声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

ムーンパワー

2013-01-12 13:38:50 | 自衛官時代の想い出
自衛官を辞めたのはどうして?

という質問は
「なぜ自衛官になったの?」

というのと同じくらい、よく訊かれます。

表向きは、
「体力の限界を感じたので。」

と答えています。


実際に行軍中に意識を失って倒れ、
自衛隊病院に入院した事もあります。

軽い熱中症だったのですが、一週間も入院、
その際に不整脈が見つかりました。

病室では、防衛医科大の学生達が入れ替わり立ち替わり脈を測りに来るのですが、
「あれっ⁉ 脈がない !」と慌てて測り直すという事が何度もあり、
自分が不整脈を持っていることを告げられました。

よほど珍しかったのでしょう、
学生達は、私が眠っている時でさえ、頻繁に脈を測りに来ていましたが、

入院中は不思議な程よく眠りました。
一週間の間、食事と診察以外の時間はほとんど眠っていました。

身体的な問題も確かにありましたが
精神面でも、疲れていたのかもしれません。


自衛官を辞めようと決めた日のことは
今でもはっきり覚えています。

そのころ管理隊では、
音楽隊のように不規則な勤務を考慮して、
各所属部隊ごとの居室編成に変わっていました。

先輩が2人任期満了で辞めて、
後輩が2人入ってきた頃、私は
先輩のY士長と同じ階級の陸士長になっていました。

後輩達は入り口に近いスペース、
私とY士長は窓際のスペースを陣取りました。

いつものように就寝ラッパが鳴って、自分の鉄パイプのベッドに横になっていた時、

カーテンの隙間から差し込んできた月の明かりが
あまりにも青くて、私の中の何かを刺激し始めたのです。

そして、
潜在意識が次々にと明確な意識となって訴えかけてきたのです。


満月には 感情が表面化しやすく、
テンションが上げるパワーがあるそうですね。

( このままでは、いけない…もしかしたら、何か別の生き方があるのではないか。)


任期満了まで、あと三ヶ月という時でした。



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