笛吹きひゃらりのひゃらひゃら日記

器用貧乏系OLひゃらりが平穏な日常の中でフルート吹いたり歴史に夢中になったりしている日記です。

新宿西口にて、憧れのあの方の演奏を至近距離で堪能してきた件

2010-11-17 21:36:38 | フルート【鑑賞】
昨日は新宿はパウエルフルートアーティストサロン(ドルチェ楽器内部施設)にて、
N響主席フルート奏者である神田寛明先生のサロンコンサートに行ってまいりました。



ドルチェ楽器初訪問。
楽器を再開してからというもの、
あっちゃこっちゃにずんずんお出かけしています。
初めて伺うドルチェ楽器はなんとも高級感あふれるサロン形式の楽器屋さん。
時間があったら売り場のほうも見たいけどなぁ、と横目に惜しみつつ会場へGo。
あくまでサロンでございますので、
ハコとしては会議室を2つ3つぶちぬいた程度の広さ。
キャパはわずか100席。
こういう場所でトッププレイヤーの演奏が聴けるなんて、
ワクワクしますです。

このたびのタイトルは
「ショパン&シューマン&ニコライの夕べ」。
生誕200周年の有名作曲家ショパンとシューマン、あとついでにちょっと知名度の落ちる(失礼!)ニコライの3人のお祝いをしようという趣向らしいです。
規模が規模なのでプロとか関係者とかお弟子さんとかがいっぱいいらしたみたいですが、
アマチュアの蛮勇を妙に発揮してしまったひゃらり、
1列目のセンター、相撲で言うなら砂被り席に着席。
膝に神田先生の息がかかるんでないかい?という近さです。

2部構成で、前半はショパンとニコライにスポットライトをあてた内容。
このふたりは同年誕生、同年逝去のまったくの同期生だとか。

<前半>
ショパン ロッシーニの主題による変奏曲
ドゥメルスマン ショパンのメロディーによるファンタジー
ニコライ(神田寛明編曲) ウィンザーの陽気な女房たち序曲

ショパンのピースは、厳密にはショパンのものか判明はしていないものなのだそうです。
かわいらしく親しみやすくそんな長くないので、アペリティフ的にいいカンジ。
キラキラの音色がこぼれる木製フルートに釘付けでした。

ドゥメルスマンといえば「フルートのサラサーテ」でございまして、
神田先生の超絶技巧が遺憾なく発揮されまくった一曲でした。
どうしたらあんな指回るんだー。
あのタンギングは神業だー。
なんてきれいな音なんだー。

ニコライの曲は、オペラの序曲を神田先生自らフルート2重奏用に編曲されたピースだとかで、
大学院生のお弟子さんを共演に迎えての演奏です。
ゴールドフルートを操る美少女、羽鳥さん。絵になるなぁ。
会場受付ではこの曲の楽譜を物販しているということもあり、
「えっと、商品の解説をいたしましょう」
なんてMCも。
面白いぞ神田先生。
私はこの方の演奏だけでなくおしゃべりもダイスキですよ…
明るく美しい旋律が1stと2ndにかわるがわる登場する素晴らしい編成で、
とっても魅力的な演奏でした。
ちなみに休憩時間に物販コーナーで楽譜をちらっと見せていただいたけど、
ひゃらりにはムリなので買いませんでした!(笑)

後半はシューマン特集です。

<後半>
シューマン 3つのロマンス
シューマン アダージョとアレグロ

3つのロマンスは、もともとピアノとオーボエの曲だとか。
「で、聴いてていいなーと思って吹いてみたらはまったんですねぇ」とのこと。
私は初めて聴きましたが、叙情的な旋律が印象的なステキな曲ですね。
これを神田先生の馥郁たる音色で奏でられると、じんわりと癒されていくような心地がします。
オーボエバージョンのCDとか探して、おうちでも楽しんでみよう。

アダージョとアレグロも、フルート曲ではありません。
もともとはホルン曲だそうです。
前半のドゥメルスマンに負けないくらい超絶技巧を駆使した吹きっぱなし曲で、
あんな美しい音色であんな難しい曲を…と、感動しっぱなし。
下手すると泣きそうになっている自分がいました。
(本気で目の奥にツンと熱いものが…)

アンコールピースは、
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(ヨハン・セバスティアンさんのご長男)のフルート2重奏のためのソナタから第1楽章。
再びお弟子の羽鳥さん登場です。
ダイナミズム溢れるフルートソナタ、掛け合いの美しさが師弟共演にぴったり。

かようにして超高濃度のサロンコンサートを味わってきたわけですが、
こんなにも演奏家の方を身近に感じるような体験をしたのは正直初めてでして…
一晩明けた今日この瞬間でもパンチドランカーのようにくらくらしてるくらいです。

小規模コンサート、癖になりそう。

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