21日、インラック政権は非常事態宣言を決定した。
22日から60日間発令される。
政治集会が禁止され、逮捕状なしでの逮捕も可能になる。
市民の権利は大幅に制限される。
政治集会が禁止されるといっても、主要七ヶ所の封鎖拠点を解除することはまず無理だ。
夕方になると仕事を終えた人々が封鎖拠点に集まり、拠点の人口は一気に膨れ上がる。
おそらく合わせて10万人というところだろう。
週末になると数十万人規模になる。
警察力だけでこれだけの規模の集会を解散させるのは到底不可能だ。
非常事態宣言は都民の足を何とか封鎖拠点から遠ざけたいという一縷の望みにすぎない。
おそらくその願いはかなわないだろう。
軍が非常事態宣言に協力する見込みはほぼない。
政権の無力を示すだけに終わるだろう。
インラック政権のでたらめな政策は、絶対的支持基盤だった地方農家でさえ愛想を尽かし始めている。
金さえばら撒けば農家は言いなりだと侮っていたようだが、金の切れ目が縁の切れ目というしかない。
見境のないポピュリズムは財政を逼迫させ、自身の首を絞めあげている。
行き着く先は見えている。
ただし、タクシンとその一派の悪あがきはまだ当分は続くだろう。
タクシンの出身母体である警察はいまや逮捕状なしで誰でも拘束できる。
追い詰められ、風前の灯のタクシン一派は何をするか分からない恐ろしさがある。
彼らの武装部隊は、遠距離を攻撃できる武器も保持している。
この戦いはタイ国内の個別問題ではない。
世界はなぜか安定から対立へと大きく流れている。
平和で安定した社会には必ず混乱と対立が持ち込まれている。
イラクやリビア、シリアは極めて安定した平和な国家を築いていた。
イラクやリビアは欧米並みの高教育、高医療を誇っていた。
21世紀にあって安定と平和は悪なのだ。
タイ王国も極めて安定した平和な社会だった。
しかし、タクシンがタイの政治に登場して以降、この国の安定と平和は脅かされている。
タクシンはいったい誰の利益を代表しているのか。
ひとまず今回の滞在を終え、帰国することに。
すぐまた来ることになるかも知れない。
タイ情勢 : ステープPDRC事務局長
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/df476c4139b2e1510c7f639eb4fd55e4
タイ情勢 : PDRCシンボルカラー
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/540bd75e1665e1f783b37ba1229f1e36
タイ情勢 : バンコク封鎖(初日)
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/014b05960c5340c8b5cb964854b53c7d
タイ情勢 : バンコク封鎖(二日目) 戦勝記念塔会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/e61ab97fa46e33c0ea4ebf27a652b2f4
タイ情勢 : バンコク封鎖(三日目) ルンピニ公園会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/9e7e3cb47303326594b93a85241a988f
タイ情勢 : バンコク封鎖(三日目) MBK前会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/e4caec799b516c32127bf2118d6d4364
タイ情勢 : バンコク封鎖(四日目) ラマ8世橋会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/0d46b066dd1ad1724823119f1d2573da
タイ情勢 : バンコク封鎖(五日目) BTSアソーク駅前会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/ff1f68e50f06a2c2e537bc7439f59562
タイ情勢 : バンコク封鎖(六日目) 犠牲者追悼
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/cf4a189027db3065fdcfd243f66a23fb
タイ情勢 : バンコク封鎖(七日目) デモ&ラープラーオ五差路会場
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/d74d5644337899bb000e00d7eadc5965