世界はいまだ「金融危機」の余波の中でゆれ続けている。しかし、この危機を引き起こした張本人は、あらゆる責任から逃れて悠々としている。おまけに、この男の経済予測がいまだに大手メディアの経済欄に載ったりしている。
アメリカの住宅バブルは、日本のバブルが豆粒に見えるほど膨張し、成層圏にまで噴き上がったあと、きりもみを描きながら地面に激突した。これがもし航空機事故なら、考えられる限りの角度から徹底した調査検証が行われることだろう。そして、原因を究明し、二度と同じ惨事が起こらないように完璧な対策がとられるはずだ。航空機業界はそうして空の安全を守ってきた。しかし、未曾有のこの金融危機に対して、はたして交通事故程度の検証が行われたかどうかもあやしい。ろくな調査もないまま、“強欲”というキーワードを編み出して、責任を投資銀行になすりつけ、それで決着してしまった。投資銀行は、確かに強欲な存在だったが、それは百年も前からの話だ。何をいまさら。これは意図的な責任のすり替えだ。
バブルは、“強欲”によって生まれるわけではない。勝手にぶくぶく沸いてくる自然現象でもない。「過失」によって引き起こされた人災でもない。バブルとは、れっきとした「経済政策」であり、確立された技術だ。今後も必要に応じて繰り返されることは間違いない。だから、調査も解明も必要ないのだ。というより、解明されては困るのだ。
10年にも満たない期間に2つの巨大なバブルが発生したわけだが、グリーンス
パンがFRB議長に就任する以前は、1979年後半から80年前半まで日用品と貴
金属の投機熱が高まった以外、アメリカは50年以上バブルを経験していなかっ
たのだ。
p12 『グリーンスパンの正体』
ウィリアム・フレッケンシュタイン、フレデリック・シーハン著
グリーンスパンがFRB議長になってから、なぜかアメリカ経済はジェットコースターのようにヒートアップを繰り返すようになった。二つのバブルとは「ⅠTバブル」と「住宅バブル」のことだが、その前にもうひとつ「債権バブル」が発生している。あとになるほどバブルは巨大化した。アメリカの住宅バブルが航空機事故なら、日本の「狂乱バブル」は高速道路の玉突き衝突というところだろう。
2006年1月、アラン・グリーンスパンは、18年6ヵ月務めたFRB議長を退任した。その直後に、巨大化した住宅バブルがきりもみを描きながら、真っ逆さまに墜落した。なんともよくできた話だ。はたして単なる偶然なのか、それともよほどの強運なのか。
バブルに関するグリーンスパン発言
三つのバブル期のグリーンスパンFRB議長(当時)の発言は、そのときどきで大きく変化している。矛盾に満ち満ちていると言った方がいいだろう。しかし、議会もメディアも彼の発言を本気で追及することはなかった。ひとつにはFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録は5年経たなければ公開されないので、矛盾が発覚しにくい仕組みになっているからだ。また、アメリカ経済はインフレもなく、表面上成長しているように見えたので、発言の矛盾は問題視されなかった。FRBの第一の責務である、物価と雇用が安定している限り、文句を言われる筋合いはなかった。
グリーンスパンがバブルに関してどれほど矛盾した発言を繰り返していたかを、金融危機の只中にいる我々は、きちんと把握しておくべきだ。すべてが終わった今、グリーンスパンの発言の極端な矛盾は重大な事実を示している。
まずⅠTバブルに先立つ債権バブル(91~94年)におけるグリーンスパンの発言を見てみよう。彼は、はっきりと「バブル」を「解消」したと繰り返し発言しているのだ。これは非常に重要な証拠だ。
前回の会議以降、株価と債券価格が急落したことで、それまで肥大化していた
バブルの大部分は解消されたと思われます。言ってみれば、タイヤからかなり
の量の空気を抜いたということです。(1994年4月18日、FOMC会議)
p32 『グリーンスパンの正体』
私たちはかなりバブルのガス抜きをすることができました。(中略)まだバブルは
多数残っていると思います。すべてを取り除いたわけではないのです。それでも
目下のところ、金融システムを破綻させることなく、従来よりも強硬な手段に出
ることができるようになったと言えるでしょう。(1994年5月27日、上院での証
言)
p32 同
「5月の引き上げ(0.75%の利上げ)により、あらゆる観点から考えて、バブルが解
消されたことを明確に示せたと思います……」(1994年8月16日、FOMC会議)
P36 同
私たちは市場から多くのバブルを取り除きました。現にこれまでの政策で成功し
た点のひとつは、人々が感じていた株価の不安定性を大幅に軽減し、懸念度合い
