5歳10ヶ月の自閉症児すーさん こと タコ は、
産まれてこのかたずっと「すーさん」である。
(何を言ってるだか、この婆さん)
2月下旬から急性胃腸炎が”急性”ではなく”慢性”になったかのごとく
風邪も併発し長患いをしておりました。
病気には関係なく、月曜日には依然としてお調子が悪うございました。
調子を取り戻すのは大抵水曜日後半からと決まっておりました。
先週の木曜日に保育園の担任のスナップ先生より電話があり
「すーさん、フラフラでちゃんと歩けないんですけど」 と、ご報告を頂戴した。
確かにその日の朝、欠伸などほとんどしないすーさんが巨大な欠伸を連発。
小児科で処方された風邪薬は服用していたが、
そんなもん(失礼)で眠気を呼ぶほどすーさんはヤワではない。
なんせ、睡眠障害ですから。
そのお話を聞いて、さすがの?爺さんも
「本人が寝るようであればお昼寝をさせてやって下さい」
と、いつもは禁止されている(笑)保育園でのお昼寝を承諾した。
絶対に寝ないすーさんもこの日ばかりは30分ほど気絶したように寝たらしい。
担任のスナップ先生は
「どうしよう、今夜すーさんが寝られなかったら」 と
ものすごーーく心配して下さったが、全く心配なし。
グースカグースカグースカ・グーであった。
そして、次の金曜日もそのまた次の土曜日も・・ずっと、
グースカグースカグースカ・グーであった。
気持ち悪いほど熟睡する。
3月11日日曜日、すーさんは絶好調!! 婆さん、絶不調!!
むやみにハイテンションというわけではなく、
反応が実によろしい。
だが、
その絶好調の次にやってくる「反動」がどんな風にやってくるのかを、
絶不調の婆さんは細々と床の中で考えるのであった。
そんでも、すーさんの絶好調は続いていた。
魔の月曜日でもあまりの絶好調で、
担任のスナップ先生は、
「人が変わった(代わった)ように」と表現しておられた。
そして、火曜日も。
ヒタ・ヒタ・ヒタ・ヒタ
火曜日は本日行われた卒園式の最終の予行練習があった。
そこでも、すーさんは前回の予行練習とは比べ物にならぬほど
「極上の出来ばえ」であったそうだ。
火曜日のお迎えの時、婆さんはすーさんを連れて事務室に寄った。
ちょいと園長先生とお話をしてから帰るつもりであった。
二人の主任先生もすーさんの担任の先生もいらして、
山盛りの「絶好調のすーさん」の話を聞いていた、
その時、
あのすーさんが
婆さん:なんで、また?
すーさんの担任のスナップ先生が
「はいはい、じゃ、トイレ行こうね」
婆さん:ほんとか?
トイレから戻ってきてさっぱりしたような雰囲気のすーさん。
スナップ先生に聞いた。
婆さん: でたんですかね?
スナップ先生: はーーーい、しっかり。
婆さん: あんれまーーー、ほんとだったんですね?
スナップ先生: 保育園では教えてくれますよ。
婆さん:いや、そうお聞きしてましたが・・(実は信じてなかったとは言えなかった)
だって、自宅ではトイレの事前予告を一切せず、
事後報告もまばらなすーさんでございますもんでな。
だから、おしっこは時間排泄、
ウン●は爺婆の危険察知能力に委ねられていたわけでして。
言葉だけではなく、
あんな立派な「でそうな」表情に
あんなわかりやすい「でそうな」体のネジリを加えるすーさんに
ひたすら驚いたのであった。
そろそろ、婆さんもすーさんの絶好調を鵜呑みにしてよいのか?
帰り道、コンビニに寄った。
大人の長話に付き合ってもらったので
すーさんの寄り道リクエストにお応えしてみた。
婆さんの体調も戻って来たので飲酒なんぞ再開してしまおうかと
ビールをカゴに入れ始めたら・・・・
絶好調のすーさんが小走りで5歩ほど進んで止まった、
うわーーーーーーーい、 ここで か?
すーさん:こっち?
婆さん:そっち?
すーさん:どっち?
婆さん:わかんない
すーさんは怒ったように今度は猛ダッシュで走り出す。
こんな近所のコンビニのトイレにお世話になったことなどない。
だから、すーさんが走っている方向にトイレがあるかなんてわからないのである。
だから、婆さんもすーさんの後をカゴに1本だけビールを入れたまま走る。
なぜだか、両手を「受け」の形にしている婆さん。
(あの時、婆さんは自分の手で受けとめるつもりだったのであろうか?)
