声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

シーちゃんとの長電話

2022-08-27 18:42:00 | Diary
一昨日のこと、
父方の伯母から電話がかかってきた。

伯母は重子という。
朝ドラの重子さんが「私のことシーちゃんって呼んで」と言ったが、
あのドラマの重子さんと恐らく同年代だ。

伯母も親戚中からシーちゃんと呼ばれていた。
シーちゃんは、郷里の町でひとり暮らしをしている。


先だって、
盆休みに顔だけ見に立ち寄った際、

土産の一つも持って行かなかった事が気になり、小布施の栗羊羹を少しばかり送った。
その御礼の電話だった。

「私、もう100才よ」

とシーちゃんは昔と変わらぬ元気な声で言うが、
声だけ聞いていると、とても100歳とは思えない。

「足腰も悪いしね」

と言うが、1人で近くのスーパーに買い物に行っていると言う。

シーちゃんの長兄の息子、
私の従兄であるKの死去については

「もともと心臓が悪かったんよ」

との事。

コロナ禍でもあり、葬儀はせずに斎場で火葬式だけを済ませたらしい。
葬儀に行っていないと言うのは、そう言う事だったのか…。

Kの母親、私にとってもう1人の父方のY子伯母もシーちゃんと同年齢だが、既に施設に入っているという。


シーちゃんは、相変わらず親戚中の悪口を言うが、

何故かシーちゃんの悪口にはイヤな気がしない。

恐らく、そこにはホームドラマを見ているような懐かしさがあるからだ。

「◯◯から、こんなひどい事を言われたんよ」

と、愚痴っぽく話すが、

年のせいで多少の勘違いがあったとしてもそれはそれで面白い。
懐かしい親戚たちの顔と諍いのシーンが浮かんでくる。

中にはシーちゃんの弟である私の実父の悪口もあるが、
全くイヤな気がしない。
それどころか微笑ましくもある…。

1時間45分の長電話の8割は親戚の悪口だった。

受話器を持って長時間、話せる体力があること自体が凄いと思う。

「いつでも話したくなったら電話してね」

と言うと、

「ありがとう、ありがとう…」と繰り返す
シーちゃんの声が涙声になった。

100才のひとり暮らし…

シーちゃんの話すホームドラマを、もっと聞いてみたい。










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