を格段に下げたことでしょう。(1995年2月1日のFOMC会議)
P37 同
グリーンスパンは、債権バブルをみごとに解消しているのだ。つまり、バブルが「破裂する前」に鎮静下したということだ。グリーンスパンとFRBは、こうした経験と実績を持っていたのだ。グリーンスパンはバブル解消の手段についても言及している。
バブルを解消したければ、それがどのようなバブルであれ、委託保証金率引き上
げが効果を発揮することは間違いありません。(1996年9月24日)
p168
委託保証金率だけで、巨大化したバブルまで解消できるかどうかは疑問だが、方策のひとつではあるだろう。グリーンスパンはバブルをコントロールする手段を知っていたのだ。そして、実際に債権バブルに適用して、みごとに成功しているのだ。この事実を念頭において、その後のⅠTバブル期(96~00年)のグリーンスパン発言を見てみよう。
「……バブルが確認できるのは、過去を振り返った時だけです」(1998年12月)
p80 『グリーンスパンの正体』
「バブルがそれとわかるのは、ほとんどの場合、終わってからです。事前にバブ
ルを感知するには判断力が必要となりますが、事情に通じた何十万人もの投資家
が全員誤った判断をくだしました。」(1999年6月17日、連邦議会)
p89 同
……株式バブルのガス抜きができるかと問われて……
「その質問は、私がバブルを認識していることを前提としていますが(中略)、私
はバブルは終わるまで感知することはできないものだと考えています。バブルが
存在するということを今感知できると仮定しますと、それは間もなく株価が下が
ることを予感しているということになります」(2000年4月13日、上院銀行委員
会)
p125 同
何とも奇妙な主張というしかない。バブルというものが、「終わってみないと感知できない」ものだとしたら、グリーンスパンはなぜ最初の債権バブルを解消できたのだろうか。債権バブルを感知したからこそ、対処ができたはずだ。バブルは感知できないという、この主張は、彼自身の経験と実績を完全に無視している。それとも、ⅠTバブルは感知できない何か特殊なバブルだったのだろうか。
この時つけた最高値は、それまでの市場より65%高かった。これはまるでヒマラ
ヤ山脈の頂上のようだが、それだけではなく、統計学的に言うと第3標準偏差で
あり、100年分だ。感知するのが難しいどころか、見逃すことさえ不可能だと言え
るだろう。(2007年10月 資産運用会社GMO会長、ジェレミー・グランサム)
p205 同
債権バブルを手際よく解消したグリーンスパンとFRBが、ヒマラヤ山脈のようなⅠTバブルを感知できなかったはずがない。グリーンスパンは、不自然きわまりない説を持ち出してでも、バブルが見えないフリをしなければならなかったのだ。つまり、バブルをそのまま放置したかったのだ。放置されたⅠTバブルが破裂すると、グリーンスパンはまたしても事実と矛盾する発言をする。
「最近の経験から、大きなリスクをともなわず、膨大な費用もかけずにバブルを
解消できるような政策など存在しない──これは、ひとつの法則と考えてもよい
のではないかと思われます。しかし、そもそもバブルの規模を縮小し、その壊滅
的な打撃を和らげられる政策などあるのでしょうか? これまでの足跡を見る限
り、答えは『ノー』です」(2002年8月30日、カンザスシティ連銀の年次総会)
p167 同
「投機的資産バブルが発生している時、政策立案者がそれに気づき、これらの資
産価格の不均衡を成功裏に解消できる時宜を得た政策を実施するよう期待するの
は、断じて現実的ではありません」(2005年9月28日、スピーチ「経済の柔軟性」)
p197 同
かつて、委託保証金率がバブル解消に効果があると、はっきり述べていたグリーンスパンは、まるでその事実をすっかり忘れてしまったかのようだ。しかし、たとえ彼が忘れてしまったとしても、バブルをコントロールする手段があるという事実は変わらない。グリーンスパンの記憶とともに、事実までが消えてしまうわけではない。バブルは感知できるし、対策もあるのだ。
これら一連の矛盾する発言から分かることは、グリーンスパンとFRBは、意図的にバブルを放置し、巨大化させたということだ。ⅠTバブルが破裂してしまうと、それを引き継ぐように住宅バブルが発生した。グリーンスパンとFRBはこの住宅バブルも当然、放置し続け、そしてⅠTバブルを上回る巨大なバブルに成長させた。
バブルにいたる道
アメリカで発生したバブルには、いくつかの共通する要素がある。すべての条件が整うと、投機が過熱し、最終的に破壊的なバブルにまで成長する。バブルの発生と膨張にはおおよそ四つの要素がかかわっていた。
1.魅力的な投機対象の出現 (IT株、ローン担保証券など目新しい商品)