すーさんが猛ダッシュで走りついた場所は、
すーさん得意の(笑)健康飲料コーナー。
「ウンコ か! あった」
すーさんが愛おしそうに手にしていたのは、
が原材料である
↑ご存知ない方は画像をクリックして下さい↑
またか!!
読み違えも場所を選べ!!
婆さん:もうもうもう、やだな、すーさん。
すーさん:いくらですか?
婆さん:知らないなぁ、買ったことないし。
すーさん:おいしいですよ。
婆さん:なんで知ってる?
すーさん:買ってしまいましょう(たぶん、買いましょう)
婆さん:買わないよぉ、これ、辛いよ。(すーさんは辛いというとやめる)
すーさん:ないの!!
婆さん:辛いってばさ
(婆さんのカゴの中のビールを睨みつけて)
すーさん:カライ!!
婆さん:そ・そ・そ・そうだけど・・・
すーさん:カゴに入れて・・・っと
婆さん:買わないよ。
すーさん:(ガブっ)→ ウコンの力のキャップ部分をかじる
(普段はこんなことをしたことがない)
婆さん:あっ!!
すーさん:いらっしゃいませ~~~
根負けしたし、キャップをガブッとやってくれちゃったので、
常識人の婆さんは「ウコンの力」とビールを買った。
若いレジのお兄ちゃんはきっと
「この婆さん、飲んだら飲むんだな」
と、思ったに違いない。
いつもはすーさんに甘い爺さんも
「ウコンの力」を帰宅後すぐさま飲みたがるすーさんに
爺さん: やめておきなよ
と、何度もキャップを開けずに説得したが無駄だった。
ひと口飲んだら止めるかと思いきや4分の1ぐらい飲んでいた。
変な奴だ。
「絶好調」から「好調」に落ち着いている本日、
すーさんは卒園式で唄う「みんなともだち」という歌を
「歌ってよ」と気軽に言ってみたら、
気軽に歌ってくれた。
何年振りかで、すーさんの歌を聞いた。
嬉し涙が出そうになった。
ずっとずっと以前にすーさんの言葉と言えば
前奏・間奏入り、正確な音程で、完璧な歌だけであった。
我が家ではその歌がずっと一切消えてしまっていた。
きっと何かがすーさんの中で変わったのであろう。
そのことを素直に感じる婆さんであった。
産まれてこのかたずっと「すーさん」である。
(何を言ってるだか、この婆さん)
2月下旬から急性胃腸炎が”急性”ではなく”慢性”になったかのごとく
風邪も併発し長患いをしておりました。
病気には関係なく、月曜日には依然としてお調子が悪うございました。
調子を取り戻すのは大抵水曜日後半からと決まっておりました。
先週の木曜日に保育園の担任のスナップ先生より電話があり
「すーさん、フラフラでちゃんと歩けないんですけど」 と、ご報告を頂戴した。
確かにその日の朝、欠伸などほとんどしないすーさんが巨大な欠伸を連発。
小児科で処方された風邪薬は服用していたが、
そんなもん(失礼)で眠気を呼ぶほどすーさんはヤワではない。
なんせ、睡眠障害ですから。
そのお話を聞いて、さすがの?爺さんも
「本人が寝るようであればお昼寝をさせてやって下さい」
と、いつもは禁止されている(笑)保育園でのお昼寝を承諾した。
絶対に寝ないすーさんもこの日ばかりは30分ほど気絶したように寝たらしい。
担任のスナップ先生は
「どうしよう、今夜すーさんが寝られなかったら」 と
ものすごーーく心配して下さったが、全く心配なし。
グースカグースカグースカ・グーであった。
そして、次の金曜日もそのまた次の土曜日も・・ずっと、
グースカグースカグースカ・グーであった。
気持ち悪いほど熟睡する。
3月11日日曜日、すーさんは絶好調!! 婆さん、絶不調!!
むやみにハイテンションというわけではなく、
反応が実によろしい。
だが、
その絶好調の次にやってくる「反動」がどんな風にやってくるのかを、
絶不調の婆さんは細々と床の中で考えるのであった。
そんでも、すーさんの絶好調は続いていた。
魔の月曜日でもあまりの絶好調で、
担任のスナップ先生は、
「人が変わった(代わった)ように」と表現しておられた。
そして、火曜日も。
ヒタ・ヒタ・ヒタ・ヒタ
火曜日は本日行われた卒園式の最終の予行練習があった。
そこでも、すーさんは前回の予行練習とは比べ物にならぬほど
「極上の出来ばえ」であったそうだ。
火曜日のお迎えの時、婆さんはすーさんを連れて事務室に寄った。
ちょいと園長先生とお話をしてから帰るつもりであった。
二人の主任先生もすーさんの担任の先生もいらして、
山盛りの「絶好調のすーさん」の話を聞いていた、
その時、
あのすーさんが
婆さん:なんで、また?
