幻想伝説エッセイ

早く船を完成させて、大海原に飛び出したいのよ。

感想=評価という現状

2006-12-20 21:38:43 | エッセイ
カードワースのシナリオ作者とプロの漫画家や小説家とは置かれている条件が違います。
プロの方々というのは売り上げ、いわば数値データという評価基準があり、編集者の評価というものがありますが、カードワースのシナリオ作者には基本的に感想しかありません。
つまり現状では感想がそのままシナリオ作者の評価になっているわけです。

評価というのはサッカーでいえば監督やフロントが選手の評価を下す、会社でいえば上司が部下の仕事ぶりを評価するということです。
評価というのはされる側にとっては死活問題になるわけですよ。
また評価する側も有能な人間を正当に評価しなければ、ダメ人間ばかりになって組織そのものが停滞し、さらには崩壊してしまいます。
それだけ評価というものは重要なわけです。

今のカードワースは不特定多数の人間がシナリオを評価していると言えます。
当然基準は違ってくるし、無能な人間だっているし、さらには他の作者を貶めようとする者もいるわけです。
ていうか自分が感想を書くことがそのシナリオ作者の未来、さらにはカードワースの将来の大きな影響を与えると意識している人間が果たしているのでしょうか。
いずれにしてもカードワースの現状を見れば、過去の評価は問題だらけであったとすでに証明されていると言えます。
それでは匿名を含む過去の感想書き全員にカードワース衰退の責任を問えるかといえば、そんなことは不可能。
そもそも不特定多数の人間に評価を委ねるというところに無理がある。
つまりカードワースは責任者不在のまま行き当たりばったりでここまで来てしまったということです。

本来ならシナリオ及び作者の評価を下す人間は、カードワースの将来に対して責任を背負わなければならないわけで。
それは今のような不特定多数の人間にまかせるのではなく、しかるべき立場の人間がやらなければいけないことです。
その役割を担うのは公式サイトだとは思いますが、現状ではそれも不可能と自分は結論づけています。
なぜかというと具体的な数値データがない以上、個人の主観のみで評価を下すことになるからです。
まさかプロの編集者が売り上げが出ている作品を、自分の好みだけで連載打ち切りなんて真似はしないでしょう。

とまあ自分はずっとそのように考えていたのですが、そんな自分を嘲笑うかのように愛護協会が次々とシナリオの評価に関わる企画を実行してくるではありませんか。
シナリオを選んで発表するということは、それは感想と同じように評価につながるわけでしょう。
さらにはカードワースの顔として発表するということでしょう。
当然、選ばれたシナリオと選ばれなかったシナリオとでは差別化されるわけですよ。
これが個人サイトで行われていることでしたら他人が口を挟むことではないかもしれません。
ですが愛護協会は仮にも公式サイトでしょ。
公式の場で単なる主観でもってシナリオの価値を振り分けられたりしたら、それこそカードワースに亀裂が生じると思うんですがね。
まあもともとカードワースはバラバラな世界ですし、公式といってもASKほど求心力があるわけではないから今更という気もしますけど。

いずれにせよ愛護協会の人間が、自分達がいかにデリケートかつ重要なテーマを扱っているか分かっているのか甚だ疑問に思う人間がここにいるわけです。