2.商品開発を促進する環境 (金融規制の撤廃、新規規制の排除)
3.投機の危険性に対する感覚麻痺 (格付会社の格付け、会計事務所による監査、ある
いは土地神話など)
4.投機を爆発的に燃焼させる燃料 (際限なく供給されるマネー)
まず、投機の対象がなければ、そもそもバブルどころか投機熱さえ発生しない。既知の金融商品は、リターンもリスクもすでに既知であるがゆえに、投機が過熱することはない。投機心に点火するためには、未知であることが条件となる。未知なものは想像力を掻き立て、成長とリターンに対する期待感を高める。ⅠTバブル期には、雨後の竹の子のようにⅠT企業が誕生し、まだ実績もなければ実態さえ明らかでないⅠT企業の株に人々は殺到した。住宅バブルでは、中身がさっぱりわからない証券化商品に、投資のプロが熱狂した。未知なものは、まだ損失の実績もないため、リスクに対する実感がなく、期待感が先行する。未知なる幻惑的投機対象を市場に送り出すことが、バブルへの第一歩だ。
しかし、既存の土壌には、未知なものを誕生させる余地がない。未知なる投機対象を市場に誕生させるためには、できるだけ規制も監視もない自由な環境が望ましい。既存の規制をできるだけ撤廃し、新たな規制は阻止する必要がある。そもそも法的規制や監視があっても、抜け穴を探して、金儲けの新しい手段が編み出されるものだ。規制が緩和・撤廃されることによって、当局は味方であるという認識が生じる。そのため、健全な商品よりも、リスクの高い、あるいは詐欺同然の商品が大量に市場に投入される結果となる。
規制撤廃によって誕生した玉石混交の未知の金融商品を、単に市場に投入しただけでは、投機に点火することは難しい。未知なものに手を出しやすくする環境が必要だ。その代表的なものが、「格付け」だ。金融商品は、格付会社によって、投資に適格であるかどうかがランク付けされる。ムーディーズ・インベスターズ・サービスやスタンダード&プアーズなどが行なう格付けに対して、金融のプロも初心者も、高い信頼を寄せていた。しかし、二つのバブルが破裂した後、不良資産と化した膨大な金融商品は、本来「ジャンク級」だったことが判明した。そんなものに「投資適格」の高い格付けがなされていたのだ。格付会社に公正さや客観性を求めることはナンセンスだ。なぜなら格付会社に報酬を支払うのは、格付けを依頼する企業だからだ。報酬を支払う側の不利になるような評価をするわけがない。格付けというのは、安全性の客観的な基準を提示するのものではなく、投資家の警戒心を取り除き、リスクに対する感覚を麻痺させるのが目的なのだ。
ここまでの三つの要素に、グリーンスパンは無縁ではない。当事者と言うべきだろう。在任中、グリーンスパンは積極的に規制緩和を進め、新規の規制案には反対している。こうした自由市場政策によって、新しく誕生した金融商品を、グリーンスパンは積極的に国民にアピールしている。グリーンスパンは、ⅠTバブルを「ニュー・エコノミー」ともてはやして、「生産性神話」を創り上げ、ⅠT企業への投機をあおり続けた。住宅バブルでは、デリバティブやローン担保証券、そしてサブプライム・ローンまで賞賛している。“マエストロ”グリーンスパンの発言と詐欺的な格付けによって、未知なる商品に対するリスク感覚は取り除かれたと言ってもいいだろう。“マエストロ”の発言は安全保証も同然なのだ。
バブル期にグリーンスパン率いるFRBは低金利政策も実施している。金利の低下によって預金金利の魅力は減少し、預金を投機に向かわせる動機となった。グリーンスパンはバブルのための土壌を実に丹念に整備し、そして投機に点火すると、あとはひたすら炎をあおり続けたのだ。
これらすべてが偶然だったすると、本当によくできた偶然というしかない。しかし、仮に偶然だったとしても、最後の要素は偶然ではすまされない。これがなければ、投機熱はバブルにはならない。投機を爆発的に燃焼させる燃料、マネーの供給だ。マネーを管理しているのは、言うまでもなくFRBであり、グリーンスパンはその議長だったのだ。
グリーンスパンはすべてを知っていた
本来、投機ブームはどれだけ加熱しても破壊的なバブルにはならない。なぜなら、健全な経済の中の余剰マネーの量は限られているからだ。食費まで投資してしまう人はいないし、従業員の給与分まで投機にまわしてしまう企業もない。経済の中の余剰マネーには明らかな限界がある。銀行貸出しを利用して投機を行なこともできるが、銀行の信用創造にも預金準備による量的制限がある。つまり、金融当局が適切な金融政策を行なっている限り、バブルが成長するための余剰マネーは経済の中にはないのだ。燃料に限りがあるのだから、燃焼にも限界がある。では、なぜ二つもの巨大なバブルが発生したのか? 答えは分かりきっている。
