長時間のフライトの楽しみの一つは機内の映画。 今回の長旅も日本へ帰る13時間のフライトの中で、思わずハマってしまいました。 『ザ・マジックアワー』。 三谷幸喜脚本・監督作品です。 これが面白いのなんのって、座席のお隣さんには申し訳ありませんしたが、思わずクスクス、ゲラゲラ、機内ということも忘れて笑い転げてしまいました。 ドタバタなんですけど、ちょっとしんみりさせるようなところもあって、観終わったあとハッピーになる映画です。 これはお勧めですよ。 映画館での上映はもう終わってしまったかもしれませんが、近々DVDも発売されるようなので、是非レンタルで。
ネタばれしない程度にお話はっていうと、日本のある場所の、ある時代の、ある港街、守加護。(以下公式HPから・・・) 街を牛耳るボス・天塩(西田敏行)の愛人・マリに手を出してしまった手下の備後(妻夫木聡)。 命の代償に伝説の殺し屋”デラ富樫”を連れて来ると誓うが、期日が迫ってもデラは見つからない。 窮地に陥った備後が取った苦肉の策は、映画監督のフリをして無名の俳優村田大樹(佐藤浩市)を雇って殺し屋に仕立て上げることだった・・・ にしてもデラ富樫って変な名前ですよね。 名古屋弁でしょうか?
そんな訳で、何も知らない俳優村田とギャングたちの噛み合って噛み合わないドタバタが・・・脚本は三谷監督のオリジナル。 原作に捉われない自由な展開が最高です。 舞台のようであっても、実は映画でしか表現できないストーリーです。
この映画のセットのような街。 実際に映画のセットなのですが、本当に巨大。 日本映画史上に残る規模の巨大セットが東宝スタジオに建設されたそうです。 何かヒッチコックの『裏窓』の舞台のような気がします。
この映画の中には劇中映画が三本も出てくるのですが、まさに映画好きの監督が作った、映画好きのお客さんの為の、映画好きの映画っていったところでしょうか。 全部は分かりませんが、いたるところ映画のオマージュがちりばめられています。
チョイ役で驚くほど沢山の主役級の俳優さんが顔を出します。 中でも映画監督の役で、先日亡くなった映画監督の市川崑が出演するシーンがあるんですが、実はこの映画出演が遺作になったそうです。 あ、↑の写真はカモメのカモン君。 守加護のマスコットです。