Χωρίς Δεκάρα - Ελένη Βιτάλη
1975年の1月、ギリシャではある歌が大ヒットしていました。
私も、プラカのレコード店でドーナツ盤(知ってますか?)を買って、日本に帰りました。貧乏だったので、お土産はこのレコードとギリシャ語~英語の辞書くらいでしたか。
それこそすり減るほど聴いて、意味はわからないまま、唄えるようになりました。今思えば、この曲こそが、私をギリシャ音楽好きにする洗礼だったのです。
時は流れ、何度か海を渡る引っ越しをくりかえし、そのレコードは私の手元からなくなっていました。曲のタイトルも歌手も、もう思い出せませんでしたが、意味不明の歌詞とクラリネットで始まるメロディーはしっかりと脳に刻み込まれていました。
youtubeができてから、その幻の曲を探して何度か検索してみました。
なにしろ曲名も歌手も不確かなので捜索は難航しました。
ギリシャに行くと、ミュージックショップで出だしを唄ってみて
「この曲ある?」ときいてみるのですが、店員さんは1975年にこの世には存在していなかったような年齢の人たちなので・・不毛な努力でした
ともかく、その一枚のレコードきっかけとなって、私のギリシャ音楽への興味はアメリカやモロッコに住んでいる間も変わることなく、特にライカといわれるポピュラー音楽とギリシャに住むロマの音楽が好きになりました。
ライカではこれまで何度も紹介しているヨルゴス・ダララスとハリス・アレクシウ、ロマの音楽では、コスタス・パブリディスとエレニ・ビタリがお気に入りです。
去年の秋、Youtubeギリシャのロマの歌を検索していて、エレニ・ビタリの映像を見ていたらこの曲が関連映像にあったのです!
1975年に既にエレニ・ビタリの音楽に出逢っていたことを知らず、私はその後も彼女の歌を好んで聴いていたのですから、なんだか不思議な思いがします。
さて、30数年ぶりに聴いて驚きました。
__________________________
Χωρίς Δεκάρα ホリース・デカーラ
作詞: Βαρβάρα Τσιμπούλη
作曲: Γιάννης Μέτσικας
デカーラもないのにどうやって結婚できるっていうのよ!
私のマノリさん
聖ヤニスのステファニ(結婚式の花冠)をどうやって手に入れるの?
婚約してもう2年も経つのよ いつまで待たせる気なの
3年目は無理よ 無理!
デカーラもないのに 何を料理しろっていうの
私のマノリさん
愛があるからってお腹がすかない訳じゃないのよ
2年も我慢してるのよ いつまで待たせる気なの
3年目は無理よ 無理! 2年が限界!
__________________________
この「デカーラ」って いったいなんだと思いますか?
料理ができないっていってるんだから 鍋?
ではありません。デカはギリシャ語の10。友達に「ちょっと、デカーラ貸してよ」といえば「10ユーロ貸して」ということなんです。つまり」貨幣やお札のことで、50ユーロ札はペニンダーラと言います。
この曲が流行った1975年ギリシャの貨幣制度はユーロではなく
デカーラは10ドラクマです。(ああ、懐かしい!)
2001年の切り替え時、1ユーロ=340ドラクマでしたので、
単純に計算すれば10ドラクマは現在の3レプタ(3セント)です。
ギリシャだけではありませんが、時代は確かに変わりました。
婚約者に押し切られ75年に結婚した(?)マノリさんは定年を目前に控え、年金カットに反対して二日前のアテネのデモの列の中にいた・・・かもしれません。
1975年の1月、ギリシャではある歌が大ヒットしていました。
私も、プラカのレコード店でドーナツ盤(知ってますか?)を買って、日本に帰りました。貧乏だったので、お土産はこのレコードとギリシャ語~英語の辞書くらいでしたか。
それこそすり減るほど聴いて、意味はわからないまま、唄えるようになりました。今思えば、この曲こそが、私をギリシャ音楽好きにする洗礼だったのです。
時は流れ、何度か海を渡る引っ越しをくりかえし、そのレコードは私の手元からなくなっていました。曲のタイトルも歌手も、もう思い出せませんでしたが、意味不明の歌詞とクラリネットで始まるメロディーはしっかりと脳に刻み込まれていました。
youtubeができてから、その幻の曲を探して何度か検索してみました。
なにしろ曲名も歌手も不確かなので捜索は難航しました。
ギリシャに行くと、ミュージックショップで出だしを唄ってみて
「この曲ある?」ときいてみるのですが、店員さんは1975年にこの世には存在していなかったような年齢の人たちなので・・不毛な努力でした
ともかく、その一枚のレコードきっかけとなって、私のギリシャ音楽への興味はアメリカやモロッコに住んでいる間も変わることなく、特にライカといわれるポピュラー音楽とギリシャに住むロマの音楽が好きになりました。
ライカではこれまで何度も紹介しているヨルゴス・ダララスとハリス・アレクシウ、ロマの音楽では、コスタス・パブリディスとエレニ・ビタリがお気に入りです。
去年の秋、Youtubeギリシャのロマの歌を検索していて、エレニ・ビタリの映像を見ていたらこの曲が関連映像にあったのです!
1975年に既にエレニ・ビタリの音楽に出逢っていたことを知らず、私はその後も彼女の歌を好んで聴いていたのですから、なんだか不思議な思いがします。
さて、30数年ぶりに聴いて驚きました。
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Χωρίς Δεκάρα ホリース・デカーラ
作詞: Βαρβάρα Τσιμπούλη
作曲: Γιάννης Μέτσικας
デカーラもないのにどうやって結婚できるっていうのよ!
私のマノリさん
聖ヤニスのステファニ(結婚式の花冠)をどうやって手に入れるの?
婚約してもう2年も経つのよ いつまで待たせる気なの
3年目は無理よ 無理!
デカーラもないのに 何を料理しろっていうの
私のマノリさん
愛があるからってお腹がすかない訳じゃないのよ
2年も我慢してるのよ いつまで待たせる気なの
3年目は無理よ 無理! 2年が限界!
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この「デカーラ」って いったいなんだと思いますか?
料理ができないっていってるんだから 鍋?
ではありません。デカはギリシャ語の10。友達に「ちょっと、デカーラ貸してよ」といえば「10ユーロ貸して」ということなんです。つまり」貨幣やお札のことで、50ユーロ札はペニンダーラと言います。
この曲が流行った1975年ギリシャの貨幣制度はユーロではなく
デカーラは10ドラクマです。(ああ、懐かしい!)
2001年の切り替え時、1ユーロ=340ドラクマでしたので、
単純に計算すれば10ドラクマは現在の3レプタ(3セント)です。
ギリシャだけではありませんが、時代は確かに変わりました。
婚約者に押し切られ75年に結婚した(?)マノリさんは定年を目前に控え、年金カットに反対して二日前のアテネのデモの列の中にいた・・・かもしれません。