電車の中で

日本生まれの日本育ちのくせに、外国人的かもしれない、と思うことがいくつかあります。

一つは電車の中で大勢が寝ている光景が不思議でしょうがないということ。

この光景はアメリカ人やオーストラリア人にはめずらしいらしかったらしくて、なぜだ、と何度も聞かれたものです。が、はかばかしく答えられたことがありません。逆に、自分にもわからない、不思議だよね～、というノリになって、次々と不思議な国日本、という話になってしまったおぼえさえある...

そう、毎日のように見ていることながら、不思議でしかたない光景です。1時間ほど同じ電車に乗り続けているので、よけい割合が多いのかもしれませんが、朝は座っている人の8割から9割が寝ているんじゃなかろうか。お昼間でも半分ほどは寝ているのかもしれません。

ましてや、座るやいなや寝てしまえる、体が思い切り傾いても眠り続けることができる、決まった駅の前でぱっちり目をあけて電車を降りることができる、っていうのは驚きでしかないです。

睡眠時間が2時間をきるか、体調が悪い時でないかぎり、乗り物の中では眠れませんのでね。おまけに無理な体勢になっているのか、首がいつも以上に凝ってしまって、不機嫌になるわけ。電車の中で寝る＝早く家に帰ってちゃんと寝なければならない、あるいは体が弱っているから医者に行かなければならないシグナルなんです。

よって、

「電車の中で寝るのって気持ちいい」
「電車で揺られると眠くなる」
「寝ないで本を読んでる人が目の前に座っていると、かわって、って思ってしまう」
「電車の中で寝るのは時間の有効活用」

などの言葉はさっぱり実感が伴いません。昨日も会社でこの話になったんですが、さっぱり対話になりませんでした...異文化交流をしていたかのようでした。