電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

郭南宏マニアックス・フォーエヴァー

2019-04-08 00:12:54 | その他・研究

こんにちは、醒龍です。

 

早く決まって欲しかった新元号もよくやく”令和”に決まりましたね。早速辞書登録しました。来月から新しい元号になってどんな世の中になるでしょう。香港映画がもっと広まって昔のようなタイプの映画が流行るのを願っています。

 

 

 

今回は久々に郭南宏先生の記事です。時代的にはバリバリの昭和ですね。本当に久しぶりですが、たまに書いてみたくなるんですよね(笑)。好きなファンの方もいらっしゃると思いますので今回取りあげてみた次第です。面白い記事が書けるか分かりませんが、またいろいろ書いてみたいと思います。

 

みなさんの好きな作品は例えばどの作品になりますでしょうか。功夫片?武侠片? 1本に絞るのは難しいかも知れませんが、ちょっとだけ考えてみてください。

 

私はやっぱり『少林寺への道』ですね。なかには気功をテーマにした『ドラゴン太極拳』を選択する人もいらっしゃることでしょうね。あれもなかなか楽しい映画ですので、その選択もありですね。

 

もちろんこれらの作品には武術スター、カーター・ワンの存在が大きいですよね。先生はその時期その時期で使う俳優さんを変えていきましたが、60年代から武侠片を撮っていましたので、最初の頃は田鵬(テン・ポン)を起用していました。

 

それでは、今回は郭南宏先生の作品群を見ていく楽しみ方の一例を伝授させていただきたいと思います。

 

単純にDVDを順番に1本ずつ揃えていくというのはいかがでしょうか。

 

まずご自身で入手できそうなタイトルのリストを作成します。

 

そしてそれに従って順番に探していきます。焦る必要はありませんので、自分にあったペースで進めます。ポイントは、何があっても途中を飛ばさないことです。

 

そして、いまのタイトルを探している間はその映画、その事ばかり考えるようにします。

 

とくかく興味を持ってその映画の世界に入り込むという事が重要だと思います。

 

 

 

こうしていくと、探している物がなかなか見つかったり、いろいろ苦労したりすると思いますが、その大変な苦労を重ねた結果、実際に見つかったときの喜びというものが非常に大きいと思いますし、感動も増えてくると思うのです。

 

 

 

先生のファンでしたら、既にいろいろ御覧の事と思います。古い物はほとんど見たことがないというのでしたら、初期のマスターピースである武侠片『一代剣王』がおすすめです。(オンラインで国内から購入できるお店のリンクを最後に貼っておきますね)または『鬼見愁』でもOKです。ストーリーもシンプルで非常に見やすい映画と思いますので、入門編としては最適ですね。

 

「少林寺への道」シリーズを何度も見ているという方は、どれでもよいのでどれか1本をもう一度見直しをおすすめします。(実は私も最近はこのシリーズから遠ざかっていました。)

 

1本見ればまた次の作品に入りやすくなるので一気にパート4までを見てしまってもそれはそれでOKと思います(笑)。

 

ところで、郭南宏先生ことジョセフ・クオの映画って台湾映画なのか香港映画なのかどっちか気になったことはありませんか。

 

考えると意外にむずかしい(?)この問題に私、醒龍が的確に回答させていただきたいと思います。

 

会社から判断すると思った方、そうなんです。これも当然なのですが、現地法人とかあるともうどちらが本当か分かりませんよね。

 

 

 

 

 

 

 

映画の成績を計る指標として日本で公開された映画ですと、よく雑誌なんかに掲載されている興収ランキングがあったかと思います。もっと細かいものだと日刊興業の速報がありますね。そこまで細かいデータではないですが、あちらでは票房という映画の興行成績を年度別に数値で表したものがあると思います。この資料から判断するのが一番早いですね。

 

 

 

さて、「少林寺への道」は香港映画なのか、台湾映画なのか。

 

 

 

 

 

では、その票房を見てみましょう。

 

 

 

 

 

「少林寺への道」の原題は『少林寺十八銅人』です。76年度の資料はあちこちに点在しますが、例えばこちらにデータがアップされています。香港電影票房 1976 [外語電影] ⇒ リンク先

 

 

 

 

 

答えはどっちと思いましたか?

