目にわけて、ABC順にならべています。見た目がわりあいすっきりするのと、ABC順にするのはボタンであっというまに並び替えることができるのがいいところ。4、5にくらべれば、知識もあまりいりません。
でも、検索性がよくないです。検索機能を使って一つ一つ探していかなければなりません。もちろんマクロを作れば別ですけど。
個人的な趣味もあるのですが、エディタが一番楽で、長続きする方法だと思ってます。しかも、タブで区切る習慣さえつけておけば、Excel用語集を簡単に落とせます。普段の作業はエディタでやり、週一回、10分から30分ぐらいでExcelおとすようにしています。だいたい50語ぐらいを目安にしてます。もちろん、原版のエディタで作成したテキストファイルにはそれ以上の用語を毎週登録しています。
あまり知識がなくても、フォーマットがぐちゃぐちゃでも、気まぐれに好き勝手にほうりこんでも問題ありません。原稿を作成するときに、エディタで作成したテキストファイルの用語集に保存したい用語と訳語、そして意味や用法をコピー&ペーストする手間をかけるだけです。あっというまに必要な語が検索できます。
検索方法も細かく設定できます。wordやexcelと同じ、基本的な文字列検索はもちろんのこと、次のような設定が可能です。
a. 単語の検索
theという単語を調べるときに、thereとか、themのようなtheを含む別の単語を検索ず、theのみをマッチする。
b. TRADOS MultiTerm 正規表現を使った検索
たとえば、fallなのかfollなのか思い出せなかったとします。f.llというふうにメタキャラクタを使うと、正しいスペルfallを探し出すことができます。
c. 大文字/小文字の区別
ABCという大文字のみ検索したいときは、この機能を使うとabcは検索されません。
d.検索範囲、ファイルの指定ができる
また、一つ一つひいていくのではなく、指すべて定した文字列を指定したファイル/範囲からすべて抜き出して、一つのファイルにまとめて出力してくれるgrepという機能があります。これがあると本当に便利です。何度も検索する手間が省けてしまうのです。それに、その単語を含む表現をいくつも見た覚えがあり、比較したいときにも便利です。
私はキー設定で、grepと終了キーを作成しておいて、ファンクションキーを一つたたくだけで、grepを実行し、grepで出力したファイルを終了させることができるようにしています。
とにかく簡単に作成、検索できるのが絵でいた用語集のいいところです。何千、何万と単語をためても、何年も前に一度使っただけの単語でも、わけなくみつけだして、新たな原稿で再活用できます。まったく未知の単語でも、訳語を考えるときのヒントになることもあります。
作業中によくわからないところは単語の横に???をつけてエディタにためておいて、担当者に質問するときのリストに使うこともあります。エージェントへの言い訳リストの土台になることもあります。調べてみましたがよくわからなかったので、とりあえず、こう処理しました、ご容赦ください、っていうやつです。できればしたくないですが、しょっちゅうでてくるんですよ・・・
出展先は別項目でまとめないとまったくわからなくなるという難点はありますが、ほぼ満足している用語整理方法を書いてみました。

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