投機ブームが過熱し、成層圏にまで噴き上がる巨大なバブルに成長するためには、爆発的なマネーの増加がなければならない。そのようなマネーを生み出すことができるところはただひとつだ。中央銀行を頂点とする銀行システムだ。中央銀行がベースマネーを増加させると、それが銀行に対するシグナルとなり、銀行は信用創造量を増やす。つまり、貸出し量を増やす。これらのマネーは、無から新しく生み出されたマネーなので、経済に流通するマネーはその分純増する。中央銀行が際限なくベースマネーを増やせば、銀行システムが生みだすマネーは洪水のように経済にあふれ出す。バブル期にインフレが発生していないのは、こうした銀行貸出しが投機に集中していたことを示している。
経済情勢が正常な時に、強引な中央銀行がやたらと紙幣を増刷する傾向がある
と、実に大規模で途方もない破壊的なバブルが生まれる。1920年代後半にアメリ
カで起こったのがまさにこれで、ついには29年に株式市場の暴落を引き起こした。
このバブルの成れの果てが大恐慌である。
しかし1990年代後半、グリーンスパンは、狂乱の20年代のどのFRBメンバ
ーも及ばないほど積極的にバブルの形成に関与した。金融緩和というかたちで火
に油を注ぎ、人々が投機に走る口実として必要な理屈を提供したグリーンスパン
こそが、バブルを助長した張本人だったのだ。
p45 『グリーンスパンの正体』
中央銀行の緩和政策によって、銀行システムが創造した爆発的なマネーこそが、バブルを際限なく膨張させるのだ。中央銀行家で、この単純な事実を知らない者はいないだろう。ましてやアラン・グリーンスパンならなおさらだ。
一九六七年に発表した「金と経済的自由」と題する論文のなかで、彼 (グリーンス
パン) は中央銀行に行き過ぎた権力が集中することに反対している。さらに、セン
トラル・バンカーが通貨を支配しているかぎり自由はない、とまで言い切った。
一九二〇年代の連邦準備制度理事会の政策を分析したグリーンスパンは、FR
Bが過剰なお金を創造し、銀行の信用創造を刺激し、それが「証券市場にあふれ
出て、すさまじい投機ブームに火をつけた」と気づいた。
彼の鋭い分析の結論は、バブルと大恐慌の責任はFRBにある、というものだ
った。
p330 『円の支配者』リチャード・A・ヴェルナー著
グリーンスパンは在任中、際限なくマネーを増加させた。彼は、それが何をもたらすかを知っていた。それとも、グリーンスパンは自分の研究結果を18年と6ヶ月もの間、うっかり忘れていたとでもいうのだろうか。疑問の余地はない。グリーンスパンの在任中に発生したすべてのバブルは、グリーンスパンとFRBが意図して引き起こしたものだ。彼らがバブルを生み出し、成長をコントロールしていたのだ。
宣伝相グリーンスパン
2008年10月23日、グリーンスパンは議会証言で、自身の「過失」を認めた。グリーンスパンの権威は地に堕ちたと言われた。しかし、グリーンスパンの責任を問う声はいっさい出なかった。「無能」を裁くことはできないということなのだろうか。しかし、単純に考えれば分かることだ。20年近くも間違った政策を行なってきたとしたら、それは「過失」ではなく「方針」なのだ。グリーンスパンは無能どころか、比類のない才能の持ち主と言える。
グリーンスパンは政策立案者というより、ある種のアジテーターに見える。革命に向けて、バラ色の幻想を描き、人々を目標に向かって一直線に進軍させるのだ。それができる人材は歴史上それほど多くはない。グリーンスパンは饒舌家ではないし、明瞭な言葉を発するわけでもない。しかし、ゲッペスルのような熱情家タイプだけがすぐれたアジテーターというわけではない。グリーンスパンの不明瞭な言葉は、かえって暗号のように慎重にあつかわれ、結果、多大な影響力を持った。彼の微妙な言葉づかいひとつで金融市場は一喜一憂、右往左往した。グリーンスパンの持つカバンが厚いか、薄いかで、金利の上下を予想する金融関係者もいたとか。
グリーンスパンは在任中、間違いなく市場と投資家を自由に操っていた。政府や議会も煙に巻いた。グリーンスパンが18年6ヵ月もの長期間、議長の座にいられたのは、金融に対する彼の経験や知識のためではなく、アジテーターとしての卓越した能力のためだろう。“神” と呼ばれ“マエストロ”と呼ばれたグリーンスパンは、アメリカをバブルの奈落へと一心不乱に進軍させた有能な宣伝相だったのだ。
すべてが終わり、魔法が解けてみるとアジテーターの発言というのは、ペテンにしか見えない。グリーンスパンの発言も同じだ。グリーンスパンが矛盾する発言を平気で行えたのは、彼の役目は、人々を奈落に向かって進軍させることであって、発言の内容に整合性はまったく必要なかったからだ。いかに内容が矛盾していても、確実に目的が達成されればそれでいいのだ。露骨と言える程の矛盾する発言を平気で繰り返せたのも、ひとえに任務遂行のためだ。もちろん、すべてが終われば矛盾は露呈する。しかし、心配はいらない。歴史がグリーンスパンに鉄槌を下すことはない。歴史は彼らが創っているからだ。
