声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

班長の転身

2013-01-02 10:48:30 | 自衛官時代の想い出
陸上自衛隊では新隊員で入隊して2年目に一任期、4年が二任期という区切りが来ます。

これは、辞めて一般社会に出るか、
それとも、そのまま隊に残るかを
選ぶ制度です。

自分で選択する自由を与えられていることが、次のステップを目指すきっかけになるのだと思っています。

辞めた後の人生も様々です。

私の同期にも警察官や消防署、役所などに再就職した仲間もいて、皆、自衛官の経験をフルに活用し、
防犯や防災の仕事等、それぞれのステージで思う存分、活躍している様子です。

もちろん、結婚して実業家の妻になっている人もいます、
5年前の同期会で、群馬県内にも数人の元WACがいることが判明しましたが、

そのうち二人は伊香保に嫁いで、ご主人の運送会社の社員として一緒に仕事をしていたり、
また、和服姿で出席した元班長のTさんは、若女将として、ご主人の実家の旅館を切り盛りしている
とのことでしたが、

しっかり者の女房になる人が多いのも元WACの特徴です。
(但し私のような例外もいます…)

そういう私も、仲間うちでは、
かなり変わった退職後の人生を送っている部類に入るようですが、

もっと驚いたのは、班長だったK三曹の
転身です。


私が一番会いたいと思っていたWAC教育隊の教官でもあったK三曹は、
現在シンガポール在住とのこと、

彼女には、本当に驚きました!

朝霞の教官時代、

「私は結婚しないの」

と言っていた彼女が国際結婚をしていたのです。
しかもシンガポール人の実業家と…。


ご主人はシンガポール人の元軍人で
噂によれば、二人は幹部学校で知り合ったのだとか…。

あんなに何でもできて、自衛官の模範のような人が、
幹部になるために猛勉強をし幹部を目指していたK三曹が、
そんなにアッサリとキャリアを捨てるなんて…。

同期達のウワサでは
幹部学校で知り合ったご主人は
K三曹が惚れ込む程の超イケメンなのだそうで、
その彼から求婚され、あっさり幹部の夢を捨てて、退職したとか…。(^^;;


今ではシンガポールのレストランチェーンを経営するオーナーの妻として店を切り盛りしている、
とのことでした。

同期会に際し、
参加できなかった詫び状とともに
秋田出身で色白の彼女が、真黒に日焼けした元気そうな写真に添えて、

『シンガポールに来た時には是非,是非、寄ってください!』

とメッセージを寄せていましたが

それを食い入るように見ながら


あの教育隊での悩み多き日々を思い出しました。

組織では班長と新隊員の立場もあり
個人的な事は滅多に話す機会がなかった当時、
班長の居室に呼んでくれた時の


「年下からオマエよばわりは辛いで
しょ?
幹部候補生試験を受けてみたら?
余計なお世話かもしれないけれど
その方があなたにとってもいいんじゃないかしら。区隊長に、相談してごらんなさいよ」

との、彼女の思いやりのある言葉に、私はどれほど救われたでしょう。

本当に会いたい…。

そして、きいてみたいのです。

幹部自衛官の夢を捨てられた本当の理由を…。

シンガポールという見ず知らずの異国に嫁いだ彼女の勇気にも、
アッパレとしか言いようがありません
が、本当に同期達のウワサ通りなら

運命の出会いだった、
それほど素晴らしい旦那様にも、
ぜひぜひ、会ってみたいものです。




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