 

 

 

 

 

 

 

このfacebookの資料を見ると、『少林寺十八銅人』は外国映画のランキングで第6位にランクされていました。当時の広告も見ることが可能な様ですね。ここでいう『少林寺十八銅人』は再編集前のオリジナル75年版のことです。

 

 

 

 

 

 

 

外国語部門に記録が計上されていることで、要するに香港の外、つまり台湾の映画の扱いとなっているのですね。

 

・・という訳で正解は台湾映画でした。(これは簡単に判別するための一例です。)他に何かよい手段がある、こんな方法もあるよ・・等々、何かご存知でしたらメールで結構ですので是非教えてください。

 

注意しなければならないのは、これで作品のすべてが台湾映画と決まった訳ではないという事です。それぞれどこに位置しているのかを確認してはじめて分かる情報です。なので少々面倒ではありますが、どちらなのか気になる作品があれば自分で確認しなければなりません。

 

そういえば、今から10年前、MATVの国内チャンネルで一挙放送されたことがありましたね。あの時は信じられない程、多くのタイトルを放送してました。ただ、テレビでの放送だと限定されてしまうので、やはり望むのはいつでも見ることが出来る映像ソフトです。どんなタイトルでも今の風潮は世界のファンがリマスタリング化を望んでいますよね。

 

当時はまだHDマスターなんて言葉もなかったと思いますが、DVDなんかをはるかに上回るクオリティですの出来れば良いマスターの方がいいですよね。先生の作品群もごく一部ではありますが、国内でもHDマスターのソフトが発売されましたね。ただ、まだ未発売のタイトルもあるようです。

 

ちょっとだけ例をご紹介したいと思います。

 

例えば、聞江龍主演の『少林功夫』(74)がありました。

 

そのタイトルがこちらです。比較のため、順に並べてみます。注)当記事のキャプチャー画像は公開を停止しました。

 

HDマスター

 

 

 

TVサイズ

 

 

 

DVD(レターボックス仕様)

 

HDマスターは映画のフィルムの部分はもちろん良質ですが、マスタリングの際、文字コンテンツの編集は担当者のセンスにかかっています。この例はたまたまですが、題字を右から書く当時の台湾式も再現されていてこの仕様は凄くいいですね。書体も素晴らしい。とにかく私はあのDVDの英文も省略された安易な書体が嫌いでした。一部で人気の高かった「ザ・セブングランドマスター」もそうですね。全部でまだ5本ぐらい。

 

私の好きな『酒仙十八跌』もHDマスターになると、こんな感じです。これはうれしいですね。より迫力のある映像になることは間違いないですね。クレジットは当時の表記を再現しているものだと思われます。レストアはされないパターンですね。

 

冒頭のティエン爺さんの夢。監督は別人ではありますが、この非常に短い酔拳演舞のシーンが同じプロダクションの映画の中に挿入、含めることが実現したことが、どんなにうれしい事であったのか想像できますね。この場面が実に感動的でありました。これが美しい映像とともに再現されたらそれは素晴らしい事だと思います。

 

内容的には賛否両論ではありますが、先生が精魂込めた素晴らしい作品たち。見る人の記憶の中で生きていると思います。今回は、今後につなげるために思ったことをちょっとだけ書いてみました。また、気が向いたときに書くと思います。

 

郭南宏先生の映画たちよ、永遠に。

 

 

 

 

 


【関連DVD】

(HDマスター)

少林寺への道 HDマスター版 [DVD]
ジョセフ・クオ
映像文化社

 

 

(※HDマスターではありません)

ドランクマスター 酒仙拳 [DVD]
ユエン・シャオティエン
マクザム

 

 

※VHS 先着1名様

ドランクマスター~酒仙拳~【日本語吹替版】 [VHS]
ユエン・シャオティエン,ジャック・ロン,サイモン・リー
マクザム

 

 

※旧作DVD

『一代劍王』The Swordsman of All Swordsmen

台湾からの取り寄せの模様です。(税込み¥2500.)送料無料

国内の販売サイトはこちら

 


 

 

 

 

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