この金融危機は、決して「過失」や“強欲”による人災ではない。
もちろん、人知の及ばぬ自然災害でもない。
これは、明確に意図された人類に対する犯罪行為なのだ。
バブルマスター・グリーンスパン:資料編
http://blog.goo.ne.jp/leonlobo2/e/22fa6cd36c52ad38a853ec00326c955c
●グリーンスパン批判
2007.09.03 かすむグリーンスパン神話 サブプライムあおったFRBへの甘え招いた
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&refer=jp_commentary&sid=a1ZEInxFORv0
2007.12.20 サブプライムの罠、ウォール街の「神様」の審判で世界の隅々に拡散
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aDMq72ZIs3Yk&refer=commentary
2008.01 グリーンスパンはサブプライム・ローンの違法性を無視
http://www.jca.apc.org/~kitazawa/
2008.04.28 米金融危機はグリーンスパン前FRB議長とブッシュ政権の責任=スティグリッツ氏
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK814764620080428
2008.09.17 グリーンスパンの愚挙
http://www.newsweek.com/id/159346/page/1
2008.10.09 「金融危機を招いたFRBとグリーンスパンの重大な過失」
http://diamond.jp/series/analysis/10039/
2008.10.23 FRB前議長「証券化商品に過剰な需要」 金融危機の原因証言
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt242/20081023AS2M2303X23102008.html
2008.10.31 ウォール街の悪しき輸出品「簿外資産」-グリーンスパン氏は眠っていた
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aDMq72ZIs3Yk&refer=commentary
2008.12.15 ジョージ・ソロス、金融危機について見解を語る
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1215&f=business_1215_028.shtml
2009.03.27 晩節汚す金融のマエストロ グリーンスパン前FRB議長
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200903270082a.nwc
●グリーンスパン弁明
2007.12.12 サブプライム問題は「起きるべくして起きた」=前FRB議長
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-29327720071212
2007.09.13 グリーンスパン氏「サブプライム問題、重大さに気づかず」
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt1/20070914AS2M1400J14092007.html
2007.09.17 サブプライム「リスク取る価値あった」、新著でグリーンスパン氏
http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt1/20070917AS2M1403H17092007.html
2008.04.07 クレジット危機、責任はFRBでなく投資家に=グリーンスパン前議長
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-31192720080407
2008.04.09 グリーンスパン前FRB議長「過去の決定に後悔ない」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080409AT2M0804A09042008.html
2008.04.09 米経済は既にリセッション入り、過去の決定に後悔ない=前FRB議長