すーさんの担任のスナップ先生が
「はいはい、じゃ、トイレ行こうね」
婆さん:ほんとか?
トイレから戻ってきてさっぱりしたような雰囲気のすーさん。
スナップ先生に聞いた。
婆さん: でたんですかね?
スナップ先生: はーーーい、しっかり。
婆さん: あんれまーーー、ほんとだったんですね?
スナップ先生: 保育園では教えてくれますよ。
婆さん:いや、そうお聞きしてましたが・・(実は信じてなかったとは言えなかった)
だって、自宅ではトイレの事前予告を一切せず、
事後報告もまばらなすーさんでございますもんでな。
だから、おしっこは時間排泄、
ウン●は爺婆の危険察知能力に委ねられていたわけでして。
言葉だけではなく、
あんな立派な「でそうな」表情に
あんなわかりやすい「でそうな」体のネジリを加えるすーさんに
ひたすら驚いたのであった。
そろそろ、婆さんもすーさんの絶好調を鵜呑みにしてよいのか?
帰り道、コンビニに寄った。
大人の長話に付き合ってもらったので
すーさんの寄り道リクエストにお応えしてみた。
婆さんの体調も戻って来たので飲酒なんぞ再開してしまおうかと
ビールをカゴに入れ始めたら・・・・
絶好調のすーさんが小走りで5歩ほど進んで止まった、
うわーーーーーーーい、 ここで か?
すーさん:こっち?
婆さん:そっち?
すーさん:どっち?
婆さん:わかんない
すーさんは怒ったように今度は猛ダッシュで走り出す。
こんな近所のコンビニのトイレにお世話になったことなどない。
だから、すーさんが走っている方向にトイレがあるかなんてわからないのである。
だから、婆さんもすーさんの後をカゴに1本だけビールを入れたまま走る。
なぜだか、両手を「受け」の形にしている婆さん。
(あの時、婆さんは自分の手で受けとめるつもりだったのであろうか?)
すーさんが猛ダッシュで走りついた場所は、
すーさん得意の(笑)健康飲料コーナー。
「ウンコ か! あった」
すーさんが愛おしそうに手にしていたのは、
が原材料である
↑ご存知ない方は画像をクリックして下さい↑
またか!!
読み違えも場所を選べ!!
婆さん:もうもうもう、やだな、すーさん。
すーさん:いくらですか?
婆さん:知らないなぁ、買ったことないし。
すーさん:おいしいですよ。
婆さん:なんで知ってる?
すーさん:買ってしまいましょう(たぶん、買いましょう)
婆さん:買わないよぉ、これ、辛いよ。(すーさんは辛いというとやめる)
すーさん:ないの!!
婆さん:辛いってばさ
(婆さんのカゴの中のビールを睨みつけて)
すーさん:カライ!!
婆さん:そ・そ・そ・そうだけど・・・
すーさん:カゴに入れて・・・っと
婆さん:買わないよ。
すーさん:(ガブっ)→ ウコンの力のキャップ部分をかじる
(普段はこんなことをしたことがない)
婆さん:あっ!!
すーさん:いらっしゃいませ~~~
根負けしたし、キャップをガブッとやってくれちゃったので、
常識人の婆さんは「ウコンの力」とビールを買った。
若いレジのお兄ちゃんはきっと
「この婆さん、飲んだら飲むんだな」
と、思ったに違いない。
いつもはすーさんに甘い爺さんも
「ウコンの力」を帰宅後すぐさま飲みたがるすーさんに
爺さん: やめておきなよ
と、何度もキャップを開けずに説得したが無駄だった。
ひと口飲んだら止めるかと思いきや4分の1ぐらい飲んでいた。
変な奴だ。
「絶好調」から「好調」に落ち着いている本日、
すーさんは卒園式で唄う「みんなともだち」という歌を
「歌ってよ」と気軽に言ってみたら、
気軽に歌ってくれた。
何年振りかで、すーさんの歌を聞いた。
嬉し涙が出そうになった。
ずっとずっと以前にすーさんの言葉と言えば
前奏・間奏入り、正確な音程で、完璧な歌だけであった。
我が家ではその歌がずっと一切消えてしまっていた。
きっと何かがすーさんの中で変わったのであろう。
そのことを素直に感じる婆さんであった。