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マリア・パヘス 「セビージャ」 完全版

2008-05-07 04:41:48 | Weblog
今回のマリア・パヘスの「セビージャ」はわざわざ「完全版」と名乗っています。2年前に見た初演とはいったいどう変えたのか、が興味津々でした。

曲は一部入れ替えられ、構成も一部変わっていました。たとえば前回あったベサムーチョはなくなってましたね。それから編曲もだいぶんやっていたように思います。カラコレスがなんともいえないアップテンポで踊られ、前回なかったような気がするティエントもわりあいアップテンポ。マルティネは途中から靴音だけでしっかり音楽を作る、というもの。これは前回と同じだと思うんですが、バラのブレリア、余るグーら、ソレアとけっこうロルカの歌詞が使ってありました。

なるほど、今回のほうがぐっと洗練されています。流れもすっきりとよくなっていました。アバニコが登場するカラコーレスの最後でマントンが登場し、布つながりで長い布をひきずった男性が登場し、闘牛場を作ってしまうマエストランサにうつっていく、という流れは前はたしかなかったはず。非常に自然なかんじでした。ティエントからまるでタブラオのようなノリで踊るタンゴに続いていくのも前回あったかなあ???ここは大変好きなノリでした。

一方で、前回好評だったにちがいない光る靴などはおいてありました。パッションのところできはバタもしっかり登場。

また、踊りこんでいってどんどん変えていったんでしょうが、マリア・パヘスの踊りのニュアンスがだいぶんちがっていました。前回以上に上半身の滑らかさと柔軟性がいかしてあったようです。あれだけよく腕が動くもの。腕を見るだけでも満足なのに、良く動く音楽的な靴音、そのくせゆるがないどっしりした腰と体の軸と、あいかわらず美しい独自のシルエット。ため息ものでした。

最後のカーテンコールでは、アズールできたマーメイドシルエットのワンピースにマントンをはおって登場し、大いに沸く観客を前に華やかにマントンを扱い、退場していったのでした。最後まで見所満載の舞台でした。

ホント、DVDになってくれないでしょうか。何度も見直したいもの。

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