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-31217620080408
2008.09.15 グリーンスパンFRB前議長、「米国は世紀に一度の金融危機」
http://www.afpbb.com/article/economy/2517945/3344126
2008.10.23 グリーンスパン前FRB議長:規制強化を呼び掛けへ-きょう議会証言
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aCIqFNUP3QFM
2008.10.24 FRB前議長、政策の過失認める
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/081024/23467.html
2008.10.24 グリーンスパン前FRB議長、米金融危機は「100年に1度の津波」
http://www.afpbb.com/article/economy/2531824/3460232
2009.06.04 金融システムの監督機関、将来の危機予測は困難=グリーンスパン前米FRB議長
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK847611920090604
●グリーンスパン金融緩和政策
2008.10.24 融資規制せず「過ち犯した」グリーンスパンFRB前議長
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/189645/
2009.04.22 金融危機の「主犯」は誰か
http://newsweekjapan.jp/stories/business/2009/04/post-92.php
2009.04 グリーンスパンと大喧嘩した ポール・クルーグマン
http://www.globe-walkers.com/ohno/interview/krugman2.html
2008.10.24 「過ち犯した」グリーンスパン氏認める 「マエストロ」の面影なく
http://sankei.jp.msn.com/world/america/081024/amr0810241928005-n1.htm
●投資銀行
2008.09.24 強欲な銀行幹部たちのせいで階級闘争が――フィナンシャル・タイムズ
http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20080927-01.html
2008.11.14 本当に強欲なウォール街が悪いのか? 金融危機を巡る3つの通説を疑え
http://diamond.jp/series/kishi/10015/
●格付会社
2008.05.19 サブプライムの“戦犯”ムーディーズとS&Pの重い責任
http://diamond.jp/series/closeup/05_24_001/2009.07.22
2009.07.22 格付け会社規制法案 米財務省
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20090722-OYT8T00755.htm2008.012.20
2008.012.20 サブプライムの罠、ウォール街の「神様」の審判で世界の隅々に拡散
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&refer=jp_commentary&sid=a1ZEInxFORv0
●アメリカFF金利推移
Historical Changes of the Target Federal Funds and Discount Rates(1971~)
http://www.newyorkfed.org/markets/statistics/dlyrates/fedrate.html
●グリーンスパン論文
“Gold and Economic Freedom” by Alan Greenspan
http://www.321gold.com/fed/greenspan/1966.html
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0451147952/maccpu
●参考図書
『グリーンスパンの正体』
ウィリアム・フレッケンシュタイン、フレデリック・シーハン著 エクスナレッジ刊
http://www.amazon.co.jp
(注:この著作の結論と、本論考の結論が一致しているわけではありません)
『円の支配者』
リチャード・A・ヴェルナー著 草思社刊
http://www.amazon.co.jp